2.5周年を終えて
NOVA「さて、久々のDD話だ」
NOVA「そいつらもDDだし、デリシャスパーティーとドンブラザーズもDDと呼べるかもしれないが、今回はスパロボDDだ」
晶華「リバイスさんはDDには入れてもらえないのね」
NOVA「デモンズが主役だったらDなんだが、それはさておき。今回の2.5周年は、ガンレオンとヒュッケバインMK2のイベント以外に大きなネタはない感じだが、OGシリーズ的には重要かもしれない」
翔花「どうして?」
NOVA「これまでスパロボDDでは、OGシリーズの機体も一応、イベント参戦しているんだが、ストーリー性はあまりなく、あっても『旧作のメモリアル』みたいな形で、単に昔の懐古だけで登場していた。だけど、昨年末のアクセル(ソウルゲイン)参戦イベントから、OGのその後の物語を志向するような気配が見えている」
晶華「どういうこと?」
NOVA「例えば、スパロボオリジナル機体の顔とも言うべきサイバスターだが、異世界転移という形でスパロボXやスパロボ30にも旧作の時間軸から参戦しているとは言え、現在の最新物語では『魔装機神』シリーズの完結でラ・ギアスの精霊エネルギーが消失し、その後を描いた『OGMD』で代替動力源のために本領を発揮できないという設定で、言わば弱体化バージョンに成り下がったままだった。ファンとしては、『ラ・ギアスの精霊エネルギー』が復活して不死鳥のように蘇ったサイバスターが見たいという思いもあるわけだが、DDのアクセルイベントで、シュウが頑張ってサイバスターの調整を行なっているという話が描かれている」
晶華「今のサイバスターさんって、確か悪霊エネルギーで動いているんだっけ?」
NOVA「魔装機神Fの主人公機レイブレードが、戦場に充満する死者の想念(邪霊や死霊)を力にして起動、強化されるという設定。その原理を応用した『イミテイション・リチュオル・コンバーター』をサイバスターに搭載して、負の想念で動くという物騒な機体になっているのが現状だ」
翔花「そのまま闇堕ちしても不思議じゃないわね」
NOVA「牙狼の鎧と似たような設定かな、と思っているが、ホラーの力を応用してホラー退治の力に変えている魔戒騎士みたいな感じの魔装機神だな。とにかく、定期的に負念を浄化しないといけないし、長時間の稼働ができないとか多くの問題点を抱えた現行サイバスターの運用データを、アクセルとの練習試合で抽出して改善案を練ろうっていうシュウ博士の計画が描かれている」
晶華「いっそのこと、グランゾンさんみたいにブラックホールエンジンを搭載したらいいのに」
NOVA「とにかく、OGシリーズのその後の物語が描かれ始めたことで、次の展開が期待されていたんだが、とうとうOGシリーズ未登場のスパロボZから、スーパー系主人公機のガンレオンがOGシリーズ名義として初参戦したのが先月の話。ストーリー内容はZの裏話的な感じで、ダイターン3とグレンダイザーとフリーダムガンダムと共闘して、荒野をさすらう修理屋ランドの物語となっている」
最後の凶鳥
NOVA「さて、荒野の獅子の話の次に、凶鳥の名を持つヒュッケバインの物語が展開される」
晶華「ヒュッケバインさんと言えば、スパロボ30の主役メカとして新機体のヒュッケバイン30と後継機の30thが採用されたものね」
NOVA「DDでもヒュッケバイン30が登場済みだ」
NOVA「今回のイベントに関しては、前に話したヒュッケバイン問題が大きく関わって来る」
晶華「ヒュッケバイン問題と言えば、版権がこじれてスパロボに登場できなくなったばかりか、機体の存在そのものが作品世界からバニシングされたって噂のあれね」
NOVA「時期としては2006年から2012年の間だな。その象徴的なイベントが、第2次スパロボOG内で描かれたこれだ」
NOVA「と言うことで、アーマラ・バートンの駆るガリルナガンがヒュッケバインを狩るイベントが展開されて、OG世界からヒュッケバインが抹消されたというエピソードなわけだが、そのガリルナガンが今回のイベントボスだ」
NOVA「なお、アーマラはその後、主人のアルテウル(ユーゼス)に見限られた結果、次元の彼方に放逐される形になったんだが、記憶喪失な状態でラ・ギアスに出現し、シュウに拾われる。その後、シュウを主人として、OGMDでは味方参戦を遂げるわけだな」
NOVA「今回のイベントは、10年前のヒュッケバイン・バニシング事件の裏ストーリーという形だ。ヒュッケバインMK2にはブリットが乗って活躍した1号機と、トロンベ仕様となった2号機がいて、他にテスト運用された3号機『ドライ』が存在していた。そのドライのテストパイロットだったシズキさんが、襲撃してきたアーマラの手から最後のヒュッケバインを守るために奮闘するという内容。結果として、ヒュッケバインMK2は大破したと見せかけつつ、何とか修復可能な状態で密かに生き延びた形になる」
翔花「すると、バニシングしたはずのヒュッケバインさんの新たなドラマが始まる可能性もあるわけね」
NOVA「個人的には、量産型ヒュッケバインMK2の改修機であるプファイルIIIや、エクスバイン→アッシュ→エグゼクスバインなども凶鳥の眷属として認定しているんだけどな」
そして2章パート8
NOVA「以上の2.5周年イベントをチェックした後、本編のストーリーを2話だけ進めてみた」
晶華「ええと、前はベガ星から送られてきたメカギルギルガンを苦戦しつつも、倒す話だったわね」
NOVA「その後、アルドノア世界(ワールド5)で頑張っているダイターンとグレンダイザーを、コンVおよびボルテスとトレードする形になった」
翔花「どうして?」
NOVA「まず、ダイターンの万丈さんは、今後の多元世界防衛の拠点になりそうな神の城を見たいとのこと。一方、大介さんことデュークフリードはワールド1の光子力研究所でグレンダイザーのパワーアップを図りたいらしい」
晶華「自分のところの宇宙科学研究所でパワーアップしたらいいのに」
NOVA「ワールド5には、マジンガーの歴史がないからワールド1や原作ダイザーに比べて、スーパー系ロボット兵器のノウハウが少ないのかもな。一応、大介さん曰く、ベガ星はダイザーを狙って来るから、宇宙科学研究所に帰ると、そっちが狙われてパワーアップ研究の余裕がなくなるということらしい。メタ的には、ダイザーのパワーアップって、ダブルスペイザーなんだろうけど、装甲が超合金ニューZなんだな。つまり、ワールド1じゃないと作れないのだと思われる」
翔花「ダブルスペイザーって、パイロットは兜甲児さんよね。マジンカイザーはどうするの?」
NOVA「グレートブースターみたいに、自動操縦で飛んで来て合体する武装になるんじゃないかな。ダブルスペイザー単独でユニット化はされないと思う」
晶華「でも、今回のパートではダブルスペイザーの登場は予定されていないのよね」
NOVA「今後のパートの伏線だろうな。そして、コンVとボルテスは分離させると10機のメカになるので、基本がリアル系サイズのアルドノア世界では運用しやすいという理由で選抜された」
翔花「なるほど、小回りが利く機体の方が有効な局面もある、と」
NOVA「そして、ブライトさん率いるDD本隊がワールド1へ向かう一方で、ゼーガペインの母艦オケアノスがワールド4の自世界に戻りたいということになり、別行動をとる流れになったわけだ。そちらに随行するのは、ヴァルヴレイヴと、オーラバトラーと、Zガンダム&サイコガンダムという布陣」
晶華「いわゆるスーパーじゃない系譜の機体ね。リアル系と言っていいのか不明な面々だけど」
NOVA「オカルト風リアル系、あるいはサンライズ系とでもなるのかな。その中ではサイコガンダムが一番役に立たん」
翔花「どうして?」
NOVA「このゲーム、小型の機体ほど行動順が速いので、大型MSのサイコガンダムはやたらと行動順が遅い上に、足が遅いんだよな。しかも、スーパーロボットに比べると破壊力不足。とにかく、戦場に到着する前に戦いが終わってしまうので、オート戦闘では攻撃に参加できない」
NOVA「SSR武装を持たない残念機体の一つだからな。言わば、アフロダイAと大差ないと思う」
晶華「そこまで弱いの?」
NOVA「このゲーム、武装パーツを装着すれば性能がアップする仕様で、武装は通常技を除けば3つまで装着できる。しかし、SSR武装がないということは装着できる武装がRとSRの2つ止まりで、それだけでも弱いということになる」
晶華「武装ガチャに課金させるゲームだけど、そもそも武装パーツが十分実装されていない機体はどうしようもないってことね」
NOVA「サイコガンダムMK2だったら、もっと武装があるんだろうけど、元のサイコガンダムだと指ビーム、口ビーム、腹ビームしかない。せめてSSR武装として全ビーム一斉発射ができればいいんだがな」
翔花「他に、相手を自分の前で力づくで押さえ込んでゼロ距離ビームとか、可変してミノフスキークラフト・サイコ大圧殺とか、いろいろ考えようがあると思う」
NOVA「サイコガンダムへの愛がないんだな、きっと」
晶華「ええと、主役じゃないサイコガンダムの不遇っぷりはさておき。今回はゼーガペインさんがメインの話ってことでいいのよね」
NOVA「そうだ。ゼーガペインの世界は、暴太郎みたいな虚構ワールドだからな。おまけに、主人公の声がゼンカイジュランだし、ゼーガペインを並べ替えるとゼンガイペーになる。全力全開ゼンガイペーって感じだな」
翔花「無理やり過ぎるので却下」
晶華「ゼンガイペーだと全害北って感じで、あまりハッピーじゃないし」
NOVA「まあ、ハッピーじゃないか。是我痛だからな。忘却とか喪失がストーリーテーマだし。まあ、それでもSSSSグリッドマンに通じる虚構世界SFアニメの代表作じゃないかな、と思う」
翔花「前はどこまで話が進んでいたっけ?」
NOVA「1章のパート11で、原作アニメの16話まで消化した。ヒロインのカミナギ・リョーコが幻体データの破損によって、日常を喪失し、アルティールのコクピット内から出られなくなったという悲劇の続きだ」
晶華「主人公の日常の象徴だと考えられていたヒロインさんが、主人公や世界の秘密を知って、バトルのパートナーになったのはいいけど、今度はバトルの中でしか一緒にいられなくなったって皮肉な話ね」
NOVA「そんな彼女が、ヴァルヴレイヴの孤独なハッカー少女のアキラちゃんと電脳世界でお友達になるというオリジナル・クロスオーバーがあって、なかなかしみじみさせてくれるわけだよ」
翔花「コクピットから出られない少女と、コクピット(自分の部屋)から出たくない少女の交流劇かあ。それはナイスなクロスオーバーね」
NOVA「それに、ゼーガペインの17話〜20話前半のエピソードが絡み合って、2話構成のシナリオだった、と」
晶華「どんな内容?」
NOVA「シマ司令が、舞浜サーバーを囮に敵のアンチゼーガを誘き出して、そのデータを入手しようって展開で、作戦の途中で破壊されたと思われたサーバーはダミー。本当の舞浜サーバーは敵の本拠地の月に密かに移転されていたという秘密が明かされる」
晶華「何、その唐突な展開!?」
NOVA「まあ、最終回が26話だから、『敵の本拠地を攻めるのと、自分の故郷を守って取り戻すのを同時展開する』仕掛けじゃないかなあ、と思う。よくあるのは敵の本拠地に囚われたヒロインや家族を救い出そうとする展開だけど」
翔花「すると、いよいよゼーガペインも最終決戦が近いってことね」
NOVA「16話でヒロインが肉体を失って、コクピット内データとしてのみ存在できるって展開だったのを、17話で敵の女性パイロットであるシンの好意を得て、破損したデータを修復されて、感情以外の肉体および知識はコクピット外に出られるようになった。この感情を喪失した彼女と百合の花畑でデートするシーンが印象的だ」
NOVA「なお、ゼーガペインの放送年は2006年だが、それは主人公のソゴル・キョウが生まれた年に設定されている。そしてキョウは16歳設定だから、今年がゼーガペインの物語の年代ということになる」
晶華「へえ。2022年の物語なんだ」
NOVA「致死率98%のウィルスによる死を免れるために、量子コンピューターにデータ保存された仮想世界の人類の物語という設定だから、ウィルス禍で実際に苦しんでいる世界の現実と2006年に作られたフィクションの架空史が微妙につながっているようにも思えてな」
翔花「人類のデータ化って、エグゼイドさんでも描かれていたわね」
NOVA「近未来フィクションって、実際にその時代になってから確認すると、当たった部分と外れた部分の照らし合わせが面白いなって思う。とは言え、ゼーガペインの場合、同じ春から夏までを繰り返すようになっているので、2022年の先の未来がないわけだが、その先を見るための量子データからの実体化、リザレクションシステムを巡る物語が終盤のクライマックスとなっている」
晶華「スパロボ世界でゼーガペインにどんな決着をつけるかが楽しみね」
NOVA「ともあれ、次は待ちに待ったマッハドリルの話に、チャンネルセット!」
(当記事 完)