White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSF、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

アナザーショーカ転生・後編(タイムジャッカー編3)

眠れる吸血鬼の館

 

NOVA「さて、晶華の深層意識に単独ダイブして、アナザーショーカの魂を外に押し出す作戦を決行中なんだが、ええと、思いがけない事態に困惑している俺がいる」

ゴーストハンター13 タイルゲーム

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地獄の館?ファイティング・ファンタジー (10)

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 NOVA「何で、俺は幽霊屋敷っぽい館の前に立っているんだ?  もしかして、一人でこのホラーハウスを探索しろってか?  ええと、ホラーRPGっぽい何かか?  作者は俺に何をさせたいんだ?  と自分が作者であるという事実すら忘却するぐらい、正気度判定に失敗しているのが今の俺だ。とにかく、眠っている吸血鬼を起こして説得するだけの簡単な仕事だと思っていたら、ホラーハウスの探検までしないといけないことが分かって、動揺している次第。どうする、どうする、どうする、君ならどうする?」


【クトゥルフTRPG】僕らの悪霊の家

NOVA「とにかくホラー映画やホラーTRPGをネット動画であさると、いろいろとネタは出てくるんだが、ええと、俺はそういう探索者になりたいんじゃなくてな、あえてゲームにするなら、こっちなんだよ」

ナイトメアハンター=ディープ (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

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NOVA「つまり、些細な恐怖で正気度判定させられて、今にも狂いそうになる一般市民じゃなくて、悪夢狩人みたいな対ホラー的存在のプロな。ゴーストハンターで言うところの草壁健一郎みたいな役どころだったら一人で探索するのもいいが、今の俺はただのTRPG好きな塾講師。知識技能はともかく、前衛に立って戦うボディガードみたいな仲間が欲しいところだな。さて、どうしたものか」

 

★選択肢1:いや、俺は時空魔術師にして、言霊魔術師じゃねえか。だったら、これぐらいの幽霊屋敷に怖気付いてどうする。ちょっと覗いてみて、危険だと判断してから撤退するかどうかを考えても遅くはない。まずは情報収集あるのみだ。

 

★選択肢2:いやいや、魔術師だからこそ、この館の危険を察知したんじゃねえか。だったら、一人で探索するなど愚の骨頂。ここは助っ人を呼んできて、石橋を叩いて渡るように慎重に当たることこそ最適解だろうが。撤退だ撤退。君子、危うきに近寄らず。

 

★選択肢3:いやいやいや、俺は超絶無敵な時空魔術師さまだ。だったら、こんなチンケな館ごときにビビってるんじゃねえ。ファイヤーボールでも叩き込んで、粉砕すれば話は早い。燃やせ、燃やせ、真っ赤に燃やせ。異界の館に火を付けろ。

 

選択肢3「館を燃やす」

 

NOVA「こういう問答無用の力づくってのは、俺のキャラではなくて、どちらかと言えば、コンパーニュのヒノキさんなんだよな。それでも、読者がリクエストするなら仕方ない。行くぞ、ファイヤーボール!」

 

   しかし、不思議な力で呪文はかき消された。

 

NOVA「何と。ここは誰かの心の中だからな。世界そのものを壊すような無茶は許されないってことか。仕方ない。他の選択肢を選ぶか」

 

選択肢2「一度撤退して仲間を募る」

 

NOVA「まあ、これが無難だろうな。俺は元々サポートキャラだし、一人でできないことがあるから、手を伸ばすのが大切だというのはオーズの火野映司君も言っていた。よし、一度、撤退だ」

 

   しかし、館の前から戻ることはできない。不思議な呪縛の力が働いているようだ。

 

NOVA「おい、何だよ、それ。選択肢を用意しているように見せかけて、結局は一本道を強要するっていうのか?  何てクソゲーだ、これ。作った奴の顔が見たいぜ。仕方ない、館の中に鏡があることを期待するしかないか。作者だか、ゲームマスターは俺に一人で館に入ることを強要しているらしい。だったらソロアドベンチャーとして、ゲームバランスが取れていることを期待するしかないか」

 

選択肢1「あきらめて館に入る」

 

NOVA「まあ、晶華やケイPには、くつろいで待ってろって言ったしな。幽霊屋敷の外観にビビって、中の様子も確かめずに引き返したんじゃ、子供のお使いと変わりない。こう見えても、俺はかつてソーサリーも、ドルアーガの塔も、パラグラフ1000を誇るネバーランドのリンゴも、東京創元社の数々のゲームブックをクリアしてきた男。さらに社会思想社のFFシリーズも今なお全冊持っているし、死んだらパラグラフ14へ行くので有名なブレナンのピップシリーズもクリアしてきた男だ。その辺のアナログソロアドベンチャラーを凌駕する経験値は積んでいる。まあ、最近のゲームには付いて行けていないんだが。こういうのとか」 

EXIT 脱出:ザ・ゲーム 忘れさられた島

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NOVA「とにかく、ここは精神世界だから、死ぬことはない。最悪、発狂するぐらいだが、発狂を恐れていては幻想妄想ファンタジーを語ることはできん。そう、俺はかつて狂王トレボーの護符を手に入れ、一季節前はマッドローグを応援し、今朝も檀黎斗神、いや魔王ではない黎斗王の怪演を楽しんだ男だ。これぐらいのホラーハウスを恐れていては、魔戒騎士の戦いを見届けることなどできん。虎穴に入らずんば虎児を得ず。吸血鬼の館に入らずんばバットクイーンを説得することなどできないということだ。よし、ここは勇気の出番だな。幽鬼じゃなくて」

 

   こうして、NOVAは単身、館に突入するのだった。

 

館の探索

 

NOVA「さて、館を探索する前に、手持ちのアイテムぐらいは確認しないとな。まず、ブルーアイズは装着している。うん、これがなければ俺じゃないぐらいの標準装備だから当然だな。身につけていなければ、視覚判定にペナルティーを受けるわけだし、この精神世界に入る際もブルーアイズを使っていたんだから、ない方がおかしい。よし、ブルーアイズさえあれば、探索活動は全くもって、問題なし。何しろ、全ての真実を照らし、明らかにするチートアイテムだからな。ダンジョン探索において、これぐらい頼りになる探知アイテムはないわけで」

 

●装備品1:ブルーアイズ(機能は万全)

 

NOVA「次だ。腕時計は装着している。うむ、こいつは時空通信機だから、外部との通信は何とかなるかな。一応、メッセージくらい送っておくか。書かないといけないブログ記事もあるからな。誰かが時空電波を受信して、俺の代わりに記事書きしてくれることを期待して、と。ロードス島の30周年記念RPGが12月に発売延期になったこととか、D&Dのサプリメントを購入したとか、まあ、いろいろとハイラス辺りに伝わればいいなあ。……特に返信はないが、まあ、いいか」

 

●装備品2:腕時計型の時空通信機(メッセージを送ったけど、機能は不確定。効果が気になる人は、こちらの記事を参照

 

NOVA「さあ、ここで一番ありがたいのは、アーティファクトの〈白き栄光の杖〉なんだが……さすがにないなあ。チート過ぎるので、このダンジョン探索に際しては、持ち込み不可らしい。念のため、アポートの呪文で取り寄せられないか試してみるが……無理だな。それができるなら、普通に脱出もできるだろうし。仕方ない。ブルーアイズさえあれば、大抵の危険は探知して回避できるから、それを頼りに頑張ってみるか」

 

   屋敷の敷地に一歩踏み込む。

 

NOVA「建物に入る前に、ちょっとした庭園があるわけだが、適当な樹木から枝を一本、拝借して、精神世界のドリームパワー(fromナイトメアハンター)で加工してみる。魔法使いの杖にな〜れ。うん、急ごしらえだが、一応それっぽいものができた。ついでに、シラク(fromドラゴンランス)と唱えると、おお、杖の先に明かりが灯るな。うん、幸い、全ての魔法が封じられているわけではないみたいだ。館を燃やすような破壊魔法が制限されているだけで、ちょっとした小技ならOKと」

 

●装備品3:にわか作りの魔法の杖(魔法の発動体として使用できる上、消費MPを軽減できる)

 

NOVA「それじゃあ、このダンジョンで何ができるか分かった感じなので、いよいよ屋敷に入って探索を開始するか。昔とった杵柄って感じで、若い日の冒険者ライフを思い出して、おら、ワクワクしてきたぞ。さあ、移動。扉の前に着いた。まずは罠を調べて、聞き耳して、解錠……という盗賊プレイの探索コンボは、往年のファンタジーRPGじゃないから却下。普通は館の入り口にいきなりトラップを仕掛けるような奴はいない。ブルーアイズ起動。これで罠や危険があればオートで気付ける。特に問題なさそうなので、遠慮なく開けた」

 

   ギーッと軋みを上げて、扉が開いた。中は真っ暗だが、杖の明かりで部屋の奥がかすかに見通せる。

 

NOVA「暗いよなあ。電気ぐらい付けろよ」

 

   呟きに呼応するように、玄関口の照明が点灯した。

 

NOVA「おお、これは少し意外。古風な外観の割に、音声に応じた自動化が為されているとは、随分近代化されているんだなあ。まるで未来の建物みたいだぜ……って、そうか、アナザーショーカは未来から来たもんなあ。デザインはレトロ風味でも、内部システムは未来の技術がイメージされているのかもしれん」

執事『お客さまですか。当館の主人はすでにお休みになられておりますが』

NOVA「うおっ、執事きたー。って、よく見ると、ロボットじゃないか。ええと、執事さん、初めまして。自分はWhite NOVAと言いますが、どうしても、ここの女主人のアナザーショーカさん、いや、アンナ・BG・ブロシアさんに会いたいんですけど」

ロボ執事『NOVA様ですか。アンナ様のお父上ですね。お帰りなさいませ。どうぞ、こちらへ』

NOVA「うわ、何だか意外。人のいない寂れた屋敷をこっそり探検するシナリオだと思っていたのに、友好的なロボ執事に出迎えてもらうとは。もしかして、交渉で乗り越えられる?」

 

   NOVAは執事の案内で、応接間に迎えられた。

 

ロボ執事『このワインを飲んで、お待ち下さいませ🍷』

NOVA「どうも、ご親切に……って、これは血じゃないか。しかも、ブルーアイズの危険センサーに思いきり反応しているんだが。この血を飲めば危険だって」

ロボ執事『ええ、このワインは女主人の血が混ざっていて、飲むと陶酔のあまり、自らの血を捧げたくなる甘美なエキス。さあ、遠慮なさらずにどうぞ』

NOVA「飲めるか、そんなもの。俺は吸血鬼に血を捧げるために、ここに来たんじゃねえ」

ロボ執事『しかし、この館に入った客人は、必ずワインを飲むのが決まりごと。いやでも、飲んでもらいます』

NOVA「ふざけるな。お前が飲みやがれ」

 

   ロボ執事にワイン入りのグラスを投げつける。パリーンとグラスが割れて、中の赤い液体がロボットに降りかかる。ロボには防水機能が搭載されていないようで、たちまち内部回路に液体が染み込んで、ショートする。

 

ロボ執事『オ客サマ、乱暴ハイケ・マ・セ……ン』(機能停止)

NOVA「案外、もろかったな。拍子抜けだぜ……ってのは結果論か。ロボ執事の友好的な対応に応じてしまって、ワインを口にすれば最後、アンナの虜になっていたかもしれなかったわけだ。ブルーアイズが危険に反応していなかったら、と思うと、ゾッとするぜ。『選択肢:執事の好意を受け止めてワインを飲む』が出なかったのは幸いだ。危険に気づいていなければ、俺はそういう対応をとっていたろうからな。さすがに『選択肢:飲んだふりをして、スタンドのゴールド・エクスペリエンスで生み出した歯の間のクラゲに吸い取らせる』なんてものは出ないだろうしな。とにかく、ロボ執事の罠を切り抜けたんだから、予定どおり館の探索開始だ。目指すは、吸血鬼の棺桶がありそうな地下室だな」

 

(中略)ブルーアイズを駆使した効率のいい探索の末に、NOVAは地下室への扉を発見した。しかし、その扉の前には、一体の石像が設置されていた。

 

NOVA「こ、これは、まさか、ドゴランアーマーの石像だと?  ブルーアイズの危険センサーがビンビン反応しているぜ。こいつに近づくと、俺は瞬殺される。しかし、こいつを突破しなければ、地下へ降りることができない。どうすればいいんだ?」

 

★選択肢4:石となっても、相手はケイP。そして、俺はケイPのマスターだ。通してくれるように頼む、いや、命令するぜ。

 

★選択肢5:さすがに相手はケイP自身じゃなくて、人工創造物の「動く彫像(リビングスタチュー)」だろう。話し合いで解決できる相手とは思えねえ。バトルで決着。これしかない。

 

★選択肢6:バトルはちと無謀だよな。ここは三十六計逃げるに如かず。一度撤退して、別の道がないかを探すのが正解、と見た。

 

選択肢6「別の道を探す」

 

   だが、そんなものはなかった。俺は時間を無駄にしたことを悔やみながら、別の選択肢を検討する。

 

選択肢5「バトルする」

 

   だが、しかし、ドゴランアーマー・リビングスタチューは俺の予想以上に強かった。相手の剣が体を貫き、薄れる意識の中で無謀な戦いを挑んだことを俺は後悔する。……そういう未来がブルーアイズの力で幻視できたので、俺は違う選択肢を検討する。

   ふー、危うく死んでゲームオーバーになるところだったぜ。こんなところで死ぬわけにはいかないんだ。

 

選択肢4「話し合いで解決する」

 

NOVA「おい、ケイP。お前、ケイPだよな。意識はあるのか」

石像「ケイP?  誰のことだ。我は、リビングスタチュー。この扉を守るように命令されたゴーレムなり。貴様が誰であろうと、アンナ様の眠りを妨げる輩を通すわけにはいかん」

NOVA「そうか、ケイPの意識はないのか。それでも喋れるんだな。だったら、可愛らしく、どこかのポケモンみたいにスタチューって鳴いてみな」

石像「誰がそんな命令など……うっ、ス・ス・スタ・スタ・スタチュー⭐️  ど、どうして、我はこのような愚かしい命令に従ってしまったのだ」

NOVA「簡単なことだ。俺は言霊魔術師。お前が命令に応じて行動するゴーレムなら、その命令を上書きして、俺の支配下に置くことも可能なんだ。十分な魔力さえあればな。そもそも、俺はアンナに命令できる〈白き栄光の杖〉の所有者だし、お前がアンナの下僕なら、お前にとっての俺は主人の主人に該当する。すなわち、俺はお前にとってのグランドマスターと言ってもいい。お前がケイPであろうと、なかろうと、アンナの命令を聞く立場である以上は、俺の命令を拒むこともできない。さあ、分かったら、ここを通せ」

石像「う、うう、何だか屁理屈に騙されている気もするけれど、とにかくすごい自信のグランドマスターには逆らえない。何かがおかしいような気もするけれど、体が勝手に反応しちゃう。悔しい、ビクンビクン。(虚ろ目)さあ、ここをお通りくださいませ、我が妄魔時王」

NOVA「妄魔時王ねえ。まあ、目的が達成できるなら、呼称は何でもいいか。通るぞ」

 

   こうして、NOVAは石像を支配下に置いて、吸血鬼の館の地下室への潜入を果たした。

    しかし、予定外の探索に時間を割いたために、後編なのに、まだ話が終わらない。まるで、昔、RPGマガジンに連載された『セブン=フォートレス アルセイルの氷砦』みたいな行き当たりばったり展開だな、と自画自賛しつつ(それは自賛かよ)、次回「アナザーショーカ転生・完結編」につづく。

セブン=フォートレス リプレイ アルセイルの氷砦 (ファミ通文庫)