Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

「モンスターの逆襲」攻略6(戦士ブリンケン編その3)

ひろがる空と海原へ

 

晶華「長かったブリンケン編も今回で終了です」

イースタ(翔花)「長いと言っても、休んだ期間が長かっただけで、物語としては3話だけなんだけどね」

晶華「1章の盗賊ランブル編が2話、2章の僧侶グレン編が1話で終わったのだから、3話もかかったのは十分長いと言えるわ」

イースタ「確かにそうか。とにかく、仇の戦士ブリンケンを追ってタヌキからオオカミ女に進化したイースタは、謎の老人に渡された黒いヒスイの力で女巨人になった。その後、デルガド男爵領で姫騎士シェイナ・デルガドと戦い、人とモンスターを越えた友情に結ばれたということでいい?」

晶華「それまでのイースタは、人間がモンスターの仇で吐き捨てるべき存在と考えていたのね。だけど、誇り高き姫騎士シェイナとの関わりで、人間の中にも良い者がいるかも、と感じるようになっている」

イースタ「姫騎士シェイナ。人間にしておくには惜しい娘ね。黒いヒスイの力で、何とか魔物の世界に引きずり込むことはできないかしら」

晶華「オオカミ女だったら、ライカンスローピィ(獣化感染)の力でできたかもしれないけど、今のマンティコア娘の力では無理ね」

イースタ「本当に? サソリの尻尾で毒を打ち込めば、同族に変えることだってできるかも」

晶華「そんなことをすれば、彼女は死んでしまいます。それでもやる? パラグラフには『約束を破って彼女を殺す』って選択肢もあるけど?」

イースタ「別に殺したいわけじゃない。同族に引き込みたいだけだし。それができないなら、未練は断ち切るわ。黒いヒスイを返してくれた礼を述べて、女巨人からマンティコア、いや、ニャンティコアに進化したわたしは、宝物庫を出て、背中のコウモリ翼で大空へ飛び立つ」

晶華「飛び立とうとするイースタに、シェイナさんは『ブリンケンの奴は、ドレッドノックの港から南方航路の交易船に乗り込んで、今朝早くに出港したそうよ』と告げます。『それと忠告しておくわ。奴が召喚する精霊とは直接戦わないように。召喚者の精神集中を乱すことができれば、勝機は見出せるはず』と教えてくれます」

イースタ「忠告ありがとう。それじゃあ、あなたとの約束どおり、これ以上、この国を荒らさずに速やかに出て行くわ。もう2度と会うこともないでしょう……と名残りを惜しまないように言い残します。人と魔物の道は相容れないもの」

晶華「その言葉に、『復讐が終わったら、また帰って来て』と言いたい想いを、シェイナはグッと飲みこみます。代わりに、旅立つ同胞の騎士を見送るような敬礼を示して、『武運を願います』とつぶやきます。その言葉がイースタに届いたかどうかは分からない」

イースタ「たぶん、聞こえなかったと思う。気持ちは慣れない飛行に集中していただろうから」

晶華「その後、シェイナは約束どおり、心優しく気高い魔獣娘、月光の魔女イースタの伝承を後世に語り伝えることになります。何だかんだ言って、住人を殺傷することなく飛び去ったのだから。そして、イースタに倒されたストーンゴーレムは堀から引き上げられた後、女巨人の姿に改装されて、デルガド城の守護神像として、国を守る女神として奉られていくことになるのは、後の世の話ってことで」

イースタ「月光の女神イースタと呼ばれたりしてね」

晶華「伝承というのはそういうものよ。事実を語り部の主観で劇的に脚色されてね」

 

戦士ブリンケンを追って

 

晶華「では、空を飛んだイースタは、交易で賑わうドレッドノックの港にやって来ました。怪物の突然の出現に平和な街は大騒ぎ……」

イースタ「そうならないように、できるだけ高空を飛ぶようにするわ。眼下に港町を見下ろしながら、向かうは南の海上、交易船の後を追う」

晶華「飛んでるなら、それもいいかもね。ゲームブックの原文だと、混乱する街の様子も描写されているけど、イースタはそれを避けるように飛んでいるので、一部の目端の利く商人が空の上の鳥かコウモリか分からない影を少しのあいだ警戒するぐらいとしておきます。イースタが飛び去ると、すぐに港町は何事もなかったかのように元の賑わいを取り戻すってことで」

イースタ「ところで、ブリンケンの乗った交易船には追いつけるのかしら?」

晶華「ここでモンスターの種類によって、物語が分岐します。ヒポグリフ、ハーピィ、マンティコアグリフォンスフィンクス、ペガサス、ジンは優れた飛行能力を持つので、やがて目的の交易船に追いつくことができます。しかし、飛行モンスターの中でもガーゴイルだけは、短距離しか飛べないし、石の体が重いので、飛んでる最中に力尽きて、海底深くに沈んでゲームオーバーです」

イースタ「進化に失敗すると脱落するのが、このゲームの悲しき宿命なのね」

晶華「空が飛べないモンスターは泳いで行くことになりますが、ヒドラトリトンは水棲のモンスターなので問題なし。フロスト・サラマンダーは水棲ではありませんが、触れた海水が凍りつくので、氷上を歩いて進むことができます。でも、普通のサラマンダーは全身が火でできているので、水には弱いです。すさまじい激痛とともに蒸気を吹き上げながら、水中で体が分解して沈んで行ってゲームオーバーです」

イースタ「氷トカゲは攻略可能だけど、火トカゲはダメってことか。合掌」

晶華「そして、他の陸棲のモンスターは全て交易船を追っている途中で、溺れ死んでしまう結末ですね」

イースタ「ここで淘汰されるモンスターは、狼人間、ミノタウロスケンタウロスメデューサ、ヘルハウンド、ジャイアント、ゴルゴン、ユニコーン、そしてトロールと言ったところね」

晶華「いろいろと魅力的なモンスターたちなんだけど、物語の都合で、飛べないのと水中行動ができないのは、海上戦では使えないってことで」

イースタ「空適性Aか海適性A以外の地上ユニットは、シナリオの都合で戦力外通知が出された、と」

晶華「氷トカゲさんは特別に水上移動適正があったということで。水・氷属性が備わっていると解釈してもいいわね」

イースタ「で、コウモリ翼のニャンティコアフォームのイースタは、無事に交易船を発見して、ブリンケンと決着をつけるってことでいいのね」

晶華「ええ。3章のクライマックス戦闘に突入です」

 

戦士と風の精霊

 

晶華「突然のモンスターの飛来に、船員たちは驚きの声を上げて大混乱です」

イースタ「こんなに可愛いネコ娘なのに、ずいぶんな反応ね」

晶華「でも、空からコウモリ翼とサソリの尻尾を持った、悪魔っぽい魔女が飛んで来たら、みんなビックリすると思うの。近いイメージはこれね」

イースタ「そこまで凄惨にするつもりはないんだけど、とにかく『戦士ブリンケンはいないか!』と呼ばわるようにする。無用な殺戮を犯すつもりはないし」

晶華「すると、『ふん、きさまか。俺をつけ狙う月光の魔女とやらは』と言いながら、のっそりと甲板に戦士風の男が現れます。陰険そうな目つきをした、長身で髭面の人物で、上半身を黒い金属製の胸当てと肩当てで覆い、ワシの翼飾りの黒カブトと、ワシの紋章入りの黒い盾を装備した姿は、いかにも悪の組織の武闘派幹部といった感じですね」

イースタ「イメージどおりの悪党風か。心置きなく倒せそうね」

 

ブリンケン『この歴戦の勇者ブリンケン様に挑もうとは、生意気な化け物だ。ちょうどいい、長いこと誰も殺していないんで、俺の剣が寂しがっていたところだ。きさまでうさ晴らしをさせてもらうぞ! 怪物であろうと、女を切り刻むのはさぞかし快感だろうなあ』

 

イースタ「恥知らずのサディストめ。シェイナが嫌う理由が分かったというもの」

晶華「なお、ブリンケンは耳栓に使える綿を用意しているので、ハーピィやスフィンクストリトンの声による魅了や恐怖は通用しないです」

イースタ「わたしには関係ない話だけどね」

 

●戦士ブリンケン:殺傷力5、防御力9、耐久力40

 

晶華「また、ブリンケンは魔法の炎の剣を持っているので、羽毛を持つ相手には殺傷力6になる他、フロスト・サラマンダーには2倍ダメージ、ヒドラの再生能力も封じられます」

イースタ「それも、コウモリ翼のニャンティコアには関係ありません。では、こちらから行きます。まずは普通に攻撃。(コロコロ)出目10に殺傷力6を足して、攻撃力は16」

晶華「7点くらって、残り耐久力は33点」

イースタ「さらに特殊能力のトゲ発射よ。行け、スコーピオンビットと撃ち放つ。6本のトゲが追撃するってことで。攻撃力は12、7、8、9、10、10ってところね」

晶華「5点くらって、残り耐久力は28点。『卑怯な飛び道具を使いやがって』とブリンケンは気合とともに切り掛かります。でも、攻撃力はしょぼくて9」

イースタ「防御力9なのでノーダメージです。やあい、ザコザコ〜と嘲りながら、反撃よ。通常攻撃は12。トゲビットは10、12、7、9、9、8。ええと、ダメージは合計7点ね」

晶華「残り耐久力は21点。反撃は14よ」

イースタ「5点受けて、残り耐久力は23点。相手の方が打たれ強さは上だけど、手数はこっちが上だから、早く片を付けないとね。通常攻撃13に、ビットで6、14、12、8、8、9。全部で12点ダメージよ」

晶華「残り耐久力は9点。『こうなったら切り札を使うしかないようだな』とギリギリ歯噛みしながら、ブリンケンは甲板の上を後退し、隙を見て船室に飛び込みます」

イースタ「逃がすか。後を追います」

晶華「素早く扉を閉めて、内側から鍵をかけました」

イースタ「ズルい。扉を拳で粉砕したりは?」

晶華「ジャイアントの時ならできたかもしれませんが、今のイースタは空を飛ぶために体が小さくなったので、巨人ほどのパワーは持っていません。せいぜい、爪でガリガリと扉を引っ掻くばかり」

イースタ「卑怯者。出て来い」

晶華「そう言われると、出て来ました」

イースタ「え? 思わず警戒して、距離をとります」

晶華「船室から出て来たブリンケンは、紫色の石でできた奇妙な形の香炉を持っていました。デルガド城の宝物庫から盗み出した《精霊の香炉》に違いありません。『空気の精霊よ! 俺に力を貸せ! この生意気な怪物を倒すのだ!』 ブリンケンがそう唱えながら香炉をこすると、中から勢いよく風が吹き出し、激しく渦巻きながら空に向かって伸びて行きます。竜巻が黒い柱のようにそそり立つと、異次元から恐ろしいエアー・エレメンタルが召喚されました」

イースタ「こいつには普通の物理攻撃が通用しないのよね」

晶華「はい。エアー・エレメンタルを傷つけることができるのは、同じ風の精霊界の出身のジンのみですね」

イースタ「だったら、シェイナの助言どおり先に召喚者の息の根を止めます。空中で風の精霊を大きく回り込んで、ブリンケンに最後のトゲビットを打ち込む」

晶華「ダメージを下さい」

イースタ「10、13、7、11、6、9。合計6点よ。通常攻撃も加えていい?」

晶華「その必要はありません。残り耐久力3点まで追いつめられたブリンケンは、苦痛に顔を歪めて、精神集中が途切れました。そしてエレメンタルが彼のコントロールを離れて、襲いかかって行きます。攻撃力17点で、ブリンケンに8点のダメージを与えて、その肉体を切り刻んで行きます。そして風の元素精霊は、自分を支配した不遜な人間にふさわしい罰を与えて、満足したかのように消失しました」

イースタ「元の世界に帰ってくれて良かったわ。今のわたしじゃ勝てそうにないものね」

晶華「こうして、ふたたび船上に静寂が訪れました。数多くのモンスターを虐殺し、略奪を重ねてきた邪悪な剣士は、その報いを受けて八つ裂きにされた血まみれの肉塊と成り果てました」

イースタ「わたしはここまで凄惨にするつもりはなかったんだけどね。とにかく、これ以上、ここにいる理由はない。『天罰よ。多くの命を殺め、デルガド男爵家の宝を盗みとり、女性の尊厳を蔑ろにした下劣な男のね』と宣告し、船乗りたちにこう告げます。

 

『汝たちよ、そこなる《精霊の香炉》をデルガド男爵の令嬢シェイナの元に持ち帰り、事の顛末を報告するがいい。月光の魔女イースタの復讐と、戦士ブリンケンの死の経緯をな。中身の精霊はいなくなったとは言え、器だけでも持ち帰れば、褒賞にもなろう。そして語り継ぐがいい。邪悪な人間に対するモンスターの逆襲をな』 

 

イースタ「そうして、わたしは次の目的に向かって飛び立ちます。最後の1人、魔法使いストームシャドウの行方を追ってね」

 

晶華「はい、こうして『モンスターの逆襲』の第3章は終了です。最終章の魔法使いストームシャドウ編は、劇中時間で1年以上が経過した後の物語となります。舞台は北の果てのデス・アイランド。氷に覆われた火山島という荒れ果てた土地での最終決戦は、また少し間を空けて記事書き予定。とりあえず、昨年末から中途半端に止まっていた戦士ブリンケン編を終わらせて、一仕事片付いた気分です」

イースタ→翔花「第4章はいつから始めるの?」

晶華「4月になって、『水星の魔女』2期が始まった後ね。一応、個人的にコラボしているようなものだし」

(当記事 完。つづきはこちら