魔動王と魔神英雄伝
NOVA「とりあえず、ワールド6も半分ぐらい進めて、グランゾートの魔動王3体と、ワタルの龍神丸、戦神丸を仲間にした」
翔花「グランゾート、ウインザート、アクアビートの3体ね。よし、覚えた」
晶華「グランゾートが炎と大地、ウインザートは風と雷、アクアビートは水と氷を使うわけね。完全にファンタジーで、これみたいな感じかしら」
NOVA「ワタルが88年、グランゾートが89年、レイアースが少し遅れて94年の作品か。あと、スパロボで異世界ラ・ギアスを舞台にしたEXが出たのも94年だから、この時期にファンタジー世界のロボットの流行があったのは間違いない」
晶華「ダンバインさんが少し早くて83年。それが元祖ファンタジーロボになるのかな」
NOVA「いや、元祖は75年の勇者ライディーンだろう。ただ、異世界ファンタジーになると、タイムボカンシリーズを除けば、ダンバインになるか。ファンタジーという言葉も幅広くて、魔法という言葉が出ればいいのならギンガイザーもOKだし、古代文明の遺跡やらオカルト関連がOKならマジンガーZの敵がそうなる。70年代だと、宇宙と古代文明とオカルトはSFや冒険物語のネタをいっぱい提供していたからなあ」
晶華「そこにRPGという要素が加わって、ワタルとかになるのよね」
NOVA「その時期になると、SDという要素も欠かせなくなるな。レイアースは違うが、ワタルとグランゾートはSDという文脈で語ることもできる」
翔花「元祖SDロボアニメって何だろう?」
NOVA「そうだな。ドラえもんかな?」
晶華「それは反則だと思う」
NOVA「戦闘ロボって意味だと、映画のチョロQダグラムが83年で早いんだがな」
NOVA「ダグラム自体は81年スタートだから、今年で40周年なんだよな。ボトムズがスパロボに出ているんだから、ダグラムも出てもいいと思うんだ。まあ、スパクロでは出ているんだが」
翔花「で、今回はダグラムさんの話をしたいわけ?」
NOVA「いや、違う。SDロボの系譜の話をしたいんだ」
SDロボの話
NOVA「そもそも、スパロボがSDガンダムと、ダイナミック系のCBキャラのコラボで始まったシリーズだからな」
晶華「コンパチヒーローシリーズだっけ?」
NOVA「まあ、ファミコン時代から、ゲームの解像度の問題で、ゲームキャラはみんなデフォルメされた2頭身なのが当たり前だったからな。83年時点で、ゲームキャラは2頭身という文化が普通にあったんだよ。他には、ドラえもん以外に81年にアニメが始まったDrスランプの影響も考えられる」
翔花「つまり、ペンギン村はSDトピアってこと?」
NOVA「いや、SDトピアのルーツの一つかもしれないってことだ。それを言うなら、ロボコンとか、ハローキティとか、頭の大きなキャラはSDの原型だろうが、SDからリアル等身の変形だと、84年のガラットを忘れちゃいけない」
晶華「これが伝説の元祖SD→リアル体型変形ロボってことね。後のカブタックやマイク・サウンダース13世、スターウイニングガンダム、RX零丸やらのルーツになると」
NOVA「まあ、80年代半ばからSDロボの流れが生まれ、そこにファンタジーRPGブームとシンクロして、ワタルやラムネス、グランゾートなどに至って、一方でSDガンダムを基軸にコンパチヒーローズの方向性も確立。時期的には、平成が始まったことで昭和懐古の動きもあって、スパロボに至った時期というわけだ」
晶華「スパロボは懐かしのロボットアニメゲームとして始まったんだけど、スパロボ誕生時期のロボットアニメがすでに世代人には懐かしい物になってしまっているのよねえ。私は18年生まれだから、よく知らないけど」
NOVA「ワタルやグランゾートは、俺個人も世代じゃないから作品としては懐かしいとは思わず、むしろ物語としては新鮮に感じる部分もあるんだが、当時のRPGブームの一角を為したムーブメントとして、当時の時代の雰囲気を喚起されたりしているわけだ。あと、RPGブームのおかげで勇者という単語も違う意味を帯びた状況で始まったシリーズがこれだしな」
翔花「前回のユウシャオートピアから、今回はまたユウシャトピアに戻って来たような気がするけど」
NOVA「ああ、勇者って言葉で、ファンタジーとかSDとか宝とか、いろいろ記憶がつながっているような感じだからな。それに今の俺は、北の勇者に感情移入しやすいモードだし」
晶華「ああ、ダイ大でNOVAちゃんの名前が連呼されたのよね。オーラブレードとか、ノーザングランブレードとか叫びたくなったり」
NOVA「気分は正に30年前って感じだぜ。で、敵役が結束し、勇者も結束し、異なる世界がつながって、また面白い物語が紡がれるのがスパロボなわけだな」
晶華「そして、NOVAちゃんが色々と思い出を喚起されながら、過去と現在と未来のつながりを感じ入ってるのが今ってことね」
NOVA「それこそが時空魔術の醍醐味だからな」
(当記事 完)