ちょっと忙しいかな
NOVA「月末から月初めは少しバタバタしていた」
晶華「お仕事おつかれさまです」
NOVA「今月は俺の誕生日があるし、来月はお前たちの誕生日だから、いろいろ記念イベントを考えちゃいるが、仕事でバタバタして、予定どおりのことがこなせない可能性も示唆しておく」
翔花「予定どおりって?」
NOVA「ちょっと軽く総括してみるか。1月頭に俺は『正月休みにやりたいこと』として、以下を示したわけだが」
・モンスターの逆襲(当ブログ)
・妖精女王ズ(当ブログ)
・ゴブリンスレイヤー外伝イヤーワン3感想(コンパーニュ)
・魔神ハンター(コンパーニュ)
・ガイア・グランプリ(ウルトロピカル)
翔花「『モンスターの逆襲』の続きがまだね」
NOVA「それには深い理由がある」
翔花「何?」
NOVA「うちの『モンスターの逆襲』プレイは、ゴブリンならぬタヌキ美少女のイースタが狼女から巨人娘になって中断したわけだが、話のネタとして『水星の魔女』を絡めていた」
翔花「うん、そうね」
NOVA「で、『水星の魔女』の1期ラストは、スレッタがガンダムの手のひらで生身のテロリストを『やめなさい』と叩きつぶすシーンが印象的だった」
翔花「だったら、わたしのイースタもせっかく巨人になったんだから、『やめなさい』したくなるわね」
NOVA「そいつは凄惨だな」
晶華「凄惨よね」
NOVA「最初はそういうネタを面白がって書こうかな、と作者モードで考えてみたんだよ。で、勢いがあればやっちゃってたと思うが、何かが俺にブレーキをかけた。血まみれ花粉症ガールってネタを俺は書きたいのか? って」
晶華「何を今さら。私のときは吸血花粉症ガールってやったじゃない?」
翔花「『モンスターの逆襲』も結構ブラッディなストーリーよ」
NOVA「翔花!」
翔花「な、何よ?」
NOVA「お前、ブラッディなんて難しい言葉を知っていたんだな」
翔花「そりゃあ、魚座の聖闘士さんの技だし」
晶華「ブラッディ・ローズと言えば、仮面ライダーキバさんのバイオリンの名前ね」
NOVA「なるほど、血のバラだったら、花粉症ガールが知っていてもおかしくはないか。それでも、『やめなさい』はどうかな、と思い、そのイメージが上書きされないかと『閃光のハサウェイ』に期待したんだ」
晶華「でも、上書きはされないまま、と」
NOVA「クスィーガンダムが登場しないまま、次回で一段落だからな。劇場版3部作の1作めとは言え、主人公機が登場するまでに時間がかかり過ぎて、いろいろと欲求不満だ」
晶華「そう言うNOVAちゃんのためのスパロボVね」
NOVA「とまあ、『閃光のハサウェイ』のTV放送は展開の遅さにハマれないので、次のサンダーボルトを期待しているわけだ」
1月の空想(妄想)タイム総括
NOVA「ともかく、1月中に『モンスターの逆襲』の続き記事を書く予定は果たせず、ましてや『妖精女王ズ』も放置されたままなのが現状だな」
晶華「記事書きをサボった……わけじゃないのよね。その間にプリキュアと、仕事人と、スパロボDDの記事を書いてたわけで」
翔花「プリキュアはデリシャスパーティーが終わって、次回からヒーローの出番ね」
NOVA「主人公のキュアスカイが風都探偵の探偵助手で、相方のキュアプリズムがヒーリンぐっどのウサギ妖精だということは前にも語ったが、その後、3人めのキュアウイングがドンブラザーズのムラサメで、4人めのキュアバタフライがギャラファイ3のギナスペクターだということが判明した」
翔花「え? ムラサメがプリキュアに?」
NOVA「しかも、史上初のレギュラー少年プリキュアらしい」
翔花「え? 男の娘?」
NOVA「方向性としては、こうかな」
翔花「そうかあ。ドンブラの魂は、ひろがるスカイに受け継がれるのね」
NOVA「いや、ムラサメはドンブラの魂じゃないだろう?」
翔花「だけど、男なのにピンクの雉野さんのエッセンスと、ムラサメさんの声が合わさって、キュアウイングじゃないの?」
晶華「それも注目だけど、ギナスペクターさんも重要よ」
NOVA「ギャラファイ3で、グリージョちゃんに看取られて散った彼女が、まさかプリキュア世界に転生するとはな。キュアコスモがカルミラさんに転生したのと同じぐらい、ウルトラ時空とプリキュア時空の結びつきを感じたわけだ」
翔花「つまり、ひろがるスカイは、ごく普通の桃色プリキュアのキュアプリズムさん(前世はウサギ)の周りに、仮面ライダーや戦隊やウルトラ時空から転生した仲間が集まって来る話ってことね」
NOVA「まさに『ヒーローガール世界』って感じだな。キュアバタフライは18歳の成人プリキュアって話だし」
晶華「18歳で成人? どこのファンタジー世界よ」
NOVA「日本の話だよ。去年の4月1日から、ルールが変わったんだ」
晶華「すると、私たちももう大人ってこと?」
NOVA「何でそうなる?」
晶華「だって、花粉症ガールは生まれたときから14歳を想定しているって設定だから、もうすぐ5周年で19歳という計算になる。つまり、大人ってことよ」
NOVA「いや、5歳は5歳だ。お前たちが19歳なんてことになったら、ええと2003年生まれを想定して、こうなる」
翔花「わたしも急に19歳だって言われても、しっくり来ないから5歳でいいなあ」
NOVA「じっさい、お前たちは時空魔術師の関係者らしく、未来とか過去を飛び回っていた時期があるから、実年齢以上の経験を積んだりしている設定だからな。でも、ブログ上の扱いは今度の3月で5歳だし、肉体および精神年齢は14歳を想定している」
晶華「何で14歳なのよ?」
NOVA「俺の職業(塾講師)的に、14歳(中2)の教え子が最も多いので、その辺の年齢層のリアルな言動のイメージがしやすいんだよ。まあ、最近はコロナ禍の影響も減って来たのか、小学生も増えて来ている感じだが」
翔花「それに、歴代プリキュアもその辺の年齢層が多いから、フィクション的にもイメージしやすいってことね」
NOVA「プリキュアとか、スパロボとかリアルタイムで情報が入って来ると、雑談ネタにできて記事書きしやすいんだが、それに流されて連載記事を書くタイミングを見失いやすいわけだ。とりわけ、1月〜3月は年明けと年度替わりの流れで、番組改編と新情報解禁が多くて、それを追いかけているうちに、あっという間に時間と気力を使い果たしてしまう」
晶華「その時その時で書きたいことを優先してるってことね」
NOVA「で、気まぐれに記事書きしていると、後への宿題が出て来たりするんだな。今、書きたいと思っているのは、『平成・令和ライダーの正義論』と『ウルトラマンオーブ以降のニュージェネ懐古ネタ』だ」
翔花「ええと、昭和の仮面ライダーさんの話はここでやっていたのね」
NOVA「ケイソンネタで、殺人鬼の話を始めてみたんだが、タイミング的に仕事人やリベンジャーの話につながったりしながら、『ヒーローと殺人行為の是非』について考える流れになった」
晶華「悪い奴をやっつけるヒーローは、正義の体現者だから相手を殺してもお咎めなし……というのが勧善懲悪の作劇パターンだけど、よりリアルっぽい話だと『正義の欺瞞、悪と見なされている者への理解』がテーマになって来る、と」
NOVA「昭和の変身ヒーローは悪の組織が活動していたから、それを倒すヒーローが正義と考えて問題なかったけど、平成ライダーに入って、善悪という概念の相対化がドラマの基軸になっていき、毎作品ごとに『ライダーが何のために戦うか』を葛藤し、『異なる目的をもったライダー同士の対決』も頻繁になった。昔(ディケイド以前)も、そういう話を記事書きしたことはあったけど、久しぶりにやりたくなったわけだ」
晶華「つまり、『平成・令和ライダーの正義論』が宿題になっている、と」
翔花「ウルトラマンの話はここでやった話の続きね」
NOVA「オーブ(2016年)になるまでは『新ウルトラマン列伝』内での話だったが、オーブ以降は2クール(夏〜年末年始ぐらい)の新作と、冬〜6月ぐらいまでの旧作紹介やコント仕立ての特別ドラマ、そして新作への橋渡しエピソードを展開するのが恒例化している。ニュージェネのウルトラマンは、番組内で紹介しているので、ここではオーブの後番組の『ゼロ・クロニクル』(2017)から後のクロニクル史を振り返りたくなったんだ」
NOVA「今のウルトラ新作は2クール体制になっていて、その隙間を旧作クロニクルで埋めている形だけど、このクロニクルがただの隙間埋めの手抜きじゃなくて、毎回がアイデアに満ちたエンタメ作品として、語り伝えたいって意図なんだな。失われたウルトラの歴史云々と言うことであれば、やはりクロニクルを語るのが俺の使命だと感じたわけだ」
聖闘士星矢について
NOVA「さて、悪縁からまた変なメールが来たんだが」
晶華「また? 正月あいさつか何か?」
NOVA「いや、正月あいさつ抜きで、『必殺仕事人記事を読みました。なかなかやりますね。私からは仕事人の感想はスルーします。では、今度は星矢について、NOVAさんの負けを認めさせてやります云々』という書き出しだったかな。まあ、つまらないメールだから読んだ瞬間、削除して、よく覚えてないんだが」
翔花「つまらない話をここで展開しないでよ」
NOVA「とりあえず、言えることは『仕事人の感想をスルーします』と言った時点で、つまらない奴ってことが確定したわけだな。例えば、『こちらの書いた仕事人記事に対して、気の利いた反論もしくは異なる視点の意見を寄越してきて、奴なりの考察を語って聞かせたら、その意見に賛同はできなくても、自分の振った話題に対して真摯に考える人間であることを示せる』んだが、しょせんは奴の仕事人への愛着はその程度で、今後は何を言って来ても、まともに相手する意味がないことを示していることになる」
晶華「NOVAちゃんは、悪縁の相手をしないんじゃなかった?」
NOVA「しない理由は、『つまらない相手だから、いちいちとり合うのが時間のムダ』ということだな。その状況を奴が覆すには、『自分はつまらない相手じゃない。面白い考察ができて、なかなかやるな、さすがだな、とNOVAに言わせられる人間だ』って示すことしかないんだが、それをできずに、しょうもない中身のメールをしつこく出し続けるしか能がない、という話になっている」
翔花「まあ、必殺マニアを自認するNOVAちゃんに対して、そのテーマで勝った負けた云々を言って来ること自体、身の程を知らない愚か者ってことだしね」
NOVA「『なかなかやる』という言葉で、お茶を濁しているが、結局のところ自分の考察の間違いを修復しないまま、有耶無耶にしているかな。負けてるのに、上から目線のキャラの常套句で、しかも、その後の自分の考察技をろくすっぽ示さずに逃げた形になる。
「まあ、話の引き出しが元々ないから、マニア心のツボを突くような気のきいたことも言えないのだろう。例えば、『相手より自分の知識が上とか、年季が上とか、より深く熟考できているとか』そういうのを誇るなら、それはマニアでよくあることなんだよな。『ああ、この人は自分より詳しいわ』とか、『へえ。この同人誌に記事を書いてたんだ。凄い人だったんだなあ』とか、『それは深い見解だなあ。参考にしよう』とか、内心、いろいろと思う相手もいるが、いちいち勝ったとか負けたとか、口には出すものじゃない。そもそも、趣味話をするのに、勝ち負けを競って来る相手ってどう思う?」
翔花「ゲームじゃないんだから、趣味話でいちいち勝ち負けを持ち込むのも大人気ないわね」
NOVA「で、勝ち負けの基準が異なるって話を前にもしたが、俺が内心で負けを認める相手ってのは、『自分の興味あるジャンルに対して自分よりも詳しい』『自分が昔、世話になった本や記事の作者である』『自分を楽しませてくれる』などという点で、要は『その相手の話や経験から、いろいろ学ぶことができる』と判断できるからだ。そのジャンルにおける先達、師匠格になれる人物なら、兜を脱いで教えを仰ぎたいって気持ちになれる相手だな」
晶華「じゃあ、勝ったと感じる相手は?」
NOVA「いや、俺は別に趣味で誰かと話していて勝ち誇るつもりはないんだが。話が通じ合えて嬉しいとか、メリットがあったから嬉しいとか、欲しいものが当たったから嬉しいとか、自分の知識や技術が役立ったから嬉しいとか、そういう考えだな。最近、ネットでの人間関係で一番嬉しかったのは、Twitterの話だ」
翔花「ツイートにいっぱいレスが来て、バズった?」
NOVA「いや、それよりも、とある特撮ファンの人が『昔、NOVAのサイトのパワーレンジャー記事を見て、すごく興味を持って、それからパワーレンジャーや特撮を追いかけるようになった』と発信してくれて、そのツイートがたまたま俺の目についたんだな。自分が昔、一生懸命に書いた記事が20年近く時間を経て、その人の趣味関心に影響を与えていることを知ったら、そういう影響を与える作業ができたんだな、良い縁を発信できたんだな、と感じた次第」
翔花「良縁を紡ぐかあ。その辺は、桃井タロウさまと同じ考えね」
NOVA「嘘をつくと死ぬから、他人に対しておべんちゃらとか忖度ができずに、ストレートにズバズバ評価してしまうのが面白いキャラだよな、桃井タロウ。で、桃井さんみたいにズバズバ言うと、『昔の雑談中に出てきた予想が当たったとか外れたとか、そんなことを気にして、いつまでも絡み続ける奴って残念だよなあ。趣味を語る人間としては終わってるよなあ』って話。雑談なんて、その時その場の一過性の流れがあって、当たる外れるなんて気にして話を回していないわけ。その場その場のタイミングで、面白く話を回せているかがポイントなんだけど、どうも雑談の経験がない悪縁氏は『自分の昔、言った話が当たったじゃないか。負けを認めろ』って何年も前の話を持ち出して、恥をかくわけだ。大事なこと(共同創作の思い出)を忘れておきながら、つまらないことで勝った負けたと言い出すから、つまらない相手だなあ、と」
晶華「何がどうつまらないわけ?」
NOVA「ええと、何年前だったかな。聖闘士星矢のNDで確か、医士の人(蛇遣い座のオデッセウス=アスクレピオス)が出る前に、悪縁の奴は『NDの最後は、うまく決着がつかずに、最後の決戦の顛末は古文書で回顧録みたいに語られて終わると思います』なんて言ったらしいんだな。つまらない予想だから、そんな話があったことも忘れていたけど。で、その際の俺のリアクションを思い返すと、『今、連載中の話を楽しんでいる最中に、そんなつまらない予想を口に出されても興醒めだ。NDは天馬とアローンの物語で始まったんだから、最後まで決着を描いて欲しい。それが果たせなければ残念だろうな』って趣旨で応じたと思う。
「で、その『古文書エンドという残念な終わらせ方』を、去年の秋だったかな、車田さんの公式サイトで『次期の連載で物語を終わらせる予定』と発表されたときに、予想が当たったと言ってメールして来たんだな。その時は、あまりに唐突な話で意図不明だったし、ゲームブックに夢中だったからスルーしたけど。分かったのは、2023年中に終わらせるって話だけで、彼の予想が当たったという証明にはちっともなってないわけだし。正直、話題に挙げるにしても、時期尚早だったと思う。
「で、今回もほぼ同じことを繰り返して寄越してきたけど、何の新鮮な情報も付いて来ない無価値なメールだなあ、というのが感想だ。せめて、何月から連載再開です、とか追加情報があればマシだったんだが、そもそも『予想の当たり外れが、勝ち負けに直結するという物の考え方』が趣味話では気持ち悪いと感じたな。こう言うのって、前も言ったけど、当たるも八卦、外れるも八卦で、『自分はこうなったら面白いと思う』とか面白い予想やネタで話を弾ませる材料なんだと思う。外したら外したで負けとか恥ずかしいとか思うものでもなく、外れて残念だなあとか思いながら、話のネタを引き継いでいく。要は、予想の引き出しやネタを広げたり、その時その時の感想をキャッチボールしたり、上手く引き継いで行きながら、こいつとの話は面白いなあ、と思わせたら勝ちであって、こいつの話はいつもつまらないと思われた時点で負けなわけだ」
晶華「じゃあ、聖闘士星矢NDの話題をどうしたら面白くなると思う?」
NOVA「まずは広がった風呂敷を整理して、畳むことから始めるべきだな」
NOVA「物語が始まったのはリアルタイムで2006年。1990年の現代と243年前(1747年)の過去の時空を超えた超大作ということで、現代の女神(アテナ)と、昏睡状態の星矢を除く青銅聖闘士たちが、過去の黄金聖闘士たちと邂逅しながら冥王ハーデスの聖戦前夜の聖域十二宮を突破する展開だ。そこに関わるのが過去のペガサス聖闘士の天馬と、その師匠である水鏡、天界から来た天闘士(エンジェル)の斗馬などで、ゼロ年代の星矢企画のプラットホームになるべく描き進められていた。だけど、1年に単行本が1冊出たり出なかったりのスローペースで続き、目下は2021年6月に単行本13巻で停滞していた。このままだと、15巻で完結ってことだろうな」
晶華「完結するには、何が必要?」
NOVA「そうだなあ。昨年末時点のドンブラザーズよりも、ゴールは明白だ。女神(アテナ)と青銅聖闘士が現代に帰還し、何とかして目的の主人公・星矢が復活すればいい。天馬とアローンの物語は冥王神話の柱だと考えていたが、パラレルワールドのLCで完結しているから、もはやNDでは完結しなくても仕方ないかも。ついでに天闘士の斗馬の話も、大筋では必要ないとも言える。あくまで2004年の天界編からの名残ということで、今となっては無理にNDに出す必要はなかった、と断言できる」
翔花「いろいろな話を混ぜて、収拾つかなくなっているってことね」
NOVA「その気持ちは、自分のブログ書きの経験から非常に良く分かる(苦笑)。勢いがあるときは、いろいろ混ぜて凄い大掛かりなことを思いついて、やってやるぜって気になるもんだが、だんだん書いていて飽きてくるので惰性になることも。そこで、どう仕切り直そうかとか、整理しようかとか考えて、つまらない雑事は切り捨てながら、大筋をしっかりまとめて行こうって時期だ。年をとると、昔は勢いでできたことが、だんだんできなくなって、適度に風呂敷を畳む必要も出てくるわけだな」
晶華「それって今のNOVAちゃんの実感を、星矢の作者さんに重ねてるのかしら?」
NOVA「車田正美御大も今年で70歳だし、マンガ家始めて50周年だからな。いろいろとキリ良くまとめて終わらせるなり、あるいはもっと意欲的なら、次につなげるなりしたいのだと察する。で、いろいろ広げたNDも大筋を一旦完結させ、中途半端になりそうな天馬の物語や斗馬の物語は、後で短編とか外伝とか続編としてスピンオフ的に再始動するってのも方法の一つだと思う」
翔花「全部を終わらせずに、大筋だけ終わらせて、残りは宿題として後年の素材に活かすってことかあ」
NOVA「ND完結記念でムック本でも出して、そこに当初の構想とか裏話とかアイデアの断片とかを載せてくれるだけでもいいし、作者がやりたくてできなかったことを、後から誰かが引き継いで……って流れもありかな。何にせよ、こんがらがった糸を一回、整理して、『女神の時空混迷記』と『過去聖闘士の話』と『天闘士の話』を個別に切り分けてくれたら俺的には十分かな。そして、NDラストで星矢が復活し、2024年から『20年の時を超えてNDの続編もしくは後日譚の天界編始動』でもいいしな」
翔花「なるほど。現時点で、いろいろと予想はできるわけね」
NOVA「そう。このいろいろな予想や可能性を考えてみるのが、発想力や知恵ってものだと思うし、その中で妥当性や面白さを吟味する過程が、話のネタとして面白いのだと思う。そういう話の膨らませ方をできずに、『これはこうであるに違いない』と決めつけて、他の可能性を考えないのが、思考力の硬直化を示しているのだろう。勝った負けたにこだわるのなら、『NOVAよりも多くの可能性、アイデアを示し得て、柔軟かつ奇抜な、それでいて納得できる考察をできる』ことが勝ちの条件だと言えるな」
晶華「悪縁氏にできると思う?」
NOVA「できないだろうな。だから、つまらない人間だと言われる。まあ、クリエイター的な発想力はそれほどでもなくても、『丁寧に筋道を立てた考察ができる』とか『ノリと勢いで面白く語ることができる』とか『場の空気に合った話で如才なく振る舞うことができる』とか、人間、さまざまな会話コミュニケーション能力の長所はあるのだが、そういう『俺が評価できるポイントが全て欠如している人間』が彼なので、何を評価していいのやら」
翔花「それでも、昔は評価していた面があるのでしょ?」
NOVA「15年前は『俺にできない奇抜な発想』というのが面白いと思っていたんだけど、『奇抜な発想』は常識とセットして対比的に描けないと、創作作品に落とし込めないと思う。言わば、常識人の語り部キャラがいて、奇矯人の魅力を伝えてくれるから面白いんだけど、クリエイターとしては『自分の奇矯(ある種の才能)に自覚的でありつつ、それが常識ではないという意識』があってこそ、良い作品を創れるものだと考える。何が世間の常識で、何が自分の個性なのか、という差異を作品にどう表現できて、常識人に奇矯を面白がってもらえるか、が一般受けするかどうかの境界線だな」
晶華「クリエイターは常識と奇矯の両面が必要ってこと?」
NOVA「まあ、常識だけじゃつまらないのと同様に、奇矯だけじゃ受け入れ難いってことだよな。で、奇矯者に求められるのって、芸やアイデアの引き出し、ヴァリエーション、飽きさせないための学習能力、好奇心、貪欲さだと考えるんだけどな。常識人は保守で王道を好み、奇矯人は革新的で詭道を行く。ただ、奇矯人が常識人に受け入れられるのは、『閉塞した常識の壁を突破して、新たな常識を広げる』ことであって、常識そのものを破壊することじゃないんだよな」
晶華「壊すべきなのは、常識を閉じ込める壁であって、常識そのものじゃない?」
NOVA「ただの言葉遊びに聞こえるが、世間の常識に違う価値観を付与して、新たな可能性を広げるのが奇矯人のあるべき姿と考える。短絡的に『常識VS奇矯』の二元対立に陥って、常識を受け入れない奇矯だけじゃ、それ自体が狭くて閉鎖的になってしまうだろう」
翔花「常識の枠を広げる立ち位置が求められているのに、非常識という枠に閉じこもってしまうのはダメってこと?」
NOVA「可能性を広げることが魅力なのに、『己の奇矯に引きこもって、世間の常識に背を向けた姿』には魅力がないんだよな。アイデアで生きていく人間には、アイデアを次々と生み出す才覚が求められる。何かの問題提起に対して、たった一つの答えで満足せずに、視点や前提条件を切り替えた複数種の可能性、順列組み合わせや場合分けの考えに基づく多彩な想定を発案できてこそ、面白い人間たり得ると思うな」
晶華「悪縁氏にはそれができない、と?」
NOVA「何年も前に一時の雑談で出て来た予想を根拠に、まだ結論も出ていないテーマで勝った負けたという主張をしている辺り、考えが進化していないというか、『正解がただ一つしかない』と考えている時点で、高校生にも満たない推察能力かな、と。たった一つの可能性しかないって、クリエイター的にはつまらないし、雑談は正解を当てることで尊敬されるクイズじゃなくって、趣味の話を肴に面白い考察で知的に、あるいはノリよく盛り上がるのが醍醐味じゃないかなって。それを盛り下げるようなことしか言えてないのに、そんな過去の恥をもう一度、掘り起こすようなことを書いてきて、バージョンアップもできていないのは、アイデアが求められるジャンルでは終わってるな、と」
晶華「悪縁氏の星矢最終予想は、話をつまらない方向に閉ざしてしまうので、興醒めというのが昔の文脈ね。で、今期に星矢が終わるということで、『自分の予想どおりに、星矢NDは終わるじゃないか。勝った』ってのがメールの趣旨、と」
NOVA「で、俺の意見は『そんなに昔の雑談をネタに引き出して、勝った負けたを論じる低能さは浅ましく見える。お前はそんな自分を情けないと感じないのか? ますますつまらない奴になってしまったなあ』という憐れみと呆れが感想の8割。
「そして、『天馬の戦いが古文書の記述で示されて幕』という予想は、現時点で正解とも不正解とも言えないので、時期尚早。結論は今期の連載が始まり、終わったタイミングで下すが、もしも古文書エンドが外れだった場合、負けを認めて謝罪を要求しておく。別に、俺は悪縁氏に勝とうが負けようが、俺の価値に変化が生じるものではないと考えるが、つまらない挑発をメールで続けて来る現状には辟易してる。負けた場合は、今後、一切、俺にメールして来るな。逆に、そちらが古文書記述の件で勝った場合は、こちらがメールで一度だけ返信して謝罪して、その謝罪メールをブログで公開する。そういう決闘を『水星の魔女』みたいな方式で展開するのも一興か、と」
翔花「え? 悪縁氏を相手に決闘するの?」
NOVA「つまらない理由で勝ち負け云々で挑発してきたのは、あいつだぜ。で、時流はデザイア・グランプリとか、MS決闘とか、オーディエンスも交えたデュエルだからな。勝利条件を明確にしたゲームってことなら、時流にもかなうし、俺自身が納得する。ブログのエンタメ精神にも通じるしな」
晶華「勝つか負けるかは、議論とか個人の主観ではなくて、『星矢NDの最後に、天馬たちのハーデス退治が古文書で描かれるか否か』ってことね」
NOVA「俺は『NDで、天馬とアローン=ハーデスの決着まできちんと描かれる』ことを以前は願っていたが、その後、時間が経って完結の話が出た時に、『どういう形で、いろいろ錯綜した物語に決着をつけるか』ということを気にした。いくつか予想動画も見てみたが、やはり、わくわくする話って、こうかも知れない、ああかも知れないって、同じファンとしていっしょに予想を楽しもうとか、そういう可能性の含みをいろいろと示唆しているのがいいな、と」
翔花「いい予想ってのは、それを聞いてワクワクできるもので、興醒めになるような予想には価値がないってことね」
NOVA「そうだな。俺は星矢という作品が好きだし、NDも面白く盛り上がって終わって欲しいと思う。で、そのためには悪縁氏の興醒めな予想が邪魔なんだよな。どうしたら面白く終われるかよりも、自分の思いつきが素晴らしいものであるかのように固執して、それで話が面白くならないという事実には無頓着というか」
晶華「で、星矢ND最終章を面白く味わうためには、興醒めな予想を徹底的に叩きつぶさないといけないわけね」
NOVA「まあ、面白い作品として完成させるには、車田御大を信じるしかないわけだがな。俺としては、車田先生が俺を感動させる物語を見せてくれて、悪縁を断ち切るような結末を描いてくれて、すっきり厄払いをできるように願うばかりだ」
翔花「じゃあ、この話は春予定と言われている連載再開まで延期ってことで」
(当記事 完)