ダンパスへの旅(3日めのつづき)
クローディア(翔花)「前回はエルヴィン絡みで、いろいろひどい目にあったのよね。集落を調べていたら眠らされて、捕まってしまったし。幸い何も取られずに解放されたけど、その後、ドングリをぶつけられたし、無一文で野宿することになったし」
晶華「一応、クリスタタンティの村に立ち寄って、食事だけはできたのね」
クローディア「親切な農夫さんから、食後のデザートになる《ボンバの実》をもらったりはした。そして、今朝辺りはアリアンナさんの小屋でのイベントを経験した」
EJ(ジュニア)「エルヴィンに捕まっていた魔女さんを助けてあげたら、いろいろ贈り物をもらったですぅ」
クローディア「食べ物もくれるぐらい親切な魔女さんだったわね」
009「いいや。お金はくれたけど、食べ物はもらってないはず」
クローディア「あれ? そうだっけ? (前回の記事を読み直して)確かに食べ物は振る舞ってもらっていないわね。キャラクターシートはこんな感じ」
●女戦士クローディア(3日め、アリアンナのイベント後、パラグラフ169番)
・技術点11(剣ボーナス+1、腕輪+2で合計14)
・体力点21
・運点12
・金貨7枚
・食料1食
・所持品:背負い袋、普通の剣(マイナス1)、上質の幅広の剣+1(精霊EJが宿っている)、グランドラゴルの斧(233)、呪文書(害虫よけ)の1ページ(102)、ボンバの実(食事による体力回復効果が倍増する)、ラグナーの剣術熟達の腕輪(攻撃力+2)
・手がかり:自由の鍵にまつわる詩(黒い目のもの)
晶華「アリアンナさんの小屋から、改めて北のダンパスの村に向かいます。午後いっぱいを歩いて、丘を一つ越えた辺りで、そろそろ日も暮れようとしている頃合いにダンパスの村に到着しました。さっそく宿を探しますか? それとも村人に話しかけますか?」
クローディア「話しかけてみます」
晶華「村人は、よそ者のあなたが武器を持っているのを見て、非常に警戒しています。打ち解けるには、武器をその場に置いたうえで話す必要がありそうです」
クローディア「ここで武器を置いてしまうと、まずいことになりそうな予感がする」
009「まあな。歓待はしてくれるんだが、うっかり口を滑らせて、村の有力者を激怒させてしまうんだ。慌てて村を飛び出した際に、武器を後に残してしまったことに気づく」
EJ「武器を失うイベントは、ボクが困りますぅ」
009「村で何もできなくなるのも、困るしな。軽いあいさつだけして深入りせずに、村の散策を続ける方がいいだろう」
ダンパス村での買い物タイムと、その後のイベント
晶華「通りを進むと、お店で以下の品物が買えます」
- 質の良い剣(金貨6枚):ダメージを通常の2点から3点にできる。
- 布の縁なし帽(金貨4枚):読心呪文TELが使える、魔法使いの道具。
- 3食分の保存食(金貨6枚)
クローディア「ここは保存食にすべきよね。宿賃はなくなるけど、食べ物さえあれば生きていける」
009「なくても、体力点3点を失うだけだがな。今はノーダメージだから、あえて食事を抜いて、食料の無駄遣いをしないのもゲーム攻略としてはありだと思うが」
クローディア「でも、ロールプレイを考えるなら、保存食を買ったのに、あえて食べずにひもじい思いをするのも、不自然だと思うの。今夜も野宿だけど、保存食はきちんと食べて、あと3日は食べ物がある幸せを噛みしめます」
晶華「野宿をしていると、夜中にモンスターが出現するかもしれません。(コロコロ)幸い、その夜の遭遇はありませんでした」
クローディア「何だ、つまらない。夜中に怪物が出現して、あっさり倒す→戦利品ゲットできればいいのに」
晶華「ランダム遭遇では、戦利品をもらえないわよ」
クローディア「そうなの? だったら、遭遇なしでいいわ」
4日めの旅路
晶華「4日めです。あなたは午後になって、見すぼらしい粗末な村に至りました」
EJ「こんなところに長居は無用ですぅ。さっさと立ち去るべきですよぉ」
クローディア「どうして?」
EJ「ネタバレしちゃっていいですかぁ?」
009「リスクが大きいからなあ。下手に村人に接触すると、疫病に感染する危険があるというのは話してもいいんじゃないかなあ」
EJ「こっちが言う前に、ネタバレされちゃいましたぁ」
クローディア「疫病の村かあ。リーブラ様に頼んで、癒してもらうことはできないかしら」
晶華「あなたが病気に感染したときは癒してもらえる。ちなみに病気の内容は、毎朝体力点を3点失うこと」
クローディア「それはキツいわね。朝起きたら、体がダルいって感じなのは」
晶華「リーブラ様は癒しが専門ってわけではないので、あなた以外の村人全員を癒すことはできない。あなたが魔法使いだったら、DOCの呪文と【ブリムベリーの果汁】を持っていれば、一軒の家族全員を癒せるけど、それでも村人全員を癒す量には到底足りない」
クローディア「この村を救うには、個人の力では無理で、国が医療団体を派遣するしかないってことね。わたしが女王になった暁には……って、それじゃあ間に合わないか」
009「この村は、シャムタンティ丘陵の危険地帯その2ってところだが、とにかくプレイヤー視点で根本的に助けてあげられないってのが、キツいよな。深入りせずに避けて通るのが正解というのが、感情移入するタイプのプレイヤーにはやるせない」
クローディア「その辺は、ゲームとして割り切るとするわ。ところで、【ブリムベリーの果汁】って、どこで手に入るの?」
晶華「最初にカントパーニで売っていた、薬草の飲み薬のことよ」
クローディア「ああ、買おうと思って買えなかったやつ。もちろん持っていても、魔法が使えないわたしだと、その効能はフルに発揮できないみたいね」
とにかく、村人全員が病気の村ってのは、シャムタンティ丘陵でもインパクトあるイベントの一つだと思います。
TRPG版だと、病気治療の能力を持った司祭が治療可能なのですが、それでも74人の村人全員を癒すには、時間が足りなくて、自分たちの任務を果たせなくなる、と明記されています。
根本的に医療活動に従事するには、冒険活動との両立が困難ってことですね。癒しの能力を持った司祭が10人ぐらいいれば、1週間ほどで全員癒せるのでしょうが。
ともあれ、クローディアは何も知ることはなく、急ぎ足で村を立ち去るのでした。
そして、次がパラグラフ220番。
ソーサリー名物のあのキャラが登場します。
彼が噂のミニマイト、ジャン
晶華「さて、4日めの太陽も沈みかけた頃、3つの丘に囲まれた村が見えてきました」
EJ「おや? AFF版のソーサリーシナリオだと、項目20がビリタンティの村なんですが、その前に18(橋)と19(トロールの森)があるんですよねぇ。もしかして、順番が前後しているのでしょうかぁ」
009「少し構成をアレンジしているのかな。ゲームブックだと、項目17の疫病の村は絶対に通過しないといけないが、TRPG版だと、17と18、19に道が分岐していて、疫病の村を通らないこともできる」*1
晶華「ああ、一つ納得したわ。ゲームブックだと、最初にサイトマスターの軍曹が『ビリタンティを抜けて、道が3つに分かれている』って言ってたけど、TRPG版の地図だと2つに分かれているだけだったから、何か変だなあ、と思ってたの」
EJ「AFFシナリオだと、道の数については言及されていませんねぇ。とにかく、項目20でビリタンティの村に入る直前で、ミニマイトのジャンが登場しますぅ。だけど、注意書きがあるんですねぇ」
>ジャンがヒーローたちに同行する場合、妖術師や魔術師には大きな影響を与えるでしょう。特にヒーローたちの中に魔法使いが大勢いる場合、ディレクターはジャンを登場させる前によく考えておくべきです。
クローディア「ええと、戦士のわたしにとっては無害なのよね、こいつ」

009「そうだな。ソーサリーを魔法使いでプレイした人間にとっては、こいつの厄介さはトラウマレベルの嫌悪感になっているわけだが、戦士にとっては実害がない。何しろ、エルヴィンと違って、性格は悪くないからな。陽気で快活で、それなりに物知りで、旅の同行者として良い奴だとも思う。しかし、この種族特有の『魔法封じのオーラ』のために、魔法使いキャラにとっては大変迷惑な存在。それがミニマイトだ」
晶華「つまり、私にとっては難儀なキャラだけど、お姉ちゃんにとってはそうでもない。そして、1巻で鮮烈に登場した後、最後の4巻のクライマックス付近で究極魔法ZEDの秘密を知る超重要キーキャラクターとして再登場。大魔王のせいで、悲しい目にあったことで同情を惹くようになった挙句、旧訳では生死不明。だけど、新訳では彼の無事も確認される文章が加筆されて、多くの古参プレイヤーがハッピー改変を喜んだという」
クローディア「そこまでネタバレをしても大丈夫?」
晶華「プレイするのが私だから問題ない。それよりも、ミニマイト関連は『ここぞというところで魔法に生死を委ねて発動しようとしたら不発に終わってバッドエンド』という初見殺しで、初めて知った魔法使いプレイヤーが絶望して、ミニマイト死ね、とつい思ってしまうのが、最後までプレイすると、『死ねなんて思って悪かった。ゴメンよ、ジャン』と改心するようにドラマの仕掛けが施されていて、もうソーサリーのドラマ性を盛り上げてくれた一因と言ってもいい存在なのよ」
009「ドラマを盛り上げる手法として、プレイヤーの感情をどう刺激するかがポイントだからな。最初はイヤな奴だと思ったキャラクターが、無理なく良い奴だと感じられるようになると、成功したドラマになりやすい。まあ、逆に、良い奴が裏切って評価が覆るのもインパクトはあるんだが、足手まといの邪魔者(だけど愛嬌はある)だったキャラが、最後に向けて大活躍するような覚醒展開は、憎さ余って可愛さ百倍にまで高まる」
EJ「でも、そこまでネタバレされると、同じ感情を体験することはできないですぅ」
009「サプライズによる感情の上下動は、ドラマチックな展開の条件その1だが、刺激が強すぎるのは勘弁という客層もいる。エンタメで感動は味わいたいけど、途中の鬱展開や度を越えた不快さは味わいたくないとか、そこまで感動したいわけでなくて、予定調和の安全牌でドラマよりも作中の仕掛けの見事さとか、構成の巧みさに感心したい、という読み手もいる。とりわけ、ゲームブックは感情的なドラマよりも、ゲームやパズルとしての仕掛けに感動した、面白いと思ったという読者も多いし、ストーリーゲームでベタな感動を押しつけられることを好まない層だっている」
晶華「読み手の好み次第ってことね」
009「それに、ミニマイトのジャンのイラストがねえ。絶妙にキモかわいい系の不気味生物なんだな。妖精めいた小柄の虫人間だけど、到底、萌えキャラとは言えない。これが日本の当時の流行だと、こういうキャラになるだろう?」
晶華「今だと、アメコミでもこうかな」
009「美少女ミニマイトのジャネットってキャラを作ると、萌えるかもしれない」
晶華「ジャネットって、初代ワスプの本名でしょう」
クローディア「とにかく、寄り道脱線が多くなっているけど、ストーリーを進めましょうよ。ええと、ビリタンティの村に入る直前に、ミニマイトのジャンと遭遇したってことね」
晶華「親指ほどの大きさで、緑の肌で痩せた子どものような外見。透明な羽根を持った虫っぽい人型生物。親しげに、あなたの肩に乗ります」
EJ「ボクは原典で蜘蛛嫌いだそうだけど、蜘蛛だけじゃなく、虫全体が嫌いということにしますぅ。蜘蛛は苦手だけど、その他の虫は苦手ではなく、憎悪しているぅ。おまけにミニマイトの魔法封じの能力は、精霊にとっても気分はよくない。だから、とにかく不快オーラを発しまくりですぅ」
クローディア「愛剣がそういう反応なので、わたしも暴力的に手で払いのけようとします」
晶華「だけど、ミニマイトは素早く身をかわします」
009「ジャンのロールプレイは、ぼくが担当しよう。『そんなに邪険にしないでもいいじゃないか。ボクはミニマイトのジャン。この先のビリタンティは旅人にも親切で、いい宿屋があるんだよ。料金は高めだけどね。ボクがいろいろと案内してあげる』 それを聞いて、グランドラゴルの斧がこう言った。『魔法使いにとっては天敵だが、戦士にとっては実害がない。わしはミニマイトが気に入った。旅のお供として、連れて行ってもいいのではないか?』」
EJ「ボクは反対ですぅ。大体、1人称がボク同士でかぶるじゃないですかぁ」
009「『だったら、こっちは、おいらで行くジャン』と、語尾も変えて自己アピールするジャン。『イヤだ、と言っても、おいらは付いて行くからね。何だか君のことが気に入ったジャン。運命の出会いって奴? それとも縁ができたと言ってもいい?』」
クローディア「縁ができた、と言われたら、ドンブラ脳のわたしとしては、同行を認めざるを得ない。一応、自己紹介しておくわ」
ジャン(009)『へえ、クローディアって言うんだ。だったら、クロちゃんって呼ぶね』
クローディア「不敬な。わたしのことは、女王と呼びなさい」
ジャン『うん、女王さま。知ってる? アリやハチは女王さまが巣で一番偉いんだって。だから、おいらも女王さまにお仕えするのが夢だったんだ。今、夢がかなったジャン』
クローディア「え? もしかして、わたしのことを女王って認めてくれるの? こんなことは、今まで初めてだと思う」
ジャン『うん、ここで仕える女王さまに会えたのは、絶対、何かの縁があるね、おいらたち』
クローディア「う〜ん、そんなに悪い子じゃないかも、と思い始めている」
009「『そうだろ、そうだろう』と斧の精霊は言う。『もう、間もなく、わしの旅も終わる。ビリタンティの村に、わしの主人、グランドラゴルの経営する酒場がある。そこで、わしはお別れじゃ。わしに代わって、そのミニマイトを大事にするがいい。きっと、将来、そなたの冒険で重要な役割を果たすと予言しておくぞ、クローディアや』」
クローディア「仕方ないわね。斧の精霊にそこまで言われちゃ、邪険にするわけにもいかないか。EJ、それでもいい?」
EJ「賛成はできませんが、反対意見は引っ込めておきますぅ。だけど、クローディア様の1番の忠臣は、自分だと主張しますぅ」
クローディア「うん、ミニマイトは戦いでは役に立たないものね。それじゃあ、ビリタンティに向かうとするわ」
ビリタンティの村
晶華「村は明るい祝祭の空気に包まれています。ジャンの説明によると、1年に1度の子供のお祭りだそうで、子供が村で好き放題、イタズラができるそうです」
クローディア「何だか、イタズラ者だらけじゃない、この丘は。エルヴィン、ミニマイト、ビリタンティの子供たち。トリックORトリートみたいなもの?」
009「『おいらはイタズラなんてしないジャン』と、実は割とマジメで、悪意は全くないミニマイトが主張する。小悪魔っぽい外見に反して、実は善意でできてる」
クローディア「ふ〜ん。とにかく、子供たちのイタズラには警戒しながら、通りを歩くわ。グランドラゴルさんの酒場を探しながら」
晶華「選択肢は、宿屋に行く、酒場に行く、〈水晶の滝〉と書かれた立て札を見に行く、村を出るの4択です」
クローディア「〈水晶の滝〉も気になるけど、まずは酒場でしょう」
晶華「酒場では主人のグランドラゴルさんが出てきて、エール代は金貨2枚だと言います」
クローディア「今のわたしには金貨が1枚しかない。代わりに、この斧を持って来たんだけど?」
晶華「斧に刻まれた番号のパラグラフに進んでください」
クローディア「233番ね。前もチラ見したけど、内容はよく分かっていなかった。いろいろと情報を教えてくれるのよね」
晶華「酒場の主人は、喜んで斧を受けとると、エールを1杯おごってくれました。体力点を2点回復してください」
クローディア「特に怪我はしていないんだけど。割と、回復ポイントの多いゲームよね。お金と食料をうまく入手できれば、体力点が削られることはあまりない」
009「このルートはダンジョンなんかも避けてるからな。むしろ、別ルートを通る予定のロザリンの方が厳しいんじゃないか?」
晶華「それは……まあ、頑張って乗り越えるわ。ダンジョン探索はたぶん、チートに頼ると思うけど。とにかく、グランドラゴルさんのくれる情報は多いので、整理してみるね」
- 〈水晶の滝〉に行く【通行証】をくれる。そこには安らぎと癒しがあるという。
- ビリタンティの先には、トレパーニを経由して、カーレに到達する。
- トレパーニは、スヴィン族が住んでいて、おそらく族長の娘の救出を求められるだろう。娘は略奪者にさらわれて、恐ろしいマンティコアの洞窟に生贄として囚われているらしい。
- カーレで困ったことがあれば、ヴィックという男を頼るといい。ヴィックはグランドラゴルの旧い友人で、カーレで権力と影響力を持っている。呪文の選択肢で、VIKを選ぶと彼の力を借りることができる(戦士であっても、VIKの力は借りられる)。
- 斧の代わりに普通の剣をくれる。
- この出会いに、運点+3を得る。
クローディア「【通行証】も大事だけど、何よりもヴィックさんが重要度高いよね。カーレでヴィックさんに会うことを楽しみにしておきます」
晶華「それじゃあ、次は〈水晶の滝〉に行く? 通行料は金貨3枚だけど、【通行証】のおかげで、無料で行けるわよ」
クローディア「行ってみる」
晶華「そこは魔法の癒しの力を持った滝で、技術、体力、運が完全回復して、病気も癒やされます」
クローディア「それはラッキーね。もしかすると、ここまでずっと食料を食べずに、旅を続けて来て、ここで体力を完全回復して、食料を節約するって攻略法もあり?」
009「断食巡礼者みたいな苦行だが、できなくはないぞ。いかにも機械的で効率優先みたいなプレイスタイルだが、本作を極めると、そういうやり方でも楽しめるかもな」
クローディア「だけど、お金が入手できたわけじゃないから、金貨1枚じゃ宿にも泊まれず、結局、野宿で過ごすしかないわね。あと、グランドラゴルさんの酒場で飲んだエールは食事になりますか?」
009「この辺の解釈はプレイヤー次第だが、酒場で酒だけ飲むのも変なので、適当なつまみぐらいグランドラゴルさんが提供してくれた、と解釈してもいいんじゃないかなあ」
晶華「ということで、保存食を減らす必要はないと裁定しましょう」
5日めの旅路
晶華「野宿が続きますが、5日めの朝になりました」
クローディア「ここまでの旅で、野宿しかしていないのよね」
- 1日め:カントパーニからクリスタタンティに向かう途中の河辺で野宿。エルヴィンと遭遇した。
- 2日め:エルヴィン関連のトラブルが多かった日。無一文なので、クリスタタンティの郊外で野宿。
- 3日め:アリアンナにもらった金貨は、3日分の食料代に消えた。ダンパスの郊外で野宿。
- 4日め:ミニマイトのジャンと縁ができた。金銭収入がないので、ビリタンティの郊外で野宿。
クローディア「冒険生活に野宿は付きものとは言っても、ここまで宿に泊まるという選択をして来なかったことを考えると、このゲームでお金儲けって大変なことなんだって気がする。お金さえあれば、宿に泊まるって選択肢もあるんだけど、お金稼ぎができないのは仕方ないことなのかしら」
009「カーレを越えた先のバクランドでは、途中で宿屋なんてないんだから、野宿に慣れておくのは悪くない。あとは、回復ポイントがどこかを分かっていれば、毎日律儀に食事を口にしなくても、攻略には支障ない」
晶華「意外と、戦いが多くないのよね。ダメージを受ける選択肢を選ばなければ、食事抜きでも普通にクリアできそう」
クローディア「シャンカー鉱山や、リー・キって洞窟がどれだけ危険かにもよるけど、比較的戦いの少ないルートを通っているわね。ロザリンちゃんの旅は、体力が厳しくなりそう」
晶華「私の心配は後にして、今はお姉ちゃんのクローディア。ビリタンティからの道は、東に向かう登り坂と、西へ向かう下り坂に分かれています」
クローディア「EJ、どっちに進む?」
EJ「当然、西ですぅ。東はバッドエンドに直行ですからぁ」
009「だけど、ジャンは東に行きたがるんだよなあ。こっちがトレパーニへの近道だって」
クローディア「その言葉に乗せられて進むと?」
晶華「ブラックロータスの花園で、猛毒と幻覚に苛まれて死にます。シャムタンティ危険地域その3ってところね」
念のため、その1は「首狩り族の村」。その2は「疫病の村」。その3は「ブラックロータスの野原」である。
ただ、疫病の村は即死パラグラフじゃなくて、しかも直後の村ビリタンティの〈水晶の滝〉で病気が癒せることを知っていれば、病気にかかっても実害なく、回復できるので、危険レベルは低いか、と。
また、この地域を治める気であれば、〈水晶の滝〉の癒しの水を運搬することで疫病の村を治療することもできるかもしれない。まあ、滝の癒し効果は、その場所に由来する魔力で、水だけ運んでも効果時間の問題で、薬効が消えるという可能性もあるわけですが。
考えてみれば、滝の水を瓶に詰めて、癒しの薬として持っていくという選択肢もなかったわけで。*2
クローディア「とにかく、ブラックロータスは避けて、西の下り道を進みます」
晶華「1時間も下ると、道はまた上り道になって、正午ごろにまた下る。そして午後になると、それまでずっとお喋りをしていたジャンが、急に止まれと警告します」
EJ「今回ばかりはジャンに賛成ですぅ。どうやら暗殺者がこっちを狙っているようですねぇ」
クローディア「だったら、EJを抜いて、待ち伏せしている暗殺者を挑発します。『隠れているつもりかもしれないけど、お前の臭いニオイがプンプン臭ってくるし。お風呂に入ることを勧めるわ』って」
晶華「そっちだって、野宿だらけで風呂に入っているとは思えないけど」
クローディア「だったら、どっちのニオイが強いか、ナンバーワン対決をしましょう。勝った方が、香ばしさナンバーワンってことで」
技8、体6の暗殺者は、技術点14相当のクローディアにとって、ザコ同然である。
あと一撃でトドメを刺せる状況で、相手は命乞いを始めた。
トドメを刺すと、金貨3枚入手できるが、それよりもクローディアは情報を欲した。
命を救われた男は大いに感謝し、フランカーと名乗る。旅人相手に武芸の訓練と、追いはぎをして来たならず者で、これからカーレに向かうところだという。
クローディア「ふうん、目的は同じってことね」
フランカー(晶華)『武芸の訓練とか、追いはぎってことですかい?』
クローディア「違うわよ。カーレに向かうってこと。カーレについて何か知ってる?」
フランカー『それなりには。案内しましょうか?』
クローディア「追いはぎやってる人の案内じゃ、どことも知れない暗がりで不意打ちされるやも知れないし、いまいち信用できないのよね」
フランカー『いやあ、命を助けてもらって不義理を働くほどの悪党ではございません。あんたの剣技に惚れ込んじまったのでさあ。だけど、オレのことを信用できないってことも当然だ。だったら、カーレに着いたら、パラグラフ79番にお寄りください。そこで今回の恩返しをさせてもらいます』
このフランカーの助力は、カーレ攻略の役に立つし、後で金貨5枚もくれる。ここで金貨3枚を奪うよりも得をするので、絶対にフランカーは助けるべきですね。
ともあれ、最初からシリーズものとして作られているため、後の巻への伏線となるリンクが仕込まれているのも面白い。
さらば、ジャン
晶華「フランカーと別れた後、あなたはミニマイトのお喋りと、不機嫌なEJのネガティブオーラにうんざりして来ます」
クローディア「確かに、仲の悪い同行者といっしょなのはストレスが溜まるわね。ケンカの仲裁ばかりしてるんじゃ、心が休まらないわ。これが魔法使いだったら、魔法が使えなくなるので、よっぽど我慢できないと思う」
晶華「そう考えているうちに、また木の小屋が見えてきました。その前にいた老女があなたに声を掛けてきます。何の用か尋ねるか、無視して先を急ぐかの2択です」
クローディア「何ですか、お婆さん?」
老女(晶華)『いやあ、一人暮らしをしていると、たまに旅人からの話を聞きたくなるものでのう。ちょっと、お茶でもしないかい? 歓待するよ』
ジャン(009)『どう見ても怪しいジャン。無視して先に進みましょう、女王』
老女『女王? もしかして、あんた、そんな旅の剣士みたいな格好をしているが、女の人かい?』
クローディア「ああ、男装していたのに台無しじゃない。このバカマイト」
ジャン『そうは言っても、女王は別に女であることを隠しているように振る舞っていないジャン。フランカー相手に女言葉丸出しだったし』
クローディア「その辺は、プレイヤー発言ってことにしておいて。プレイヤーは女言葉だけど、クローディアは男言葉で話しているって。あと、自己紹介のときは、男性名のクローヴィスと名乗ることにするわ」
ジャン『どっちにしてもクロちゃんだね』
クローディア「人前ではそれでいいわ。いつも女王と呼ばれたんじゃ、他の人への説明が面倒だし」
老女『ふうん、いろいろややこしい事情がありそうだけど、そんなミニマイトをいつまでも連れていたんじゃ、そのうち不幸な目に遭うだろうね。さっさと追い払った方がいい』
ジャン『こんな婆さんの話を真に受けちゃダメだ。信用しないで』
クローディア「でも、お茶をご馳走してくれると言ってるんだし、ついでにお茶菓子なんかもいただいて、食事をとったことになるなら、ありがたく誘いに乗るわ」
晶華「そんなわけで、ティータイムです。老女のカップと、あなたのカップが用意されました。老女が少し場を離れた隙に、カップを交換するって選択肢がありますが」
ジャン『毒でも仕込まれているかもしれないジャン』
クローディア「そこまで疑い深くはないので、おとなしく自分のカップを飲みます」
晶華「正解です。実は老女のカップの方に毒が仕込まれていて、自分を信じない猜疑心の塊みたいな相手を罠にはめるような仕込みを、魔女さんはしてました」
クローディア「魔女だったんだ」
EJ「AFFシナリオによると、彼女の名前はガザ・ムーン。力ある魔女の1人ですぅ」
晶華「ゲームブックでは、名前が明かされていませんでしたが、TRPG化に際して設定が補完されたみたいね。とにかく、魔女さんの入れたお茶は美味しくて、体力と運が1点回復します」
クローディア「わ〜い。って、別に消耗していないから、回復に意味はないんですけど」
晶華「体力点を消耗しがちな魔法使いのためのストーリーだから、戦士プレイだと回復過剰になるのかもね。正しい選択をすると、回復ポイントの多い作品だと思う。ところで、ガザさんはあなたの旅で老人に会わなかったか、と尋ねてきます。老人の持っている【呪文書の1ページ】のことを気にしているのですが」
クローディア「ああ。虫よけ呪文の102ページね。それならエルヴィンの追いはぎに、ひどい目にあっていたのを助けてあげたら、お礼にもらったわ」
晶華「『それは4日前に、私の呪文書から盗まれたものなんだ』と老魔女は説明してくれます。彼女の話によると、老人は若い泥棒で、魔法の心得もあったらしく、彼女の呪文書を盗み出そうとしていたそうですね。それに気づいた老魔女はとっさに老化の魔法を相手にかけたけど、相手も魔法で逃げた。呪文書の1ページだけ破りとられた、とのことですが、それを持ち帰ってくれたあなたに感謝です」
クローディア「それにしても凄いわね。102ページ以上もある呪文書って。それだけたくさんの呪文を、ガザ・ムーンさんは知っている、と」
晶華「虫よけ呪文は、102ページと103ページに記載されていて、その2つの数字を合計したパラグラフで、ジャンを追い払うことができます」
クローディア「205番ね。戦士のわたしにとっては、ミニマイトが同行していても攻略に支障はないけど、EJが嫌がるので、ここでジャンとはお別れね。さようなら」
こうして、ジャンは虫よけ呪文で追いはらわれたのでした。
さらば、ジャン。
また会う日まで。
当分、先の話になるけど。
ともあれ、次回、いよいよトレパーニの村から、マンティコアの洞窟に挑む最終回です。パラグラフ232番に続く。
(当記事 完)

