王様がキター
NOVA「ついに王様が発表されたな」
翔花「ドンブラのラスボス・ヒトツ鬼ね」
NOVA「そっちじゃねえだろう」
翔花「忍者・魔法・轟轟・星獣(なり損ない)と数々のヒトツ鬼パワーを生み出し、ミスター・ヒトツ鬼の名を欲しいままにしてきた大野さんが、とうとう王様おじさんになって、ドンブラザーズに挑んで来るのね。この王様鬼を倒せば、ドンブラの時代が終わらずに永遠に続くってことで」
NOVA「続かねえよ。王様鬼を倒すと、王様戦隊のアバタロウギアが解放されて、無事に新番組が始まるんだ」
翔花「そんなの認めない。こうなったら、わたしがガイア・グランプリに優勝して、『ドンブラザーズが永遠に終わらない世界』を願ってみせる。次のGGPはいつ?」
NOVA「やらねえよ。ただでさえ、ダイアンナ優勝の願いが実現してないってのによ」
晶華「グレンファイヤーさんの願いは、実現したのかしてないのか良く分からないけど、NOVAちゃんの観測範囲の至るところで、関智一旋風が発生しているみたいね」
NOVA「ああ、先週からうる星、ジョジョ、ニュージェネスターズと関智一さんが次々と飛び出してきて、とうとうキングオージャーにまで出て来た。一体、どうなってるんだ?」
晶華「関智一さんは、今年が声優歴30周年だそうで、キングオージャーの公式発表会見の司会役『天の声』として場を盛り上げ、その勢いでキングオージャー出演を宣言したみたいね」
NOVA「グレンファイヤーとしてギャラファイに出て来ることを願ったら、まさか戦隊の方にそんな動きがあろうとは、このドンブラ脳を持ってしても読めなんだわ」
翔花「関さんだか誰だか知らないけど、わたしのドンブラを終わらせようとするのは全て敵よ。GGP優勝者の特権は、このわたしが奪いとってやるんだから」
NOVA「おい、翔花。お前は、あの過ちをもう一度、犯すつもりなのか?」
翔花「あの過ち?」
NOVA「お前は昔、仮面ライダーならぬ花粉ライターJUHOを生み出して、令和の時空を混乱させたことがあったろう? 次期戦隊のキングオージャーにバトンタッチせずに、ドンブラが永遠に続く未来なんて願ったら、また時空がおかしくなるんじゃないか? もしも、そんなことになったら、また俺たちの身にとんでもない不幸が降りかかるかもしれないじゃないか」
翔花「NOVAちゃんが指名手配されるとか?」
NOVA「俺はイヌブラザーじゃねえ」
翔花「NOVAちゃんがヒトツ鬼になるとか?」
NOVA「俺は新星鬼じゃねえ」
翔花「NOVAちゃんのイマジナリー・フレンドが消滅するとか?」
NOVA「それは……フレンドじゃなくて、娘だな。頼む、お前たちは消滅しないでくれ。桃谷ジロウのあの姿を見てると、何だか他人に思えなくなったんだ」
晶華「大丈夫、私たちは消滅しないわ。NOVAちゃんがブログを書き続ける限りはね」
NOVA「そうだな。とにかく、ドンブラザーズが終わっても、それで全てが終わるわけじゃない。そして、我々はスーパー戦隊ファンとして、ドンブラのその後を見守り、応援する義務があるんだ。そう、10年後のドンブラ、20年後のドンブラを追いかけ続けられるようにな」
晶華「その前に、ゼンカイジャーとドンブラのVS映画を見たいよね」
翔花「そう、それよ。ドンブラザーズは、ゼンカイジャーと戦い、その1年後に王様と戦うVシネが作られるまでは終わらないんだから」
NOVA「とにかく、一つの番組が終了するのは寂しいものだが、俺たちはその出会いと別れを繰り返しながら、夢を熱く燃えたぎらせ、明日へ歩き出すんだ。それこそが、この道わが旅の精神ってものだろう」
翔花「そ、そうね。ドンブラザーズが終わっても、わたしのドンブラ愛が潰えることはない。さようなら、ドンブラ。あなたのことは忘れない(涙目)」
NOVA「まだ、終わってねえよ。残り2話分をしっかり見届けてから、涙を流せよ」
改めて王様の話
NOVA「それにしても、パピヨンオージャーが男じゃなくて、女だったのはサプライズだったな。俺、完全に男だって思い込んでいたよ」
晶華「女だと思ったキュアウイングが男で、男だと思ったパピヨンオージャーが女ってのは、今年の東映はジェンダー問題にいろいろと踏み込んで来るみたいね」
NOVA「まあ、パピヨンオージャーはモチーフ的に女性だってのが、しっくり来るんだが、一応、女優が演じる「男装の麗人」なのか、それともマスクマンのメギド王子みたいな感じなのか、背景情報がいろいろ気になるキャラだ。劇中では、男として扱われている裁判長なのかもしれないし」
晶華「リタって名前から、パワーレンジャーつながりもネタにできそうね」
NOVA「戦隊でリタだと、この作品に出ていたキャラも思い出すな」
晶華「何だか、ギーツのツムリさんの原型みたいなキャラね」
NOVA「優勝者は願いが叶うバトルゲームの案内人設定だから、役柄がかぶっているってことだな」
翔花「そっかあ。令和直前の2019年春にはこんな番組があったのね。わたしは屋久島修行に出ていたから、ちっとも知らなかったわ」
NOVA「お前が屋久島修行から帰って来たのは、2019年の秋だったもんなあ。それから年末に行方不明になったり、また帰って来たと思ったら、妖精郷に閉じ込められたりして、結局、ここに落ち着いたのは2021年春のこの時期だったもんな」
翔花「うん。ゼンカイジャーの途中から腰を落ち着けて戦隊を追っかけるようになって、第1話からしっかり追跡するようになったのはドンブラザーズから。だから、わたしにとってドンブラは特別な存在なの。最初から最後まで見届けることになる初戦隊なんだから」
NOVA「しっかり、ドンブラの最後を見届けるんだぞ。その瞬間、ドンブラも戦隊の歴史にしっかり刻まれて、46番めのスーパー戦隊として永遠に語り継がれることになるんだ。いや、語り継ぐのは俺たちもだけどな」
翔花「そっかあ。わたしたちはドンブラの生き証人なのね。桃井タロウ様は偉大なリーダーだったとか、鬼頭はるかさんは偉大なマンガ家だったとか、猿原真一さんは偉大な風流人(俳人)だったとか、犬塚翼さんは偉大な逃亡者だったとか、雉野つよしさんは偉大なヒトツ鬼三冠王だったとか、語り伝えるのはわたしたちの仕事」
NOVA「三冠王雉野は最後の最後で、やっぱ大野稔おじさんには勝てなかったけどな。本人は、4回でも5回でも、と意欲を見せていたけど、伏兵のたまきちゃんに電撃鬼を、その恋人の真之介にJ鬼ならぬ世界鬼を持って行かれるとは、さぞかし無念だったろう。俺は雉野がまたヒトツ鬼になる姿を見たかった」
晶華「いや、それよりもみほちゃんと幸せになる姿を望もうよ」
NOVA「う〜ん、だったらDGPに雉ライダーとして参戦させようぜ。『みほちゃんが帰ってくる世界』って」
翔花「それだったら、景和くんみたいに『ドンブラの物語で散った人(獣人含む)が復活する世界』を願うべきだと思うの。獣人としてムラサメに斬られて散ったバスガイドさんや刑事さんだって、可哀想だもの」
NOVA「ドンブラで散った人か。ところで、俺は王様の話をしたいんだが、いつの間にかドンブラの話に戻っているような気がする」
翔花「ドンブラにだって、王様鬼が出るんだから、王様の話よ」
NOVA「結局、王様鬼をラスボスとして倒すのか。それとも、まだ見ぬラスボスが登場するのか」
晶華「井上敏鬼とか?」
NOVA「出て来たら凄いが、その前にソノナとソノヤがこの期に及んで出て来るのがサプライズってものだろう」
晶華「ソノシゴロクだけでもビックリなのに、7と8まで出るなんてね」
NOVA「こうなると、最終回にソノクが出てももう驚かないぞ。と言うか、最終回でも決着がつかないまま、『ドンブラの戦いは永遠に終わらない』エンドを迎える可能性もあるし、昔話風に『こうしてドンブラザーズはいつまでも永遠に幸せを紡ぎながら、戦い続けるのでした。めでたしめでたし』でVシネに続く未来もあるかもしれないし、『全ては鬼頭はるかの描いたマンガの中の物語でした』という夢オチ風メタフィクションオチかもしれない。とにかく、どう収拾をつけるのか、いや、むしろ収拾をつけずにハチャメチャに開放されて終わる方がドンブラらしいと思うか。ディケイドみたいに完結せずに、劇場版で『ドンブラザーズFINAL』が告知されるか……いろいろなパターンを想像する毎日なんだが」
翔花「さすがはNOVAちゃん。可能性は無限大ね」
NOVA「妄想するだけならな。これこそがドンブラ脳ってものだろう。予定調和できれいに終わるとは思えない。何が来ても驚かないぞ、と思いながら、敏樹大先生はそれをぶっ飛ばす話をぶつけて来て、うお〜、俺はまだまだ真のドンブラ脳の域に達していなかった〜と、爆笑サプライズ(涙目)の渦に叩き込まれる可能性を期待している。そう、伝説の最終回になって欲しいな」
翔花「伝説の最終回かあ。期待が膨らむわね」
NOVA「何にせよ、ソノナが『変身できなくても心は……』の名セリフ回に続いて、『芋ヨーカンを対ラスボスの勝利の切り札にした』伝説の最終回を誇るカーレンジャーの黄色(イエローレーサー)だし、ソノヤが『あの王蛇と並ぶ伝説のダークライダー』こと仮面ライダー913にしてジュウオウバードだからな。戦隊やライダーのOBOGを登場させて、王様鬼に負けないインパクトをぶつけて来て、今なおラスボス候補がいろいろなんだ。大体、ムラサメのマザーだって、今だに正体不明どころか、ムラサメ以外のキャラには劇中で認知さえされていないという」
晶華「実は『創世の女神』だったとか、るみちゃんたちみたいに『ムラサメのプログラムに仕込まれた妄想』だったとか、いろいろ考えられるわね」
NOVA「マザーの声はムラサメの自作自演回路の賜物だったとか、実は別の世界線の鬼頭はるかという可能性も考えてみる。マンガのマスターだったら、それぐらいできても不思議じゃない。マザーの正体がアナザー椎名ナオキだったと言われても、俺は受け入れるぜ」
翔花「意外と、桃井タロウ様の実のお母さんだったって可能性は?」
NOVA「それを言うなら、ジロウの母さんとか、ドン家つながりだったら有り得る可能性だが、どれだと一番面白いかなあ?」
晶華「面白さで決めるの?」
NOVA「当たり前だろう? 面白く、かつ盲点で、だけど辻褄はきちんと合っている(気にさせる)。あとは勢いとネタの大量投下で視聴者を溺れさせて、翻弄させて、妄想回路を刺激させる。こんなの見たことない、と受け手の想像力の限界の壁をブレイクする(それでも何となくしみじみした情緒=あはれの趣きを漂わせる)のが敏鬼さんだと信じているからな」
晶華「NOVAちゃんがそこまで言うなら、私も期待してみるわね」
翔花「うん、ドンブラ最終章、ワクワクが止まらない」
ふたたび改めて王様の話
NOVA「さて、翔花のドンブラ脳を納得させた上で、ふたたび改めて王様の話だ」
晶華「男だと思われていたパピヨンオージャーがやっぱり演じ手が女性だったと知って、NOVAちゃんがサプライズを感じたって話よね」
NOVA「ああ。最初から女王として発表されていた黄色のカマキリオージャー(ヒメノ・ラン)と違って、紫のパピヨンオージャー(リタ・カニスカ)は女性であることが伏せられていたもんなあ。『パピヨン(蝶)なのに男性キャラとは変わってるな。今年も戦隊は単独ヒロインか〜』なんて言ってた009の不明を詫びるしかない」
晶華「ああ、それを言ったのはNOVAちゃんじゃなくて、009君だったのね」
NOVA「もちろん、009は過去の俺、NOVA2009のメモリで動いている令和NOVAの代行役だから、009の過ちは俺の過ちにも通じる。俺は過去のミスをしっかり認めて、不明を詫びることを辞さないぜ。この度のキングオージャー公式制作発表で、パピヨンオージャーが女性であることが確定した。ただし、劇中では男性扱いされている可能性を想定している」
翔花「いわゆる宝塚の男役みたいな設定ね」
晶華「女性が演じる男装キャラか。ええと、藤波竜之介くん?」
NOVA「80年代だと、時々いた男女の壁を超越したキャラだけど、最近は珍しいかな。まあ、いかにもフェミニンなお姫さまっぽい黄色(金髪カツラなのは驚いたが)と比べて、紫の裁判長はクールなボーイッシュ系で、ダブルヒロイン体制なのはよっしゃあ、と嬉しい驚きだ」
翔花「NOVAちゃんはどっちを応援する?」
NOVA「どっちも悪くないって思っている。現時点ではパピヨンオージャーに注目してるが、それよりも黒い殿様のハチオージャー(カグラギ・ディボウスキ)のインパクトには負ける。何せ、演じ手が佳久創さんで、役者として既に知ってる人だからな」
晶華「ああ、ゼロワンのテニスコーチ・ヒューマギアのラブチャンの人」
NOVA「それと去年、鎌倉殿で義経フィリップに従う武蔵坊弁慶を演じた御仁だからな。ヒューマギア→大河ドラマ→戦隊レギュラーヒーローとは変わった経歴順となる」
晶華「普通は戦隊ヒーローって新人俳優がキャスティングされることが多いから、戦隊→大河ドラマとかNHKの朝ドラって流れになりがちだもんね」
NOVA「それで最近、信長の妹のお市さんを調べていたら、3年前の『麒麟がくる』で井本彩花さんがゲスト出演で演じていたんだな」
晶華「それって、仮面ライダージャンヌの五十嵐さくらさん?」
NOVA「そう。つまり、大河ドラマ出演が先で、後から変身ヒーローやヒロインを演じたケース。あと、子役上がりでそういうケースはたまに見かけるな。ウルトラマンジードの濱田龍臣さんなんかは、2010年の『龍馬伝』で坂本龍馬の幼少期を演じたり、ジャンボットの操縦者のナオ少年を演じた後、あの赤い海賊キャプテン・マーベラスの子供時代を演じて宇宙刑事ギャバンに助けられた過去を経て、念願のウルトラマンに変身を遂げたもんなあ」
晶華「ライダーにはまだ出てないのよね」
NOVA「三冠にはまだ届いていないな。ライダーで子役上がりだと、やはり最近、念願の変身を遂げた仮面ライダージーンこと鈴木福さんがいる」
翔花「その人も凄い経歴なの?」
NOVA「非公認だがアキバレッドの子供時代を2013年に演じ、2018年に魔戒騎士見習いの少年を演じたが、ディケイド神牙に殺されるという無惨な末路を迎えた。しかし、それ以前に演じた妖怪人間ベロの再生力のおかげか無事に復活して、2021年にあの石ノ森章太郎役として藤岡弘、さんに礼を尽くされ、一部の東映特撮ファンには神と称されるまでの大物扱いをされた挙句、今回のジーン役だ。ずっと好きなヒーローを追っかけ続けて、それを公言し続けた若手俳優がついに夢を叶えた瞬間は、ヒーローを愛し続けて40年以上のおじさんとしては『良かったね〜』と心の中で頭をなでなでしたいと思いつつ、来年20歳になる成年男子にそれは失礼だなあ、と妄想の中に留めるのみだ」
晶華「え? 今、19歳なの? 私と一緒じゃない」
NOVA「違うだろう。お前はもうすぐ5歳だ」
晶華「心は19歳なの。もう大人なんだから」
翔花「わたしはまだ5歳がいいなあ」
NOVA「それより先に、俺の50歳の誕生日を祝ってもらうぞ」
晶華「あれ? NOVAちゃんは1971年生まれだから、ドンブラの最終回の日に52歳になるんじゃなかった?」
NOVA「プーチンが俺の誕生日の前にウクライナ侵攻を始めたから、その戦争が終わるまで、俺は年をとらないって心に決めたんだ。だから、俺はまだ50歳のままって設定なんだよ」
晶華「年をとらないって、そんなことができるの?」
NOVA「時空魔術師だからな。俺の年齢は、この玉手箱の中に煙となって封じ込められている。ウクライナが平和になって初めて、この玉手箱の封印が解除される予定だ」
晶華「解除されないと、永遠に生きられる?」
NOVA「いや、そういうやり方で永遠の生命を求めても、時空に歪みが発生して、恐ろしいしっぺ返しが起こるのが世の常だからな。とにかく、戦争が続いて、世の中が不景気になると、誕生日も楽しく祝えないんだから、さっさと終わって欲しいと、この一年ずっと願い続けながら、あと2週間足らずで次の誕生日だ。祝え、過去と未来をしろしめす時空の王の誕生である……って、王様の話をするつもりだったのに、何でジードやジーンの話にズレてるんだ?」
晶華「NOVAちゃんの寄り道脱線転覆事故は今に始まったことじゃないし」
NOVA「寄り道脱線はするが、転覆まではしてないだろう? まだだ、まだ終わらんよ、ここから体勢を立て直してみせる!」
過去の王の話
NOVA「それにしても、新戦隊の発表で毎年、若い子が出て来るなあ、と思いながら、幼少期のヒーローの思い出が『宇宙キター』なんて言ってるヒメノ・ランちゃんなんか初々しいって思うんだよ。初戦隊がゴーカイジャーだって言ってて、天の声の関智一さんが『私、出てたんですよ』って言ったら、その事実を知らなかったらしい。関さんが証明するために『ゴーカイチェーンジッ!』って変身アイテムの叫びをやったら、驚きつつも喜びの表情になる村上愛花(えりか)ちゃんの素に萌えたりもした。そっかあ、見ていたのが幼少期だから、声優さんの名前なんて気にしていなかったんだなあ、と」
晶華「関さんって言えば、自分で戦隊御用達声優って言っても許されるぐらい、年季の入った戦隊ファンにとって超有名人だもんね」
NOVA「公式にアカレンジャーの専属声優になっちゃってるもんな。怪人の声もいろいろだけど。最近の戦隊怪人だと、ゼンカイジャーの悪者ワルドの声か。もしかすると、ロボのキングオージャーの声かもしれんなあ。ロボが喋るかどうかは知らないけど、神さま設定だから喋ってもおかしくない」
翔花「関さんが最初に戦隊に出たのは?」
NOVA「オーレンジャーの敵、ブルドント皇子だ」
晶華「こっちも王様関連かあ」
NOVA「そう、最初は皇帝バッカスフントの息子で、子供っぽい声だったが、皇帝死後に急成長してカイザーブルドントとなってラスボスと化す。当時は、出世作のGガンダム、ドモン・カッシュの記憶も新しかったから、妃のマルチーワ姫とラブラブ天驚拳みたいな技を放つのではないかと言われていたが、ほぼ当たらずと言えども遠からずで、心を持たない機械のマシン帝国って設定のはずが、もうラブラブオーラ全開で凄いことになっていたんだ」
翔花「次は?」
NOVA「カーレンジャーで怪人の声でゲスト出演した後、メガレンジャーで敵の巨大化担当小悪魔のビビデビ役でレギュラー出演。その後、デカレンジャーの怪人役でゲスト出演した後は、しばらくウルトラやライダーの方で出番が多くなったが、2011年にゴーカイジャーのナレーションおよび変身アイテム&武器の音声担当で一気に戦隊の方の露出も増える。ライダー、戦隊、ウルトラの特撮ヒーロー追っかけを続けていると、関智一の声を聞かない年はないというぐらい、2010年代以降は何らかの形で出て来る。いや、もちろん本職はアニメの声で、そっちも多数の声を演じているんだが、レギュラーだけでも数が多すぎて全ては追えんだろう」
晶華「それでも、スパロボ系とか、アニメ版牙狼とか、ダイ大の魔王ハドラー様とか、NOVAちゃんの観測範囲に高い確率で入って来るのよね」
NOVA「ドモン・カッシュ以来のファンで、この人のインタビュー記事もいろいろ読んだが、役を演じることへの意識とか、好きなものへのこだわりとか高いレベルで共感できるんだよな。生涯好きな声優ベスト5の中に確実に入って来ることは間違いない」
翔花「トップではないの?」
NOVA「神谷明さんとか、野沢雅子さんとか、古谷徹さんとか、昭和時代の大御所はさすがに凌ぎにくいが、それでも平成時代初期からの大御所になってるし、何よりも同世代だ。個人的には友達感覚で相通じるものを覚えている。その辺は、坂本浩一監督も同じだが、クリエイターや表現者として尊敬すると共に、同世代人として言っていることがよく分かる趣味ジャンルの共有体験を持ち合わせた感じだな」
晶華「幼少期に同じTV番組を見て育ったってこと?」
NOVA「そうだな。カラオケでも同じ歌で盛り上がれそうな感覚? もちろん、向こうの方が選曲の幅が濃いんだろうけど、こちらが負けじと歌うマニアックな選曲に、おお、そう来たか、なかなかやるなあって言ってもらえそうな安心感があるというか」
翔花「NOVAちゃんにとって、関智一さんはそういう声優さんってことね」
NOVA「特撮好きで、ロボ好きを表明している業界人って、素直に憧れるんだよなあ。顔馴染みというか、声馴染み、あるいは作品馴染みで、だけどセキトモさんの場合、多彩な声が出せるから、たまに違うキャラ風の演技をされると、すぐには分からないの。先日にうる星で、仏滅高校の総番役で出て来た際に、エンディングで名前を拝見して、え? そうだったのか。そう言えば、確かに……って感じで驚くとともに、ブログネタ的に笑った」
晶華「ウルトロピカルで、グレンさんが『ゼロさんやジャンボットさんがうる星に出ているから、オレサマも出たい』って話をして、その後すぐって感じだったもんね」
NOVA「もう、自分のブログで関智一さんキャラをいろいろとネタにしまくっていたら、先週から今週にかけて、やあって感じで続出して、とうとう王様キターだもんなあ」
翔花「王様と言えば、まだ魔王様の記憶も新しいしね」
NOVA「今はラスボス神父さんだけどな」
晶華「来週のデッカー映画にも出る予定だし」
晶華「で、過去の王様ってのはセキトモさんってことでいいの?」
NOVA「そりゃあ、キング・オブ・ハートの称号を持つ男だし、キングでいいじゃないか」
未来の王様の話
NOVA「で、一月先の未来で王様やってる若者の話だが、黄色の女王と、紫の裁判長と、黒の殿様の話は触れたから、後は主役の赤、クワガタオージャーのギラと、クールヤンキーという青のトンボオージャー、ヤンマ・ガストの話をして、当記事・完にする」
晶華「ギラって名前は、ドラクエの呪文っぽいわね」
NOVA「最初に『自称・王様』ってキーワードを聞いた時は、ジオウみたいな王様になりたい一般庶民をイメージしていたが、実際はもっと尖った感じで、現王に反旗を翻す反体制アウトローなリーダー、レジスタンスとか革命家キャラだったんだな」
翔花「自分で『邪悪の王』と言って、『世界を支配する』というのが口癖みたいね」
NOVA「孤児で、ヒーローごっこの悪役担当だったから、言動が偽悪的。本質は心優しいのに、誤解を招きやすいって設定で、どんなドラマになるのかは分からんが、今回は赤以外の戦隊メンバー全員が自分の国の代表って設定だから、まとめるのが大変だって思うんだ」
晶華「敵の怪人が暴れていたら、義によって助太刀いたすって流れにはできそうだと思うの」
NOVA「敵と戦っているうちに、シュゴッドに導かれて集結するって展開なんだろうが、赤の国が滅びて乱世になるってイメージがあるな」
翔花「自分の国がピンチとか、世界が滅びそうなので、各国の代表が円卓会議を行うとか、バラバラな王様たちが、謎の喫茶店のマスターにお供になるように引きずり込まれて、喫茶店で雇われバイトをしながら戦う未来が見えたわ」
NOVA「その未来はドンブラ脳に歪められていないか?」
翔花「やっぱり、戦隊だから現場で戦うチームリーダーの他に、チームをまとめる上位の司令役が必要だと思うの。王様たちをまとめる司令役と言えば、やっぱり桃井タロウ様を置いて他に考えられないわ」
NOVA「そのネタは、1年後にしような。VSシリーズで王様をお供にしようとするドンモモと、権威に反発する邪悪の王が戦う可能性はゼロじゃない。まあ、司令役があるとしたら、それこそ守護神のキングオージャーじゃないか。もしかすると、神に仕える巫女キャラぐらいはいるのかもしれないし。王さま以上の威厳を持ったレギュラーお姉さんか、逆に庇護欲をかき立てられそうな小さな女の子が守護神のお告げを聞く巫女として、メンバーを導く可能性を提案してみたい」
晶華「司令役の予想もいいけど、青のヤンマさんはどう思うの?」
NOVA「クールだけど、ヤンキー気質で、それでもケンカはしたことがないって設定が、いろいろ複雑そうで、あっさりキャラ崩壊しそうだ。クールなのにケンカっぱやい、でもケンカに弱いって絶対コミカルなネタキャラ枠だろう。この設定でクールを維持できたら凄いぞ」
晶華「つまり、『何ちゃってクール(笑)枠』ってことね」
NOVA「個人的には、彼自身よりも彼の国のパソコンがこのファンタジー世界で、どう演出されるのかが気になる。ファンタジー世界で高度なテクノロジーだと、蒸気機関と歯車のスチームパンクってイメージがあるが、パソコンだとネット回線がどう扱われるのかが気になる。サイバーパンク風の描写なのか、他に比べて国の絵面が想像しにくい……というか現段階で確定しにくい。しかし、一つ分かったことがある」
晶華「何?」
NOVA「カブトムシの扱いだ。赤の主人公は、シュゴッダムの反逆者設定だが、元々の王様がラクレス・ハスティーさんだな。その父親がコーサス・ハスティーで、ネーミング的にカブトムシの家系だ。つまり、元々はカブトムシが世界全体を占める最高権力者って設定だが、そこにクワガタの小僧が挑んでくる。他の4人はラクレス王の命令で、愚かな小僧ギラを取り押さえようとするんだけど、そこに地帝国バグナラクの侵攻が開始される」
翔花「そうなると、ギラさんは当然、バグナラクの手先と勘違いされそうね」
NOVA「だけど、バグナラクの非道にギラは正義の怒りを示すんだな。『俺様の支配する予定の世界を傷つける奴らは許せない!』とか何とか。その正義の怒りに呼応したゴッドクワガタが力を授けて……という展開。一方、カブトムシの王様は地帝国の侵略から民を守ろうとして死んじゃう」
晶華「死んじゃうの? 本物の王さま?」
NOVA「そりゃあ、彼が生きてると、カブトムシが主役になっちゃうじゃないか。カブトムシは死ぬ直前に、世界を守るために義侠心に満ちたクワガタの小僧を見込んで、後事を託すんだよ。シュゴッドに選ばれたんだから、こいつは見込みがある、とか」
翔花「でも、カブト王様は重傷を負うけど、生き延びて司令役になる可能性だってあるわよ」
NOVA「それもあり得るが、クワガタが主役になるには、カブトムシは退場している方が都合がいいし、先代王が死んで、5人の王同士で後継の座を巡ってライバル関係が成立する方が序盤は面白い」
晶華「うん、面白さは正義ね。カブトムシの王様には消えてもらいましょう」
NOVA「一応、カブトムシのシュゴッドは武装パーツとして早い時期に出るみたいだがな。王さまは死んだけど、その魂がシュゴッドに宿って協力してくれるならいいだろう。とにかく、カブトムシがクワガタを認めるか、それとも上から目線でしつこくダメ出しを続けるか、ギスギスしたチームワークがどこまで続くかは分からんが、『何も知らないイヌブラザー』みたいに、いつまでもメンバーの疎外状態が続く話にはならないだろう」
晶華「とにかく、5人の王様が世界をまとめる最高権力者の座を巡って、ライバル関係を保ちながら、共通の敵である地帝国と共闘、あるいは競闘する話ってことね。何だか面白そう」
NOVA「ポイントは王の中の王、キング・オブ・ザ・キングズ、すなわちエンペラーもしくはカイザー、あるいはプレジデントの座を巡って、誰が一番、活躍するかの政治劇が行われるってことだな。仲良しこよしの味方じゃないが、戦いを通じて、お互いの漢気を認めたり、優しさに感じ入ったりするかもしれない。こいつなら従っても構わないってドラマ展開を、レッドが示せたら予定調和と言えるだろうし」
晶華「とにかく、未来の王を決めるための、そして世界を守るための戦いが3月から始まるってことね」
翔花「でも、その前にドンブラが王様鬼と戦うんだから」
NOVA「どっちの作品も、楽しめれば、それでいいと思う。どっちも面白くて、どっちもいいってのが理想だな」
(当記事 完)