10月1日は消費税アップの日……でした
NOVA「昨日から10月で、消費税が10%になったんだが」
ケイP『つまり、敵に5000ポイントのダメージを与えたら、支援攻撃で総ダメージが5500ポイントに嵩上げされるようなものだッピ』
NOVA「税額で言うなら、8%が10%になった場合、単純に2%増えたと考えるのは間違いで、5000円なら400円から500円に税が増えて500÷400で1.25すなわち追加ダメージが25%加算される、と考えるべきなんだな」
ケイP『マスターNOVAは消費税に反対だッピ?』
NOVA「まあ、賛成する理由はないな。自分が得をするわけでもないし、これで日本が得をするとも思えない。まあ、日本の消費税の歴史を簡単にたどると、スタートは平成元年(1989年)4月1日からで、当時は3%。つまり、今年は消費税が生まれて30周年に当たるわけなんだ」
ケイP『平成消費税の時代が終わって、昨日から令和消費税の時代になったんだッピ』
NOVA「そう。最初は3%だった消費税も、年々パワーアップを遂げることになる。1997年、時は正に世紀末、消費税が5%になったわけだ」
ケイP『97年と言えば、何の年だッピ?』
NOVA「メガレンジャーで、スーパー戦隊がニチアサに移った年だな」
ケイP『そういう理解の仕方はどうかと思うッピ』
NOVA「だったら、消費税とともにソード・ワールドRPGが出版されて、96年末には完全版ルールブックが出た」
ケイP『つまり、ソード・ワールドが消費税の戦犯だッピ?』
NOVA「まあな。去年2.5に版上げされたら、今年は消費税が10%にアップ。全てはソード・ワールドが……って、どういう陰謀論だ?」
ケイP『8%になったのは、いつだッピ?』
NOVA「2014年だな。ちなみに、ソード・ワールド2.0がスタートしたのは2008年からで、消費税の変化には全く関係ないが、改訂版ルールブックの3冊目が出たのが2014年だ」
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ケイP『つまり、ソード・ワールド2.0のルール改訂おめでとう。記念に消費税をアップするねって、国が忖度したんだッピ』
NOVA「何で、国がソード・ワールドに忖度しないといけないんだ? どうせ忖度してくれるなら、ソード・ワールド新作発売記念で、消費税を値下げしてくれてもいいのによ」
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ケイP『あ、10月発売の新商品だなッピ』
NOVA「ああ。消費税10%が加算されるのが残念だ。どうせなら、TRPGに関係する書籍や商品には軽減税率を適用して、日本が世界初のTRPG文化推進政策を採用してくれればいいのによ。そうすれば俺が喜ぶ」
ケイP『だったら、マスターが日本TRPG党を立ち上げて、TRPG文化の発展を公約に立ち上げればいいのではないかッピ?』
NOVA「いやだよ、面倒くさい。それに、その公約で選挙に勝てるとは思えないなあ。ニッチ過ぎて。まあ、日本TRPG党が政権を取ったら、内閣総理大臣がゲームマスターを名乗って、各種大臣がプレイヤーキャラになって、戦士が防衛担当だったり、魔法使いが文部科学省の長だったり、財務省のトップが商業神の神官だったりするんだろうか?」
ケイP『だったら、このゲームが妄想の参考になるッピ』
10月1日はメガネの日だったりも
NOVA「ところで、10月1日はメガネの日でもあったんだな」
ケイP『どうしてッピ?』
NOVA「一〇〇一と表記すると、メガネだかららしい。俺は明鏡戦隊メガネンジャーの司令を自称しているのに、昨日までその事実を知らなかったんだ。昨日ツイッターで初めて知った次第。だったら、今後は10月1日をメガネンジャーの日と考えて、これからの人生を立派に生きなければ、と固く決意したわけだ」
ケイP『何て無駄な決意を。で、そのメガネの日というのは誰が決めたッピ?』
NOVA「うむ。日本眼鏡関連団体協議会という組織があってだな。1996年に設立され、翌1997年に10月1日をメガネの日に制定したそうだ」
ケイP『つまり、電磁戦隊メガレンジャーの年だッピ』
NOVA「本当だ。これで、メガレンジャーとメガネンジャーを関連づけることができるかもな。1997年つながりで」
ケイP『ところで、メガネンジャーの司令としては、日眼協に加盟したりはしないのかッピ?』
NOVA「いや、その組織の加盟資格が『日本の眼鏡事業に関連する団体』だそうで、基本的にはメガネ職人とかメガネ屋さんとかなんだな。よって、メガネ愛好者とか、メガネっ娘萌えオタクとか、メガネ男子好きな女史とか、メガネの力で戦う妄想スーパー戦隊の司令なんかは対象外だ。あくまでメガネ関連の趣味ではなく、メガネ関連のお仕事に従事している経済団体ということで」
ケイP『すると、司令は日眼協には関われない、と』
NOVA「まあ、俺自身は無理だが、昔、俺が家庭教師で教えた子(今ではいいおっさんだが)がメガネ屋さんに就職していたから、場合によっては関係者だったりする可能性がある」
ケイP『おお。これが物語だと、「わしのかつての弟子が、今では出世して、組織のお偉方になっている。どれ、昔のよしみで頼み事でもするかの」と師匠面できるッピ』
NOVA「さすがに現実で、『昔、家庭教師だったから、言わば恩人。恩人の言うことを聞け』なんて主張はできないわな。正直そんな押しかけをされたら、ウザいと思うし、そういうのが許されるのは芸事の師匠とか、そのレベルだろう。学校の勉強を数年教えただけの関係で、師匠面はしにくいと思う。もっとも、たまに昔の教え子から、就職報告とか連絡があったりすると嬉しく思うものなんだが」
ようやく本題
NOVA「さて、日付けにちなんだ前置きネタ話はこれぐらいにして(これだけでもブログネタとしては十分な気もするが)、今回の記事の本題は、文字どおり本にまつわる読書感想などだ。夏場のロードス以降に、俺がここまで読んだ本について、まとめておこうと思う」
ケイP『いっぱい読んだのかッピ?』
NOVA『TRPGのサプリメントを除いても、この時期はそれなりに読んだと思っている。が、まずは今度買う予定の本をリストアップしておこう』
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NOVA「消費税で高くなっちまったが、こいつらは次の休みに買いに行きたいな、と思っている」
ケイP『ロードスのサプリメントは、手に入れたのかッピ?』
NOVA「ああ、ばっちりだ」
NOVA「俺が期待していたのは、追加上級職だったんだが、そちらはなし。データ面で追加されたのは、キャラの個性を構築する経歴表と、最初から成長済みのキャラを構築するのに使える簡易冒険表。前者は今のソード・ワールドやゴブリンスレイヤーなんかでもお馴染みだが、後者は往年のトラベラーのキャラ作成ルールなんかを思い出した。表を参照してダイスを振るだけで、そこそこの経験を積んだ冒険者の簡単な冒険記録が構築できるわけで、実プレイをしなくても小説の元ネタに活用できたり、シナリオ作成のイメージソースに使うことも可能だな」
ケイP『例えば、どんな感じッピ?』
NOVA「じゃあ、試しに振ってみるか。今、俺が3レベル冒険者用のシナリオを作らないといけないとする。ネタが思いつかないので、3レベルだから6面ダイスを3つ振ることにした。合計10が出たので、表の該当欄を見ると『山賊との取引』と出た。要は、山賊と交渉して、山道の通行料を払わずに済むように計らってくれ、と依頼されたらしい」
ケイP『そんなのは、単純に山賊退治シナリオにすればいいんじゃないかッピ?』
NOVA「まあ、それでもシナリオの取っ掛かりにはなるんだけど、ここから山賊の背景(実は落ち延びた亡国のレジスタンスが生き延びるために、やむなく略奪行為に走ってしまったとか)を設定したり、山賊というのは誤解で、本人たちは山道に巣食うゴブリンどもから旅人を守るために活動している自警団のつもり。その活動資金のために、村人に協力してもらっているつもりだが、村人はゴブリンの脅威に気づいていないので(山賊側がいまいち交渉下手なのもあって)、山賊が悪いと思い込んでいるとか、話を膨らませてもいい」
ケイP『だったら、山賊と協力してゴブリン退治をすることで、村の脅威をなくし、山賊を改め、村の用心棒として受け入れるように仲裁する結末にもできそうだッピ』
NOVA「要はシナリオソースに活用できる、簡易冒険表ってところだな。他には追加アイテムと、鍛治神ブラキや芸術神ヴェーナーの特殊神聖魔法といったデータが付いてくるが、総じてデータは少なめで250ページ中20ページほどしかない」
ケイP『だったら、そのサプリメントの売りは何だッピ?』
NOVA「うむ。基本ルールの背景が、小説『ロードス島戦記』1巻の英雄戦争期を主題にしているんだが、このサプリメントの導入で『戦記』の2〜7巻、および『伝説』までの背景設定や歴史を網羅することになる。オルソンやスパークといったリプレイ2部や3部のキャラのデータ、それにナシェルや六英雄のデータもバッチリ収録されていて、小説ファンが懐かしい気分に浸ったりもできる。未収録なのは、スパークがマーモ王になった後の『新ロードス島戦記』の内容だけど、それは旧ルールでも採用されていなかった時代だからな。ともあれ、本サプリメントの採用によって、ようやく旧ルールに追いついた感があるわけだ。ここまでで60ページほど」
ケイP『それでも、100ページに満たないッピ。じゃあ、後は何だッピ?』
NOVA「シナリオなんだ。魔神戦争のランダムダンジョン生成ルール付きシナリオが100ページで、本作一番の目玉と言える。一方、邪神戦争に至るシナリオは、30ページほどでミニシナリオ5本立て。まだ全部は細かく読んでいないが、一本はGMマガジンに掲載されていたシナリオの改訂版。最初に見たときは、『あれ? こいつは使い回しかよ。もしかして、手を抜きやがったな』と感じたものの、せいぜい4ページだしな、と納得した。GMマガジン版ではモスが舞台だったが、サプリ版ではカノンを舞台に移して、プレイアビリティーを上げているようにも感じられた。あと、シナリオタイトルが旧ソード・ワールドのシナリオパロディになっているのは、懐古ファンとして特筆するところだろう」
ケイP『具体的には?』
NOVA「『宝石巨人の迷宮』『六人めの神官』『ファビュラスなゴブリン』のタイトル元ネタは、旧ソード・ワールド初期のシナリオ『石巨人の迷宮』『神官戦士が6人』『ゴージャスなゴブリン』だろう。もちろん中身は別物で、そこは手抜きじゃないと言っておく」
ソード・ワールドRPGシナリオ集1 石巨人の迷宮 (富士見ドラゴンブック)
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ソード・ワールドRPGシナリオ集2 ユニコーンの探索 (富士見ドラゴンブック)
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NOVA「残りの50ページほどは、追加モンスターとか毒や病気などのデータ関係で、GM必須のサプリと言えるだろう。基本ルールで物足りなかった者も、これで満足じゃないかな、とは思う。オルソンの〈バーサーク〉や、特殊技能の〈竜騎士〉のデータも、実は基本ルールに載っていたことが今回、改めてチェックできたし、しかも今回のサプリメントで、ようやくアレクラスト大陸やクリスタニアに関する言及も出てきて、本ルールが順調に展開すれば、フォーセリアRPGへの入り口になる可能性も考えられるわけだ」
ケイP『元々は、角川のロードス、富士見のソード・ワールド(アレクラスト大陸)、メディアワークスのクリスタニアと、一つの世界が3つの地域に分かれて、90年代を中心に展開したのが、フォーセリアだったッピ』
NOVA「ああ。それが近年のKADOKAWAによる吸収合併で、版権の壁が解消されたので、3つの地域を一つのルールで統合することも可能になったわけだ。元々、クリスタニアRPGもロードス島戦記コンパニオンのルールの発展版だったわけだし、もしかすると今回のロードス島RPGにも、いずれアレクラスト・サプリメントや、クリスタニア・サプリメントが登場する可能性は十分に考えられる。俺としては、大陸出身のキャラと、ロードス出身のキャラと、クリスタニア出身のキャラが勢ぞろいするクロスオーバー物語を読みたいと思っていたしな。あるいは、クリスタニアに渡ったグラスランナーのマール君のその後のお話とか」
ケイP『アレクラストのリウイがロードスに来て、パーンと共闘した話はすでにあるけど、ロードスとクリスタニアの接点は、今のところ、神王の器になったアシュラムとダークエルフのピロテース(シェール)、そして出自が今だ謎っぽいダナーンの大白鳥の民ぐらいしかないッピ』
魔法戦士リウイ ファーラムの剣 呪縛の島の魔法戦士 (富士見ファンタジア文庫)
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漂流伝説 クリスタニア(1) 漂流伝説 クリスタニア (電撃文庫)
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NOVA「クリスタニアの小説は、水野さんを中心とするクリスタニア・チームの分業で書かれていて、その作者の人たちが現在はバラバラになっているから、水野さんの書いた『漂流伝説』以外の作品は、電子書籍で出すのも難しいんじゃないかなあ、とは思う。まあ、どうしても需要があるのなら、各作品の作者と連絡を何とかとって、版権をクリアするんだろうけど。いずれにせよ、クリスタニア単独の復活はなくて、ロードスの未来の話を書き進めるにつれて、どこかでクリスタニアへの橋渡しが行われる可能性を期待するわけだ」
ケイP『ロードス復活を機に、他のフォーセリア作品も令和の時代に蘇ることを、マスターは心待ちにしているようだッピ』
ゴブリンスレイヤー
NOVA「さて、次は夏から秋にかけてのゴブスレ話をまとめておこう。まずは、こいつだな。外伝のゴブスレ版ウィザードリィ」
ゴブリンスレイヤー外伝2 鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》 上 (GAノベル)
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ケイP『どさくさ紛れに、ウィザードリィ関連の商品をいろいろ貼り付けているッピ』
NOVA「舞台がワードナの迷宮を想起させるダンジョン・オブ・ザ・デッド(死の迷宮)だからな。侍(魔法剣士)の君を中心とする6人の冒険者が地下迷宮を探索して、2階にたどり着くまでが上巻のストーリー。というか、まだ2階かよ、展開遅いなあ、と感じた」
ケイP『ゴブスレさんなら、それだけあれば、何階まで行けるッピ?』
NOVA「本編でも、死の迷宮に入っているんだよ。8巻で。確か、4階ぐらいでゴブリンと戦って、王女救出を成し遂げたんじゃないかな。グレーターデーモンの手と戦って、苦戦していたけど」
NOVA「本編で女司教をやってる剣の乙女がまだ未熟な少女だったときに、君に誘われて、迷宮探検を始めるんだが、プロローグでいきなりパーティーが全滅しているような描写なんだな。迷宮の深奥でパーティー全滅の危機というクライマックスを描いて見せた後で、物語の初めから語り直される。パーティー仲間を集めて、背景の街やらキャラの人間関係やら丁寧に描写され、雰囲気はいいんだけど、何ぶん展開がゆっくりで、地味な物語と言える。
「ゴブスレ本編のチートな派手さや、複数視点の心情の交流で巧みに構成されたドラマではなく、珍しい『2人称文体』でゲームブック調の臨場感が特徴。文体としては面白いんだけど、ゲームブックと違って行動が自分の意思でままならないので、歯痒くもある。主人公が初心者冒険者ということもあって、決してチートではない分、勢いづいた豪快なストーリーを好む人には相容れない。ゲームとしては、ドラクエやFFのような作品よりも、地道に経験値と金貨、アイテムをコツコツと集めるウィザードリィや世界樹のような作品を好む層向きの小説だな」
ケイP『マスターはどっちだッピ?』
NOVA「ダンジョン探索ゲームは好きだけど、本作のストーリーの進まなさには閉口した。キャラを紹介して、世界の雰囲気を味わって、迷宮の重苦しい雰囲気に酔いつつも、物語としてはろくに展開せずに、まだまだ先が長いなあ、と溜息を漏らす作品だ。エロ担当な女戦士の思わせぶりな態度には萌えるんだけどね。ゴブスレ本編よりは、アダルティーなヒロインだけど、主人公が朴念仁だと空回りしているようにしか見えない。あまり感情を動かさず、淡々とした主人公描写なので、感情交流のドラマが発生しにくく、それもウィザードリィらしさだと割り切って読めないと、ライト層には向かないかな」
ケイP『マスターはライト層ではないだろうに』
NOVA「ああ。俺はウィザードリィらしさを味わった人間だから、許容範囲だと思ってるが、ウィザードリィの面白さって、ザコ敵に何度もピンチになることじゃなくて、最初は弱くても、そのうち迷宮を自分の家の庭みたいに駆け抜けて、扉をバタンと開けて、モンスターを瞬殺して、宝箱をゲットして、中のアイテムを鑑定して、ち、外れかを繰り返した挙句、やった、ムラマサゲットだぜ! という単調作業な中で時々湧き上がる達成感だったりするんだな。本作ではまだ、そこに至る前段階で止まっているので、凄く丁寧に低レベルの冒険者のままならなさを描いているんだ。よって、小説1冊を読み終えても、達成感がなく、重さが消えないわけで」
ケイP『つまり、もう少しキャラが成長すれば面白くなるのに、そこまで行き付けずに話が中途半端に終わっている段階ということかッピ』
NOVA「というか、最初にクライマックスを見せられたのに、そこに行き着くまでに、あとどれぐらいなんだ? ってのが今だに読めないのが、もどかしくて仕方ない。2巻目が出るのも当分先だろうし、爽快感がない小説は素直に褒められないってわけで」
ケイP『だったら、本編を読めばいいッピ』
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NOVA「そんなわけで、最近発売された11巻をワクワク読んだわけだ。今回はゴブスレ一行が初めて外国に行く物語。砂漠を舞台にして、いろいろと過酷な目にあう。何と言ってもラスボスがドラゴンで、あわやパーティー全滅の危機に陥るほどだ」
ケイP『ゴブスレなのにドラゴン? ゴブリンじゃないッピか?』
NOVA「いや、ゴブリンが地下で眠っていたドラゴンを起こしてしまい、寝ボケたドラゴンが荒れ狂って、ゴブスレ一党に襲い掛かるクライマックス戦闘なんだ。ゴブスレさんの勝利条件は、ドラゴンの頭にしがみ付いて(自分がドラゴンを操っている気になって)いるゴブリンを何とか撃退して、鉱人道士の眠りの呪文でもう一度ドラゴンを眠らせること。さすがに、まともに倒してドラゴンスレイヤーの称号を得ることは無理みたい。せいぜい、ドラゴンスリーパーだな、と」
ケイP『ドラゴンみたいな大物が、眠りの呪文で眠るッピか?』
NOVA「D&Dのシステムじゃ無理だと思うが、ゴブスレの鉱人道士の術は酒精の力で眠らせるからな。古今、ヤマタノオロチなど酒を飲ませて眠る竜伝説はそれなりにあるから、絶対に不可能とは言えない。ただ、今回の物語も中途半端には感じたな」
ケイP『どうして?』
NOVA「今回は、お隣の砂漠の国に出向いて、厳しい自然に対峙しながら結果的にゴブリン退治をする話なんだが、その国では陰謀家の大臣が国王を暗殺して、姫を幽閉して、配下の者たちが自軍の増強のために小鬼の群れを利用している背景があったわけだ。隣国が小鬼を使っているという噂があって、その調査のために元令嬢剣士、今は女商人に転職した貴族のお嬢さんの依頼で、外国へ出向くことになった経緯がある」
ケイP『令嬢剣士と言えば、小説5巻で初登場したキャラだッピ』
NOVA「ああ。小説5巻は、来年の映画の原作でもあるからな。関連づけのために、スポットを当てているのかもしれない」
『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』PV第一弾
ケイP『で、何が中途半端だッピか?』
NOVA「ゴブスレさんの仕事としては、隣国で政変があって、確かに小鬼と結託していたから、小鬼を扇動することで、その砦の一つを壊滅させました……で今回の話は終わり。ドラゴンの襲撃も何とか切り抜けたので、報告のために自国に帰ろうって結末なんだな。ただ、大元の元凶である隣国の政変については、何の解決もなく、この砂漠の国編は今後も尾を引く新章スタート編に当たるのか、それとも砂漠の話は今回で終わって、13巻は別の話に展開するのかも読めん」
ケイP『13巻って、その前に12巻があるッピ』
NOVA「いや、12巻は4巻みたいな脇キャラ中心の短編集になるらしい。映画の公開時期に出版予定らしいが」
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ケイP『つまり、ゴブスレさんはいつものようにゴブリン退治をするだけで、国家の大事にはタッチしないままに話が終わった、というわけだッピ』
NOVA「うん。幽閉された砂漠のお姫さまを助け出すのは、また別の勇者の話になるらしい。エピローグで、お姫さまの使いのプロトコル(儀礼)エルフと、相棒のR2圃人が、ライトセーバーを手にした伝説の騎士の末裔の若者に出会って、彼に『新たな希望』を見出すパロディーオチで話が締めくくられた」
ケイP『えっと、ゴブリンスレイヤーがスターウォーズとコラボしたッピか?』
NOVA「まあ、海外でもゴブスレ人気が高まっているらしいからな。パロディーネタも、ワールドワイドに広がっても不思議じゃない。もちろん、ゴブスレさん自身がスターウォーズの物語をなぞるんじゃなくて、ゴブスレさんの立ち位置は、ローグワンみたいな無名の背景キャラに相当する。まあ、ローグワンみたいに全滅はしないで、きっちり仕事を果たして帰郷するんだけど」
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ケイP『では、砂漠の王国の政変は、ジェダイの騎士の末裔が解決してくれるかもしれないッピ』
NOVA「いつもなら、ゴブスレさんの物語の背景で、勇者ちゃんが魔王退治したり、暴れん坊国王のダイヤモンドの騎士が陰謀貴族を成敗したり、一応、事件の大元は処分されて後腐れを残さない話になっているんだが、今回の背景物語は勇者の旅立ちで終わって、その後どうなったかは現段階で想像にお任せする形だ。続きが描かれるかどうかも、読者には読めないので、物語が中途半端なところで打ち切られた感があるかな、と」
ケイP『続きは映画を楽しみにね、って感じだッピ』
これからの映画の話
NOVA「そっちの映画も気になるが、こっちの2本の方が楽しみなわけで」
Terminator 1-5 (1984-2015) HD Trailer
NOVA「11月公開予定の新作ニューフェイト(ターミネーター6)の前に、過去の5作品の予告を貼り付けておいた。新作の公式サイトはこちらになる」
NOVA「今回はキャメロン監督自身のT2後継作品ということで、3以降の物語は全てパラレルとなることが確定。まあ、俺としては前作ジェニシス、およびTVドラマ版のサラ・コナー・クロニクルズが割と好きな作品だったので、度重なる仕切り直しを残念に思う気持ちもあったが、元々のターミネーターという作品が『時空改変もの』『未来を変えることを肯定するテーマ』だったので、今回はどのように改変された未来かな、と期待するわけで」
ケイP『改変されまくると、何が正史か分からなくなるッピ』
NOVA「とりあえず、1作めと2作めまでが鉄板だな。3作めは2作めのハッピーエンドを覆すバッドエンドで、未来を変えようと頑張ったけど結局、変えられませんでしたってオチだから、俺的評価は最も低い。
「4作めは一応、3作めの続編で、崩壊した後の世界での対機械戦争がメインの物語。ターミネーターの物語は、未来世界から殺人機械が公開当時の現代にタイムスリップして襲撃してくるってのが根幹設定なので、未来そのものが主舞台になるという意味では異色作と言える。アクション物としては及第点だが、時空改変の面白さは欠落していて、ターミネーターの物語よりはトランスフォーマー的な話だと感じた」
「そして、5作めのジェニシスは、1と2そのものを改変して、未来戦士のカイルが初心なサラを助けに来たと思ったら、サラは幼少期にT800に助けられて、すでに戦士としての教育を受けていました、という内容。つまり、未来戦士のカイルと少女戦士のサラと老兵と化したシュワちゃんが共闘して、しかも、その後84年から2015年にタイムスリップして、スカイネットに洗脳されて機械人間と化したジョン・コナーと戦うストーリーになっている。原点を上書きして、完全仕切り直しの物語を始めたわけだが、海外ファンには受け入れられなかったようだ」
ケイP『そして、今回のニューフェイトは、どういう話だッピか?』
NOVA「サラとシュワちゃんのT800が、未来世界から来た女強化人間グレースと共に、少女ダニーを守るために戦う話で、敵は最新型ターミネーターのRev9ということが分かっている。グレースがサラに『あなたは未来を変えたかもしれないが、運命は変えられなかった』と告げるシーンがあって、今回は運命を変えるために頑張る展開になるのかな。また、ジョン・コナーも大人キャラ(T2のエドワード・ファーロング)と少年キャラがキャスティングされているらしいが、どういう役どころかは予告編からは分からなかった。まあ、公開を楽しみに待つとする」
【本予告】「牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人- 」【10/4公開】/GARO PROJECT #158
NOVA「そして、こっちが公開目前の映画だな。ずっと楽しみにしていた作品だ」
牙狼GARO 魔戒ノ花 OP2「雷牙~Tusk of thunder~」
NOVA「ここから延々と牙狼話を展開しようとも思ったが、それは映画を見てからの方がいいと思った。一度、話を始めると、2005年のシリーズ初めからいろいろ語りたくもなるが、今回は割愛。初代主人公の冴島鋼牙から息子の雷牙に通じる流れは、2014年の魔戒ノ花で断片的に触れられたが、それが今回の映画で結実するわけで、5年越しの完結と言えよう。その後のシリーズ展望も来月には公開されると思うし、令和の牙狼がどうなるかにも期待したいところだ」
(当記事 完。読書雑感ネタ話は次につづく予定)