Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

もうすぐバースデイなよもやま話

あと10日ほどで51歳か

 

NOVA「さて、来週の土曜日にはまた1歳、年をとる俺なんだが」

009『そうか。ところでNOVA2009こと、このぼくは一体、何歳と考えればいいんだ?』

NOVA「そりゃあ、1971年生まれなんだから、永遠の38歳固定じゃないか?」

009『38歳か。そりゃあ、そうだな。ウルトラ警備隊のキリヤマ隊長や、MATの加藤隊長と同じ年なわけだ』

NOVA「お前の年齢だと、防衛チームの隊長になるのか。すると、トリガーのタツミ隊長も(調べてみて)38歳か。50代だと、どれくらいの年齢なんだ?」

ケイP『シズマ・ミツクニ会長は60歳だッピ』

NOVA「女子高生の娘がいるのにか?」

009『40代でトリガーの世界に来てから、子を作ったんだろう』

NOVA「50代で有名なキャラだと、磯野波平54歳と沖田十三艦長52歳が挙げられるな。自分がもうすぐそういう年齢だという自覚が全くないんだが」

009『精神年齢が幼いからだろう』

NOVA「お前には言われたくない」

009『じゃあ、自分に近い立ち位置のキャラクターを探してみろよ』

NOVA「そうだな。『トップをねらえ!』のオオタコーチで何歳だ?」

ケイP『32歳だッピ』

NOVA「ダイ大のアバン先生もそれぐらいっぽいんだよな。10代の少年少女を指導する情熱的な教官の立ち位置って、やはり30代ってところか」

009『企業組織だと、順調にキャリアを重ねていれば、40代は現場よりも部門の長たる管理職を任されたりしているからな』

NOVA「自営業だとよく分からない感覚だぜ。マトリフ師匠で何歳だ?」

009『いきなり年齢を飛ばすなよ』

ケイP『98歳だッピ』

NOVA「参考にならないか。いわゆる私塾を開いている独身男性のモデルケースが欲しいんだが」

009『大体、10代の若者キャラを指導する大人のベテランってのは30代のイメージがあるよな。40を過ぎると枯れ始めた中年だろうし、50代から60代だと老人になる。定年が60歳過ぎだと考えると、50代は企業組織だと引退が近いロートル扱いだ。まあ、順調に良い方向に年季を重ねれば、経験豊富な指揮官とか20代の若者を指導する現場の親爺さんってところか』

NOVA「現実はアニメや特撮みたいなフィクションと違って、年齢に応じた仕事や人生の経験値を着実に積めている人ばかりとは限らないからな。俺の仕事だと、10代の若者ばかりを相手にするから、大人としての社交が他の業種に比べると経験不足ということになる。その分、精神年齢は若いつもりでいられるが、未成熟な部分とか、偏った部分をどう補って自分らしく、それでいてどう成熟を模索するかで悩んだりもするわけだな」

009『ほう、悩んでいるのか。とても、そうは見えんがな』

NOVA「そりゃあ、趣味のブログで書きたいことを書いているうちは、いちいち悩みをつらつら書き綴ったりはしないって。むしろ、気晴らしに楽しく書き過ごすのが目的なんだから、悩みを抱えて鬱陶しい文章をさらして、どうするんだって感じだ」

009『だったら、どうして今はこうなんだ?』

NOVA「50を過ぎたおっさんが『ハッピーバースデー♪  よし、今年も全力全開でドーンと行くぜ!』ってバカみたいに騒いでいるだけなのも気恥ずかしく感じる程度には、俺も大人なんだよ。『全力全開? 何だそりゃ!?』と冷ややかにつぶやく黒いマスターみたいに、クールに冷静に淡々と振る舞うNOVAがいてもいいんじゃないか、と芸風を模索しているんだ」

 

翔花「そんなのNOVAちゃんじゃない!」

NOVA「およっ!?」

晶華「クールに淡々と振る舞って、50代とは……と陰鬱にブツブツつぶやくブログのどこが楽しいの? NOVAちゃんの生きる目的は何?」

NOVA「生きる目的だと? そりゃあ、人生劇場を楽しく演じて、自分も幸せに、縁した人たちも楽しませるような言葉を編み出すこと……と言っていいのかな? そう、言葉の力でハッピー時空を紡ぐこと。これが俺の生きる道」

009『だったら辛気臭い老人みたいなモードで悩まずに、永遠の30代、そこそこ大人のベテランっぽさを見せながらも、情熱たっぷりに趣味妄想を書き散らす、輝く新星であっていいんじゃないか? 去年の今ごろは何を書いてたんだ?』

NOVA「去年の誕生日は、こんなことを書いてたな」

翔花「天命を知ったのよね」

NOVA「ああ、そう書いてあるな」

翔花「天命って何?」

NOVA「何だと!? お前はそんなことも知らないのか? 天命ってのは、『天から与えられた自分の使命』のことだ」

翔花「分かってるわよ、それぐらい。いくら何でも、そこまでバカじゃないんだから。わたしが聞きたいのは、『NOVAちゃんが1年前に悟ったNOVAちゃん自身の天命』よ」

NOVA「そんなの俺が知るか! ……と短絡的にマンネリなリアクションをしたら、バカ丸出しだな。いくら何でも、そこまでバカな反応をしたら、クールもヘッタクレもなくて、ただのクールクルスットンパーだ。そこまで落ちぶれたいとは思わない。俺の1年前に悟った天命は、これ即ち、『教育業で生徒を育てて、趣味をあれこれ楽しんで、自分と周りの人々を少しでもハッピーにすること』だ。51歳になっても、こういう理念は見失わないようにしたいものだぜ」

 

今後の予定とか

 

晶華「では、ハッピートリガー脳を取り戻したNOVAちゃんのありがたい話を一席」

NOVA「誰がハッピートリガー脳だ。俺には銃を乱射して喜ぶ趣味はねえ」

翔花「そうよね。ハッピードンブラ脳だもんね」

NOVA「まだ違う。寄り道脱線脳とか、ゼンカイ脳は否定しないが、ドンブラ脳にはまだ到達していない。とりあえず、前回の記事でスパイダー脳から脱出して、予定では妖精脳に突入するはずだったんだが、今から妖精女王ズを始めても、春期の仕事で上手くプレイできんだろう。開始時期の選定を見誤った」

晶華「ええ? そんなあ」

NOVA「ということで、本格的なプレイ開始は4月からになりそうだ。それまでは、準備編的な記事で少しずつエンジンを温めていきたいと思う」

晶華「もう、後回しの魔女の時代は終わったはずなのにぃ」

NOVA「大体、作者としては別ブログの『魔神ハンター』の第4部だけでTRPG妄想リプレイは現状、手一杯な感じがしている。それに、この一ヶ月ほどは新番組がいろいろ始まって、新鮮にかき混ざった気分で追っかけてるし、これからはゼンカイ→ドンブラのバトンタッチとか、春映画のトリガーZとか、花粉症とか、学年末の保護者懇談とか、頭の中がぐちゃぐちゃいっぱいになりそうだから、そんな状態で『妖精女王ズの話を楽しく書くことは不可能』と判断した次第」

晶華「ふえ〜ん、楽しみにしていたのにぃ(涙目)」

翔花「よしよし、アキちゃん、泣かないで。NOVAちゃんにだって、NOVAちゃんの都合がいろいろあるんだから、春になるのを待ちましょう」

 

ソード・ワールドの話

 

NOVA「俺としても、妖精女王ズは早く始めたいんだが、何ぶん、前のプレイが半年前で、いろいろとストーリーを確認していたら、準備記事をあれこれ書かないと、物語が始めにくいことに気付いたんだ」

翔花「何を準備するって言うの? 1月に『妖精郷観光ガイド』をたっぷり書いて、ストーリーの復習は問題ないと思うけど?」

NOVA「ストーリーはな。だけど、ゲームのルール面で準備がいるんだ。まず、『名誉点の使用』。これまで妖精郷では冒険中に名誉点が入手できないシナリオだったのだが、妖精郷を脱出したことで名誉点が500点加算されている。この名誉点でキャラクターをどう育成するかを考える必要がある。これで一記事分ぐらいになるだろう」

晶華「もしかして、準備編ってキャラクターの育成記事ってこと?」

NOVA「それだけじゃない。魔法の研鑽記事も必要だ」

009『確かに、最後にレベルアップした分の魔法を確認したいな』

NOVA「具体的には、『真語魔法8レベル』『神聖魔法8レベル』、それと昨年秋に出た魔法サプリメント『メイガスアーツ』で変更された『深智魔法』と、呪文が追加された『魔動機術』『妖精魔法』の確認研鑽をしないとな」

晶華「魔法サプリの勉強かあ。ええと、2.5になってアイテム本の『エピックトレジャリー』、モンスター本の『モンストラスロア』と来て、魔法サプリまでで追加ルール集が3つ出たのよね。次は何?」

NOVA「さあ。2.0時代は、アイテム、モンスター、魔法の次は『カルディアグレイス』という新種族、新職業の総合サプリメントが出たんだが、2.5では今後、どう展開するかが読めない段階に来た。コロナの影響だろうが、ソード・ワールド関連商品の発刊ペースも落ちていると思うし」

晶華「秋から年末には、大判サイズのリプレイに地方別ワールドガイドがセットされた本とか、魔法学園のワールドガイド&シナリオ集が出たのよね」

NOVA「今年の関連商品はこんなところだな」

NOVA「これまでは、ソード・ワールドって文庫リプレイが頻繁に出ていて、大型サプリの間をつなぐ形だったんだ。月刊ペースで関連商品が出ていて、季刊ペースで大型本が出るようなタイムスケジュールだったんだけど、昨年後半から文庫本商品が出なくなって、リプレイも大判サイズになっている。『剣と荒野と放浪者』みたいなリプレイBIG形式は今後も続くのだろうか」

翔花「NOVAちゃんとしては、どうして欲しいの?」

NOVA「文庫リプレイの形式に慣れきっているからな。そもそもリプレイ本の売れ行き不調で、文庫だと採算が取れないという噂も聞くし、大判リプレイ+関連データ集みたいな形式を模索中なんだろう。コロナ禍でリプレイのための収録も困難になっている現状で、TRPG界隈も不景気な時節に入っているように思えるな」

晶華「やっぱりコロナ禍はみんなの敵よね」

NOVA「『コロナを恐れずに経済を動かせ』という論調には一理あるが、『コロナは友だち、怖くない』とまで言っちゃうのはバカだろう。まあ、コロナ禍以外にも文庫リプレイが売れにくくなった要因はいろいろ考えられるが、ロードスもゴブリンスレイヤーRPGもゲームの商品展開が止まっているような現状で、TRPGもまた冬の時代になっているのかな、と思わなくもない。D&Dの日本語展開も止まってるし」

翔花「でも、動画配信なんかではTRPGネタも人気なのよね」

晶華「うちの妖精女王ズも動画配信したら、もっと人気が出るんじゃない?」

NOVA「俺には文章執筆技能はあるが、動画製作技能はない。今から動画製作を学びたいとも思わないし、動画製作には文章執筆以上に時間がかかるのは明らかだ」

晶華「誰か、妖精女王ズの妄想リプレイ物語を動画にしてくれる奇特な人はいないかしらね」

NOVA「こういう動画作成って、自分も参加したゲームのプレイを保存したくて、友人と協力して作るものだと思うぞ。他人の妄想を動画にしたい願望を持つ人間なんて、よほどのことだと思う。お前のイラストを描いてくれた人物が現れただけで奇跡だと言うのに、贅沢を言ってるんじゃない」

晶華「NOVAちゃんの人脈がもっと広くて、動画を作りたくて仕方ないんだけど、アイデアがないので、『カシュミーラとお供たち』の物語を使わせてくれませんか? って知り合いがいたらいいんだけどね」

NOVA「そんな都合のいい人間がいたら、俺が頭を下げて頼み込んでもいいが、普通はまずいないだろう。自分が好き勝手に書いているブログ記事を、定期的に読んでくれる読者がいるだけでも感謝すべきことなのに。ともあれ、公式ではないにせよ、動画のTRPGネタや、小説投稿サイトでの創作リプレイなんかはいろいろ読める時代だから、プロの商品として何を売りにしたらいいかは書き手も悩んでいるわけだな」

翔花「プロだから売れる……じゃなくて、売れる物を作れるからプロと名乗れるってことね」

NOVA「まあ、プロになるために必要なのは、商品として売れる作品の製作能力と、商品化してくれる人間もしくは企業とのコネ人脈・折衝能力、そして時流に乗れるセンスとラックかな、と思う。

「自分が面白いと思うものを精力的にアピールする意欲と、それを受けて要望を伝えてくるクライアント(作家業なら編集者)の意見を上手く取り入れる柔軟性と、コンスタントに仕事を継続できるだけの体力・持久力・安定性などなどが職業作家には必要で、時流をつかむセンスがあれば、適切なタイミングで自分の好きなものを他人に受け入れられる形でアピールできるわけだな」

 

寄り道バスタード

 

晶華「何でソード・ワールドの話なのに、バスタードにつなげるのよ」

NOVA「88年の昭和末期から89年の平成の時代の転換期で、タイミングが重なる作品だからな。70年代に生まれて80年代に広がるD&DからウィザードリィウルティマのファンタジーRPGブームが、ドラクエという形で日本でもメジャー化したのが86年。それと時期を同じくして始まったのが角川発のロードス島戦記の雑誌リプレイで、一方、ドラクエを盛大にプッシュした少年ジャンプが新たに打ち出したダークファンタジー・コミックの一つがバスタード。

「この80年代後半から90年代前半に洋物RPGファンタジーの世界観が時代を席巻したことになる。なお、この80年代後半のジャンプ文脈からは、当然、ドラゴンボールジョジョといった人気作品を語ることもできるし、少し遅れてダイ大も語ることができる。キーワードはいずれも『冒険とバトル』だな」

晶華「確かに、ドラゴンボールは最初の主題歌が『魔訶不思議アドベンチャー!』だし、ジョジョは『奇妙な冒険』だし、ダイ君はもちろん『大冒険』だし」

NOVA「ついでに、ワンピースも『海洋冒険ロマン』を謳っているな。バスタードや鬼滅は冒険というキーワードを前面には出していないが、バスタードは世界観が異世界ファンタジーで冒険は不文律な時代背景だし、鬼滅は時代柄、冒険が目的ではなく『家族との日常を取り戻すための戦い』で、言わばジョジョ第3部に近い構図かもしれん。敵が邪悪な吸血鬼の手下の特殊能力者という点も含めてな。そこに大正風のレトロ和風な要素や山田風太郎風の伝奇時代劇成分を組み合わせると、鬼滅の刃になる」

翔花「90年代は冒険がブームで、今は違うってこと?」

NOVA「平成末期から令和の今は、『壊れた日常の中でのサバイバル』がテーマの作品が多く、『日常を取り戻すための戦い』が物語の主流だと考える。あるいは『新しい日常を築くためのビルドゥングスロマン』がな」

晶華「ビルドゥングスロマンって?」

NOVA「古典的には教養小説とも訳されるが、主人公の内面の成長をテーマにした自己形成物語と言った方がいいな。冒険物語で言うなら、世界を旅することで得られる知見や人間関係の広がりで主人公が成長し、成長した主人公が新たな日常を見出すなり、作り出すなりのエンディングを目指す」

翔花「それって、ファンタジーRPGの定番じゃないかしら」

NOVA「破滅を描くダークファンタジーの方向もあるがな。ビルドゥングスロマンは少年の成長物語との相性がいいので、少年マンガの定番でもある。主人公がバカで葛藤と無縁の陽性キャラならビルドゥングスたり得ないが、努力とか友情で勝利をつかむ作品はビルドゥングスたり得る。冒険や戦いを通じた成長というキーワードで、人気少年マンガは語れるが、バスタードはかなり違う。ファンタジーRPGがテーマなのに成長は描かれず、封印から解放された主人公の暴れっぷりが魅力で、『犬夜叉』や『アラジンと魔法のランプ』の妖怪(半妖)や魔神が主人公になったような作品だ」

晶華「『遊戯王』なんかもその系よね」

NOVA「『封印された強大な力を解放することで力を得る主人公が、その力とどう折り合いをつけて上手く使いこなすか』がテーマで、主人公は妖怪や魔神ではなく、その解放者の少年もしくはヒロインであることが普通だが、90年代だと『地獄先生ぬーべー』みたいな鬼の手を持つ大人教師が主人公の作品もあったし、世紀末になるにつれて『オカルトと絡み合った暴走する危険のある神、もしくは悪魔の力』というものが時流に噛み合っていたわけだな」

翔花「今のブームは80年代後半から90年代の焼き直しになるのかしら」

NOVA「90年代が70年代の焼き直しみたいなところがあったからな。そうなると、次はゼロ年代の焼き直しを想定すると、時流の先取りが出来るかもしれん」

 

009『つまり、ぼくの時代が近いということだな』

NOVA「おっと、ここにもいたか。ゼロ年代人が」

009『フフフ。時代をゼロから巻き戻す時代の到来が近いってことか』

NOVA「まあ、お前の時代かどうかはさておき、バスタードについて、前から抱いていた疑問が一つ解決した」

翔花「何それ?」

NOVA「バスタードが鬼滅に匹敵するぐらいのブームだったという、とある人物の主観的妄言だよ。バスタードがどれだけ売れたかという数値情報がなかったので、肯定も否定もできなかったんだが、売上3000万部という公開情報がはっきり示されたからな。確かに凄い数字だが、鬼滅には及ばんことが判明したわけだ」

晶華「鬼滅がどれだけ売れたの?」

NOVA「聞いて驚け! 俺は驚いた。たったの5年強で1億5000万部だ。年平均3000万部だな。バスタードは中断期間が長いので年平均で計算する意味を感じんのだが、バスタードの販売部数は鬼滅の1年分相当でしかないことが判明。少なくとも、同じくらい売れたと言い張るには、あまりにも悲しい数値データと言えよう」

翔花「別に売れ行きが作品の質とは関係ないし」

NOVA「まあな。ただ、商品としての質や世間の知名度には関係して来る。売れ行きに関しては、鬼滅の瞬間最大風速が凄まじすぎるというのが昨今のコミック・アニメ界隈の常識って奴で、そういう化け物作品に対抗する当て馬として、バスタードを出して来るような奴があまりにも愚かしくて無知にも程があるってだけの話だ」

晶華「じゃあ、何なら良かったの?」

NOVA「バスタードと同時期に、俺が売れたと考える知名度の高いコミック作品シリーズの発行部数は、分かるかぎり以下の通り」

 

ドラゴンボール:2億6000万部

・ワンピース:4億9000万部

聖闘士星矢:3500万部

シティハンター:5000万部

北斗の拳:1億部

キン肉マン:7700万部

キャプテン翼:8000万部

ジョジョの奇妙な冒険:1億2000万部

スラムダンク:1億7000万部

幽遊白書:5000万部

犬夜叉:5000万部

セーラームーン:3000万部

名探偵コナン:2億5000万部

ダイの大冒険:4700万部

遊戯王:4000万部

地獄先生ぬ〜べ〜:2500万部

こち亀:1億5000万部

 

NOVA「個人的なひいき目で見ると、星矢の売れ行きが思ったほど多くないな、と思うんだが、3000万部も売れたら十分メジャーなのかもしれない」

晶華「鬼滅の後継者とも言われている『呪術廻戦』はどうなの?」

NOVA「6000万部だそうだ。あと、比較的近年の作品だと『進撃の巨人』が1億部超えとのこと。コミック業界でも1億超えはもう別格扱いと言えるようだな。ともあれ、バスタードの発行部数はセーラームーン並みで、他に『うる星やつら』も3000万部だそうだ(らんまは5500万部)。決して少ない数じゃあないんだが、発行部数1億超え作品と、人気度の高さを比べるには、あまりにも自分の推しの格と、今の流行の勢いに関して世間知らずも甚だしいという結論だ」

晶華「じゃあ、NOVAちゃんは鬼滅の肩を持つのね」

NOVA「肩を持つというか、鬼滅のブームは凄いな、と素直に認める気持ちだな。実際にあれこれ調べると、自分好みの要素もいっぱい見受けられるし、自分の好きそうな要素が世間で人気を博しているのなら、わざわざ対抗意識を燃やす意味もない。

「そして、バスタード好きを見下すつもりもないが、『鬼滅の対抗馬として、バスタードの名を出したが受け入れられなかった』という発言をした輩個人に限って、そりゃアホだな、と言わざるを得ないわけだ。俺が仮にバスタードという作品が大好きであっても、彼の発言が正論だと理解することはないだろうな。バカな発言をして、バスタードの格を落とすなよ、と事実認識を改めることを主張したくなるわけで」

翔花「NOVAちゃんだったら、バスタードの魅力をどう語る?」

NOVA「日本のダークエルフが、褐色肌のグラマー体型のイメージが強いのは、バスタードのアーシェス・ネイの影響が大きいだろう。ロードスのピロテースにも受け継がれるデザインイメージだが、海外のダークエルフは灰色もしくは青系の肌で描かれているから、茶色肌のダークエルフはネイ様あってこそだ」

NOVA「俺がバスタードの魅力を語るなら、作品が与えた影響について語るな。

「戦士主人公が定番だったファンタジー業界で、掟破りな魔法使いを主人公に据えることで、後のスレイヤーズリナ・インバース魔術士オーフェンなどのライトノベル作品に先鞭を付けたとか、

 『漢字にカタカナルビの呪文名』の走りで以降のTRPGセブンフォートレスなどにも影響を与えたとか、

 ファンタジーRPGブームの中で独特の表現センスを示して、現在のなろう系ファンタジーにも多大な影響を与えた先駆的作品であるとか、歴史ある当時のエポックメイキング作品の一つとして語るだろう。

「まあ、問題は現在の鬼滅ファンにそういう魅力が通じるかどうかだけどな。それには語り手こそが鬼滅ファンのツボはこれだ、という点を見極めないといけないだろうし」

晶華「鬼滅ファンのツボってどこかしら?」

NOVA「禰󠄀豆子可愛いとか、煉獄さん格好いいとか、最低でも登場キャラぐらいチェックすれば、いろいろポイントはあるだろう。相手を自分の話に乗せようと思えば、自分も相手の話に乗って話題をつなげるのは、トークの礼儀ってもんだ。

「煉獄さんは炎使い属性と眉毛の太さが、バスタードのダークシュナイダーっぽくて良いと思ったんだが、無限列車編であっさり散ったのが残念だ、とか、鬼滅ファンがバスタードに興味を持ってもらうための入り口ぐらいあれこれ考えてみるのが、鬼滅の話題が盛んな場での流儀だろう。自分が鬼滅のことを理解せずして、自分の好きな古い作品を受け入れてもらえるはずがない。

「まあ、バスタードの再アニメ化によって、作品に接する若者も増えるだろうけど、今度はそれで若者の方が作品に詳しくなったりして、年寄りならではの知見が崩れる可能性もあるわけで。古い知識のままアップデートしないでいると、知識はすぐに錆びついてしまうものだからな」

 

TRPGに話を戻して

 

NOVA「さて、バスタードの配信が半年後の夏と分かって、今年の下半期に向けての旬になるかもしれないが、当時のRPGブームの流れに乗って、相互に影響を与え合い、世紀末の神話に至りながらも、上手くまとめ切るには至らなかった未完の大作とも言えよう。話をつなげるなら、『デビルマンエヴァにも関連づけられるオカルト神話活劇要素を持った作品』とか物は言い様だと思うんだが、作品の価値ってどれだけ周りに影響を与え、歴史の中に文脈を持って位置付けられるかだと俺は考えるんだな。

「一過性のブームに終わって、時期が過ぎれば忘れ去られるのか、それとも新たなスタンダードとしてジャンルの基礎教養たり得るのか、そればかりは時代の流れを見極めていかなければなるまいが、自分はその作品のどういう点を評価するのか、ファン語りしたいなら、そういう観点でいろいろ考察し、深められると思うんだ。まあ、それはさておくとして……」

翔花「結論。NOVAちゃんはバスタードが好き」

NOVA「いや、好き嫌いじゃなくて、当時を生きたTRPG懐古ファンの嗜み、基礎教養って奴だ。おっさんホイホイにはなるだろうし、メガテンファンとか、ジョジョに通じる世紀末ヘビーメタルファンのツボにも刺さるだろうし、オカルトとかダークファンタジーの文脈にも位置付けられるが、果たして今の若者に刺さるかどうかは別物だ。

「言わば、DSの魅力って、ジョジョDIO様とか、傍若無人な悪のカリスマに通じたりもするし、世間一般受けするキャラとは到底言えない。まあ、作品そのものがカルト方面を向いているんだから(そこがいいというファンもいるだろうし)、当時のブームと切り離された今の情勢で新たな流れを作れるかは何とも言えん。個人的には、ゴブリンスレイヤーの流れに新たに乗る作品として、アニメは受け入れたいかな、とも思っているが(脚本家の黒田洋介さんも、ゴブスレアニメのサブライターだったし)」

NOVA「ゴブスレもしばらく情報はなかったが、外伝小説が来月発売とさっき知って、わくわくしたんだが……」

NOVA「来月発売予定のはずなのに、Amazonでは何故か9月発売と記載されていて、どうなってるんだろうってファンの間でやきもきしてる現状みたいだな。なお、本編の続刊の16巻は7月予定だ」

晶華「というか、3月発売予定のゴブスレ小説の存在をさっき知ったってどういうこと? それでもファンって言えるの?」

NOVA「外伝まで細かくチェックできるかよ。本編の15巻が昨年9月に出て、そろそろ半年なので新刊情報ないかなあ、とチェックしたら、3月に新刊が出るという情報と、延期か? という情報が入り混じっていて、???状態なのが今だ」

翔花「公式サイトでは、どう言ってるの?」

NOVA「GA文庫のサイトでは、3月発売予定の情報があったらしいんだが、今は消えたらしい」

晶華「それは、締め切りに間に合わずに遅れたとか、アニメの放送時期に合わせた調整とか、いろいろ大人の事情があったんじゃない?」

NOVA「まあ、TRPG界隈だと数ヶ月の遅れはたまによくある現象だから、関連雑誌で情報を追っていたら寝耳に水は少ないんだが、最近はロードスもゴブスレも新刊情報を雑誌が伝えて来なくなったからな。GMマガジンに比べて、最近のGMウォーロックはロードスとゴブスレ関連のサポートが弱くなったって感じるぜ」

晶華「コンスタントに新作が出せなくなってるのかな。ロードス新刊はずっと待ってるのにね」

NOVA「『誓約の宝冠』1巻が2019年夏発売だから、それから2年半が過ぎた頃合いだ。さすがに夏までには続刊が出て欲しいというのがファンの心情だが、作者がブシロードの役員になって、書くスピードが落ちたように思えるのは、作家ファンとしては残念にも感じる今日この頃だ」

翔花「でも、ロードスを読まないと生きていけないってこともないでしょう?」

NOVA「まあ、そこまでロードス欠乏症ってわけでもないがな。水野さんのツイッターで、こういう本も紹介してもらったし」

NOVA「それに、これも買わないとな」

晶華「読みたい本がいっぱいだと」

NOVA「あと、来月はソード・ワールドのシナリオサプリ『グリフォンロード』が出るそうだ」

 

ダークタワーの現状

 

NOVA「こっちも順調に読み進めているんだが、感想記事を書かないと、と思いながら、書けずにいる」

晶華「どうしてよ?」

NOVA「前の感想はこの記事だな」

NOVA「年末時点では、全部で5部あるのを1部ずつ感想記事を書こうかな、と思っていたんだが、予定は変わった。2部と3部をまとめて書いて、4部と5部をまとめて書いて、3回の記事で完結しようと思う」

翔花「どうしてよ?」

NOVA「今、3部まで読み終わって、無事にエディが死んで、ジェイクも死んだんだが」

晶華「それは無事と言わないし」

NOVA「で、キャラハン神父の壮絶な死に感じ入った俺は、たぶんエディが死んだり、ジェイクが死んだりしたときも壮絶に感じ入って、記事書きしたくなるんだろうなあ、と予想していたんだ。だけど、エディの死は思いがけず呆気なくて、ジェイクの死もあっさりとした感覚だった。後に残されたスザンナやローランドの嘆きっぷりの方に描写が割かれて、そこには何故か感情移入できなかったんだな。機械的に描写を読み流すだけだった」

翔花「意外に冷たいのね」

NOVA「まあ、そりゃあ、キャラの死は悲しいんだけど、作品の登場キャラが悲しんでいる描写を読んで、自分まで一緒に悲しくはならないんだよな。冷ややかに読むというか、感情の渦に巻き込まれないように読むというか、そういう読み方になった。と言うのも、ローランドがそういうキャラだから。悲しいのは悲しい。だけど、自分にはダークタワー探索の使命があって、犠牲になった仲間の屍を乗り越えながら進まなければならない。

「ただ、死んでいった仲間、家族のような絆で結ばれた同志の冥福は祈ってやりたい、と機械的に振る舞おうとしながら、哀悼の想いが込み上げてくる。そんな思いに感情移入するなら、読む方も複雑に感じるわけだな。第2部のエディの死や、第3部のジェイクの死は、残された作中キャラの心情描写がたっぷりで、ただ、そこを感想記事にしても鬱になるだけで、面白くならないだろう、と思うんだ」

翔花「キャラハン神父の死とは何が違うの?」

NOVA「仲間としての距離感に違いがあるのも事実だが、死のシーンを描く際の視点の違いがあって、キャラハン神父の場合は『ジェイク少年を助けるために自己犠牲を選択する神父の覚悟、かつて吸血鬼を恐れて信仰を失った神父が再び信仰を取り戻すに至る贖罪と勝利の心情』が描写されていて、死の間際の神父の格好良さと魂の救済に感じ入ったんだよな」

晶華「死に行く者の格好いい覚悟は、NOVAちゃんのツボだと」

NOVA「エディの場合は、そういう覚悟がなく、銃撃戦が終わって油断していた隙を突かれて、かろうじて生き延びていたボスキャラが銃弾を一発放って、致命傷を受けるという呆気なさだ。決して格好良い死ではなく、エディの覚悟が描写されたわけでもない。こんなことで死んじゃうの? って虚無感を覚える最期で、遺された者の慟哭や絶望が描かれる。なお、ローランドにとっては、仲間や想い人の死は昔に経験済みなので、悲しみつつも淡々と受け止める形だ。感情移入するにしても、スザンナと一緒に悲しむか、ローランドと共に事実を淡々と受け止めるかの2通りの読み方ができる」

翔花「ジェイク君の場合は?」

NOVA「作者スティーヴン・キングが交通事故で死にかけるのを、身を呈して庇うことで代わりに死んだ。キングは重傷を負うけど、生き永らえて、ローランドの物語を完結させる機会を与えられた形になる」

晶華「キングさん自身の事故を物語のネタにしたわけね」

NOVA「臨死体験なんて、格好の物語の題材だからな。この場面は、ジェイクの死よりも、キングさんの経験の方に感情移入したから、いろいろ複雑なメタフィクション的な読み方を楽しめる。悪意に受け取れば、作者が作中キャラを犠牲にして生き延びたような物語で、ローランドも、そしてキング自身も、そのように感じながら、いろいろとツッコミを入れまくるんだな。『お前、作者だろう。作中キャラを犠牲にして生き延びるなんて、そんな酷い物語をよく書けるな』とか、それに対するキング自身の弁明とか、いろいろな想いがごちゃ混ぜで面白くて、ジェイクの死の悲しみが伝わりにくいんだな。それよりも、作者が明らかに自分の事故に関して、どういう心情を抱いたか、その結果、ついに『ダークタワー』シリーズを完結させるきっかけたり得たのか、というシーンだ。ここは非常に面白い」

翔花「キャラクターの死よりも、作者の作品に対する想いの方が重要ってことね」

NOVA「作者の主張が前面に出過ぎている物語を、読者が感情移入できるかどうかは人によりけりだけど、俺自身は楽しめたんだな。まあ、ここでローランドに感情移入するなら、『我が子のように愛情を抱いていた少年をクズ作家の命と引き換えに失った。作者死ね』っていう心情と、『だけど、本当に作者が死んでしまえば、自分のダークタワー探索の旅が完結せずに、覚悟を決めたジェイクの死が無駄になってしまう。だから、作者は命に換えても、ダークタワーの物語を完結させろ。それまでは絶対に死ぬな』って心情が入り混じっていることに。おそらく、ダークタワーのファンの多くも、その時のローランドに感情移入しまくっていたんじゃないかなあ」

晶華「壮絶な自虐ネタね」

NOVA「自分の死すらもネタにできるってのは、ストーリーテラーとして尊敬に値するわけで。まあ、ホラー作家として多くのキャラの壮絶な死を描いてきたからこそ、死や恐怖に対しては自己客観視もできるに至っているのか、とか、フィクションって自分が普通に生きていたら味わいにくい心情を味わう芸術だろう? そして、自分が変な奴だという自覚とか、他人の目から見て自己ツッコミできる程度の客観性も示し得て、それでも作者の想いや仕掛けに読者を感じ入らせるために、どんな工夫をこらすかが大事。キャラの死のシーンで悲しませつつ、作品の背景を想像して別の感情を同時に喚起させる、一粒で2度美味しい味わい方ができたなあ、という感想だ」

翔花「じゃあ、ダークタワーの最終巻の感想は、あと1回ね。2部と3部の感想は、これで終わったんだから」

NOVA「終わってねえよ」

翔花「え?」

NOVA「エディとジェイクの死は大イベントだし、作者のキングの交通事故もリアルの大事件だったけど、そういう要素を先に語っておいて、気分をすっきりさせた後で、改めて、2部と3部のストーリーラインに踏み込んだ記事を書く。今のは、ほんの前置きだ」

晶華「つまり、次の記事は『ダークタワー7巻の第2部&第3部感想』ね。妖精女王ズを後回しにして」

NOVA「仕方ないだろう。3月で『ダークタワー』を読了するつもりなんだし」

晶華「そうやって、妖精女王ズをどんどん遅らせるなんて、『そんな怠惰なクズ作家は死ね。いや、完結させるまで絶対に死ぬな』 これが多くの作品ファンの思いって奴よ」

NOVA「まあ、原稿が遅れてる作家全てに言いたい、ファンの正直な気持ちかもな。さすがに俺自身は作家に死ねとまでは言わんが、キング氏はそういうテーマの小説も書いていたし、自虐ネタも芸風だからな」

(当記事 完)