White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

なつかしき新世界

クリスタルに導かれて


【作業用BGM】FFフィールド曲メドレー


FINAL FANTASY Ⅴ メインテーマ (Main Theme of Final Fantasy V)

 

  とりあえず、今回の話のイメージBGMとして、ファイナルファンタジーのフィールド音楽を貼り付けておきましょう。

  中でも、3から5までが好きですな。未知の世界の冒険のワクワク感があって。2や6も曲はドラマチックで嫌いじゃないけど、ワクワクというよりはシミジミとダウナー系で、高揚感とは別物。

  それと間を置いて、9のフィールド音楽も好き。せっかくの冒険ゲームなので、やはり楽しく高揚したいわけで。

  あと、5はフィールド曲とは別にメインテーマがあるので、そっちも貼り付け。5の場合、世界が3つあって、メインテーマを軽いテンポにした第1世界、異世界転移したワクワク感の第2世界、2つの世界が融合したものの滅亡の危機に瀕して哀しい雰囲気の第3世界の3つで、一番好きなのは第2世界。

 

  ともあれ、今回の物語は自分の中のファイナルファンタジーの冒険要素と、新世界への転移というイメージをミックスしつつ、懐かしさも感じてもらえるといいかなあ、と思っております。

  あ、それと主人公の晶華のネーミングも、クリスタル(水晶)が入ってたりして、ファイファン的と感じたり。

 

 異世界のウサギ

ハイラス「晶華殿、ケイP殿、いざフィールドの旅へ出発するでござる」

晶華「ええ、ハイラスおじさま。だけど、私は弟子なので、殿は省いてもらって構わないわよ」

ケイP『そうだな。おらもケイPでいいぞ。殿と呼ばれる柄じゃないしな』

ハイラス「分かったでござる。では、晶華、ケイP、いざ出発だ。ところで、2人とも装備はそれで本当に大丈夫であろうか」

晶華「ハイラスおじさまだって、革鎧に樫の杖じゃない。ドラクエとかだと初期装備に毛が生えたものって感じだけど」

ハイラス「別に魔王と戦いに行くわけではないからな。ドルイドとしては、これで十分な標準装備だし、目的は食材集め。万が一、強力なモンスターが出現したら、いち早く察知して、自然を利用して隠れたりしながら、うまくやり過ごすが良かろう。無闇な殺生は、我がドルイ道の目指すところではござらん」

晶華「なるほどね。私は基本、魔法使い系なので、武器がなくても何とかなるし、武器が必要ならシーダーウィップやランスが作れる。さらに重武装が必要なら、KPちゃんがドゴランアーマーになってくれるし、見た目より強力な装備を用意しているのよ」

ケイP『そうだぜ。それに亀仙流は武器など使わない。鍛えられた肉体と闘気さえあれば、そんじょそこらの雑魚には負ける気はしねえ。ただしガメラだけは勘弁な。マスターNOVAがひいきにしている怪獣が相手じゃ、勝てる気がしねえ。そのことは十分というほど学んだ』

晶華「じゃあ、他の亀系モンスターは?  例えば、スーパーマリオクッパとか、ドラクエガメゴン、FFのアダマンタイマイとかなら?」

ケイP『あまり相手したくねえのが本音だ。だが、そんな連中が、この新世界に生息しているのか?』

ハイラス「それも、これから調べるでござる。まあ、獣系のモンスターなら、多くの世界を渡り歩いた次元ドルイドの私が熟知しているゆえ、任せてほしい」

晶華「分かったわ。だけど、私だってただの世間知らずな小娘じゃない。3年間の未来の日々で、それなりに経験を積んできたはず。自分の直観と判断は大切にするわ。あまり子供扱いしないでちょうだい」

ケイP『そうだな。おらも宇宙大怪獣の称号を持つアシスタントモンスターだ。ただのマスコットキャラと思わねえ方がいいぞ』

ハイラス「やれやれ。とんだじゃじゃ馬娘や跳ねっ返りボールを押し付けられたものよ。何事もなく任務達成できればいいのでござるが」

晶華「ところで、ハイラスおじさま。ここから、どこに向かうつもりなの? 私はお姉ちゃんじゃないから、行き当たりばったりで適当に歩くってのはイヤよ。きちんと計画を立てて行動したいと思っている」

ハイラス「第1の目的はフルーツを初めとする食材でござったな。それなら森を目指すが良かろう」

晶華「それはいい考えね。だけど、その森はどこにあるの?」

ハイラス「今はまだ情報不足でござる。適当に歩いて、辺りの植生が分かれば、森に通じてそうな方向も分かろう。あるいは、獣の足跡をたどるか」

晶華「まどろっこしいわね。クンクン。あ、あっちから木の匂いがする。私に付いて来て」

ハイラス「お、おい、そんな簡単に分かるはずが……って、そなたは樹木の精霊であったな。人間と違う感覚を備えていても不思議ではないが、やれやれ、これでは人間のドルイド形無しでござる」

晶華「あ、ウサギ発見。🐇」

ハイラス「ウサギだと? 食材に使えんこともないが、ここは慎重に……」

晶華「ねえねえ、可愛いウサギさん。私は粉杉晶華、花粉症ガールよ。あなたを脅かすつもりはないから逃げないでね。あら、逃げないの? 私の想いが通じたのね。可愛がってあげる」

ハイラス「い、いかん。そのウサギは、多くの冒険者クリティカルヒットで死に至らしめた……」

ウサギ「グワァー(長い牙の生えた口を大きく開け、晶華の首筋目がけて飛びかかる)」

晶華「キャーー…………」

ケイP『晶華ママ!』

晶華「キャーーハハハ! 悲鳴を上げると思った?  フッ、ここは慌てず騒がず、花粉分解」

ウサギ(獲物が突然消えて攻撃がスカり、キョロキョロ辺りを見回す)

晶華「(ウサギの背後で実体化し、ガッと耳を掴んで持ち上げる)へえ、これが噂のボーパルバニーね。強力な前歯で油断した冒険者の首を噛み切るとか。だけど、この私に襲いかかったのが運の尽き。血をいただくわ。大義のための犠牲になりなさい。キシャーーーーッ!(晶華の開いた口から牙が伸び、ウサギの首筋に噛みつく)ゴクゴク。ああ、美味しい……って言うべきところだけど、所詮は獣。大した味じゃないわね。やっぱり、NOVAちゃんの血じゃないと、美味とは言えないわ。ボーパルバニーの血は、点数にして30点。喉は潤ったけど、肉食獣の血はこの程度か」

ハイラス「しょ、晶華殿。一体、何をしているでござるか?」

晶華「え、ハイラスおじさま。殿は省いていいって言ったでしょう。何してるって、このウサギが襲い掛かってきたので、返り討ちにかわいがってやって、血をいただいたところよ。あまり美味しくなかったけどね。大丈夫、人を襲ったりはしないから。私はアナザーちゃんと違うもの。やっていいことと悪いことの区別ぐらいは普通に付けられるつもり」

ハイラス「し、しかし……」

晶華「何? じゃあ、ハイラスおじさまは、私がこのウサギ相手に何もできなくて、殺されてしまった方が良かったというの?  自然の世界では弱肉強食が掟よね。人の世界でも正当防衛というルールがある。このウサギは愚かにも、自分の力量を顧みず、私を無力な獲物と思って襲い掛かってきた。だから、天の罰が当たったのよ。私は何も悪いことはしていない。そのはずよね、KPちゃん」

ケイP『晶華ママの言葉は確かに正しい。だが、ドゴラのおらが言うのも何だが、ハイラスのおっちゃんがビビっているのは理屈じゃなくて、感情なんだ。人間の世界では、生のウサギの血を啜るような真似はしねえ。しっかり調理しねえのは野蛮ってことなんじゃねえか?  ドゴラン・サピエンスのおらはかっぱえびせんが好きだが、生のえびを食べたいとは思わねえ。野生の獣じゃねえからな。人間性ってのは、手間暇かけた作法を重視するって聞いたぜ。晶華ママは少々がっつき過ぎじゃねえか。こいつは善悪の問題じゃなくて、作法の問題、洗練されているか野蛮かの違いなんだ。きっとな』

ハイラス「そ、そうでござるな、ハハ。晶華殿の振る舞いが予想以上にワイルドであったために、いささか面食らったもので……(この娘を弟子に、というNOVA殿の依頼は、少し考え直した方がいいかもしれん。人間の常識じゃ計り知れないし、心臓に悪すぎる)」

晶華「ハイラスおじさま、大丈夫? 何だか顔色が悪いよ。汗もダラダラだし」

ハイラス「あ、ああ。次元嵐を防いだときの疲れが今ごろ出て来たかな?」

晶華「少し休んだ方が……って休んでいる暇はなさそうね」

ハイラス「ムッ。獣の群れに囲まれている?  ここはボーパルバニーどもの縄張りであったか。それに気づかなかったとは、ドルイドとしての勘が鈍ったようでござる」

ケイP『仲間の血に誘われたのかも知れねえな。おっちゃん、どうする?』

ハイラス「今さらやり過ごすことは不可能。ならば、戦って切り抜けるしかなかろう。不本意であるが」

 

バトル


バトルメドレー / Battle Medley FFRK Ver. Arrange -from FFI~XV-

 

晶華「一匹一匹は雑魚でも、数が多いとクリティカルが怖いわね。花粉症ガールには通用しないけど。KPちゃんは、私のことは構わないから、ハイラスおじさまを守ってあげて」

ケイP『ああ、ドゴラのボディもクリティカルの首斬りは通用しねえ。ウィザードリィの忍者は、バブリースライムの首すら素手で斬り落とせるほど凄腕らしいが、ここはウィザードリィの世界じゃなさそうだ。ダンジョンじゃなく、フィールドがあるからな』

ハイラス「みんな、集まるんだ。互いに背中合わせになって、背後からの攻撃を防ぐ。これが少人数で集団を相手にする時の鉄則でござる」

晶華「いいえ、私には私のやり方がある。その指示には従えないわね。KPちゃんはハイラスおじさまの指示に従って。おじさまにはガード役が必要よ。だけど、私のことは気にしないでいいから。こいつらは私が囮になって引きつける。そして、一気に殲滅させる。たかが獣の群れ如きが、誰にケンカを売ったか思い知らせてやる」

ハイラス「ムン、ツリャ。我が棒術の冴え、いささかも衰えておらん。しかし、数が多すぎる。一斉に襲い掛かられては……」

ウサギ「グワァー(ハイラスの防御の隙を突いて、飛び込んでくる)」

ハイラス「し、しまった。やられる!」

ケイP『おっと、そうはさせねえ。(球体ハロの姿から、軟体ドゴラの姿になって、ポヨンとクリティカルを無効にする)へへ、このドゴラをナメんなよ。おっちゃん、伏せてくれ。触手ハリケーン(体を回転させながら押し寄せるウサギの群れをなぎ払う)』

晶華「いいわよ、KPちゃん。ドゴラの姿に怯えたウサギどもが、私の方に集まってくる。花粉粒子散布。KPちゃん、今から大技を使うから、おじさまを包み込んで、完全にガードしてあげて」

ケイP『合点だ。おっちゃん、そのまま伏せててくれ。上から覆いかぶさるからよ』

ハイラス「ムム、息ができん。ムガッ」

ケイP『少し我慢しろ。さあ、晶華ママ、こっちの準備はOKだ。とっとと決めてくれ』

晶華「分かったわ。まずは、自分が巻き込まれないように。ショーカ・ウィーング!(背中からコウモリの羽が開き、上空に舞い上がる) 続いて、フィンガー・フレア!(指先にひとひらの炎が灯る)そうら、舞え!(指先を唇に当てて、フッと息を吹きかけると、炎が花弁のようにひらひら降ってくる)これで決まりよ。花粉劫火陣、粉塵爆発!(降ってきた炎が、辺りに散布した花粉粒子に引火し、一気に燃え広がる)」

BOOOOOMB!

晶華「爆熱デストネーション。涙目業火OKね❤️」

ケイP「ヒャー、こいつは驚いた。辺り一面、焼け野原でウサギの肉がこんがり焦げまくり🍖 3年間の未来生活で、こんな技を身に付けたんだな」

晶華「さっき飲んだ血のおかげで、アナザーショーカの記憶の一部が蘇ってきたのよ。これぐらいの技なら、普通に使えるって」

ハイラス「ゴホンゴホン。こ、これは明らかに過剰殺戮というものだ。炎で周辺を焼くなど、ドルイ道にも反する行い。いくらNOVA殿の娘御でも、こいつは酷すぎる!」

晶華「あら、攻撃呪文を旨とする魔法使いなら、これぐらいの被害は日常茶飯事よ。森を燃やしたならともかく、これぐらいの草原で何よ。こう見えても必要以上に延焼しないように、花粉粒子を撒く範囲も配慮したんだから。それに私たちは食材を集めに来たんでしょ。生じゃダメなようだから、調理したと思えばいいじゃない。今夜は、焼き肉っしょ♪   NOVAちゃんもきっと喜んでくれるわ。さあ、お肉を集めて、カプセルに詰め込みましょう」

ハイラス「……」

 

水晶湖畔の森にて

晶華「さあ、着いたわよ。豊かなスギの密生した森に。私の感覚に間違いなかったわね。まるで我が家に帰ってきた感じで、いろいろ懐かしい気分」

ハイラス「……」

晶華「……もう、ハイラスおじさまったら、さっきから不機嫌に黙ったままで、ノリが悪いわよ。ようやく目的の森に着いたんじゃない。よっしゃラッキーって明るく行きましょうよ」

ケイP(ハロ形態)『大方、さっきのバトルで、あまり活躍できなかったことを気に病んでるんじゃねえか?  でえ丈夫だ、戦いには相性ってものがある。おらや晶華ママは非人間キャラの属性として、物理攻撃が通用しにくい体質だから、獣のボーパルバニー相手に有利に戦えただけだ。たまたま活躍できなかったからって、おっちゃんが無能で役立たずだなんて、誰も思っていねえよ』

ハイラス「そういう言われ方をされると、傷口に塩を塗られているような気分でござるが、私が今、黙っていたのは、この森が何かおかしいと思ってな」

晶華「おかしいって何が?  私の森に変な言いがかりを付けると、いくらハイラスおじさまでも容赦しないわよ」

ケイP『だんだん分かってきたぞ。晶華ママは、マスターNOVAの前ではネコをかぶっているというか、マスターのいないところでは好戦的で凶暴化するような感じだな。つまり、今は相当にアグレッシブな女王様気質が前面に出ているようだから、下手に逆らわない方がいいぜ』

ハイラス「あ、ああ、私が言いたいのは、この森が悪いということではござらん。確かに、ここはいい森だ。人がキャンプ地に使いたいぐらいにな。まあ、近場の平原に人の首を斬るような殺人ウサギが棲息していなければ、の話であるが」

晶華「もう棲息していないわ。さっきのバトルで、群れを殲滅させたから。今は、今夜のおかずの焼き肉になって、カプセル2つに詰め込まれている。辺りのモンスターを退治して、しっかり探索すれば、この辺りの土地は私たちの領地に加えてもいいわね。そして、領土を広げ、住人を招集すれば、私たちが領主になることだって夢じゃない。そうすれば私も女王と名乗ってもいいのかもね。クラシックD&Dのコンパニオンレベルからマスターレベルの冒険って、そういうものでしょ?」

ハイラス「それは間違いでないが、どうもこの森にはすでに住人がいるのでは、と思われる」

晶華「何ですって?  私の治めるべき森に先住民が?  だったら早速やっつけて、この森の支配者が誰なのかを思い知らさねば」

ケイP『こらこら。いくら、おらが好戦的なバトルモード31859だとしても、今の晶華ママほどじゃねえよ。敵対的な相手なら戦うのもありだが、普通に生活している一般住民を襲撃するようなマネをしちゃ、悪役街道まっしぐらってもんだぜ。マスターNOVAは娘がそうなることを望んじゃいねえだろ』

晶華「そ、そうね。NOVAちゃんの望む、いい娘じゃないとね。分かった。先住民がいれば、まずは友好的に振る舞ってみる。そうしないと、性格属性がグッドからイーヴィルに変わってしまうもの」

ハイラス(ケイP殿は、的確に晶華殿の言動をコントロールしている。これではまるで、ケイP殿の方が飼い主みたいではござらんか。いや、わがままなお嬢様と、世知に長けた執事のようなものか?  とにかく、晶華殿の暴走を止めるには、ケイP殿の対応から学ぶ必要がありそうだ)

晶華「それでハイラスおじさま。この森に住人がいるという根拠は、何かあるのでしょうね」

ハイラス「も、もちろんでござる。人の入らない森には、せいぜい獣道ぐらいしかないが、この森は人が歩けるような小道がしっかり踏みしめられている。足跡は定かではないが、無人の原生林ということもなかろう」

晶華「へえ、さすがはドルイ道おじさま。私はそんなこと、ちっとも気にしなかったわ。知力を愛する者として、そういう観察力は尊敬に値する。バトルではあまり役に立たなくても、探索活動でしっかり役立ってもらえそうね」

ケイP『良かったな、おっちゃん。きちんと働きどころができて』

ハイラス(クッ、何だ。一応は褒められているのに、同時に針でチクチク刺されるような皮肉に聞こえるのは?  私のメンタルは、過酷な試練に立たされているようでござる)

晶華「とにかく、道があるなら、それに沿って進みましょう。道なき道を強引に突き進むやり方は、私の流儀じゃない。そういうのは、お姉ちゃんに任せた」

ハイラス(完全に仕切られているし。年上の威厳をもって、積極的にリーダーシップをとって師匠面しようという私の計画はもろくも崩れ去ったでござる。こうなったら、寡黙な賢者として振舞うべきでござろうか。そうだな、それがいい。基本は積極的な若者を前面に立てて、ここぞというところで熟達の知恵を示しながら、フォローをするバイプレイヤーの道。これぞ、我が進むべきドルイ道と悟った)

晶華「あ、フルーツ発見。美味しそう。カプッ、チュー、うん果汁はデリシャス。やっぱり、今の時期は血よりも果汁の方が美味しく感じるのかもね。無性に血が飲みたくなるのは、誕生日の27日前後だし。今はまだ肉食よりも草食の体質なのかな」

ハイラス「ほう、その実はメドラー。別名セイヨウカリンでござるな。人が食べるには酸味が強すぎるので、長期間貯蔵して酸味を抜く必要があるが、花粉症ガールの味覚は人と違うようでござるな。ジャムや果実酒に加工することが普通だが、そなたの場合は、生で直接食べても問題なかろう。ほら、あそこにもいっぱい成っているようだから、カプセルに集めるといい」

晶華「へえ。さすがだね。果実の名前なんて、ミカンとリンゴとブドウとバナナとパインとビワと、まあ、そういう有名どころしか気にしていなかったよ。あ、あそこに生えている黄色いのは何?」

ハイラス「あれはアプリコット。和名は杏(アンズ)でござる。しかし、実が成るのは初夏のはずだが、どうして今の時期に?  似たような別種かもしれん。一つ取ってきてくれ」

晶華「うん、分かった。少し高いところに生えているけど、羽根があって飛べるから取るのは簡単だね。はい、アンズの実ゲットだよ。モグモグ。美味しい。少し甘みが強いよね。はい、おじさま。一つパス」

ハイラス「こら、投げるな(パシッ)ふう、ナイスキャッチしたでござる。ふむ、毒性とかはないようだな。では一口。うん、普通に甘くて食べられる。これならNOVA殿への土産にもなろう。とりあえず、メドラーは晶華用に一カプセル、アプリコットは全員用に二カプセル分ぐらい収穫すれば十分じゃないか。他にも、いろいろな実が成っているのかもしれんが、今回はこれくらいにしよう。あとは飲み水の確保だが」

晶華「ちょっと待ってね。今、スギの樹さんに尋ねるから。ふんふん、なるほど。え? そうだったの?  じゃあ、危険かな?  あ、今月の13日は木曜日だから大丈夫か」

ハイラス「何か分かったでござるか?」

晶華「うん、この森、入ってきた時から何だか懐かしい気になっていたんだ。ほら、KPちゃん、覚えていない?  私たちが初めて会った『クリスタルレイク風の湖畔にある、それっぽいスギ林』のこと。ここがそうなんだよ」

ケイP『まさか。おらは森の判別なんてできねえが、それが本当なら、ここは今年の4月にマスターNOVAと翔花ママが初めて殺人鬼ケイソンと戦った地ということになるじゃねえか。何で、新世界にそんな場所があるって言うんだよ』

ハイラス「つまり、新世界の中に、既知の土地が組み込まれたということでござるか?  あるいは、既知の土地を中核にして、世界がさらに広げられたということか。多元宇宙なら、あり得ん話でもない、と理解はしているが」

晶華「ええと、どういうこと? 未来の話ならともかく、多元宇宙のことはよく分からないの。次元ドルイドのおじさまの見解が聞きたいわ」

ハイラス「私も、NOVA殿ほど詳しく調べたわけではないが、晶華殿は『ロードス島戦記』のことは知っているかな」

晶華「もちろんよ。灰色の魔女カーラ様は心の師匠なんだから」

ハイラス「それなら話が早い。ロードスという名の島が1986年に発表されて、その3年後、1989年少し前にソード・ワールドの新世界アレクラスト大陸が発表された。さらに同じ頃合いに別の新大陸クリスタニアが。それらは違う物語であるが、間もなく一つの大きな世界フォーセリアの一部であることが明言されるようになる。つまり、それまでに発表された世界や地域が、後から発表された新世界の一部であることが判明する現象。今、我々はそういう事態に直面しているのではないだろうか?」

ケイP『つまり、新世界といっても、何もかも新しいのではなく、前に示された世界を組み込んで、その延長線上に発展したものだってことか?  ドラゴンボールの世界に、ペンギン村が後から組み込まれたみてえに』

晶華「それが本当なら、確かめる必要がありそうね。ここが私たちが前に訪れたバトルフィールド、クリスタルレイク風の湖畔世界なら、山小屋と湖がしっかりあるはずよ。そこに行けば、何かが分かるかも」

ハイラス「どちらにせよ、飲料水の確保は必要でござろう。私は、この世界は初めてであるが、晶華殿が来たことのある場所なら、案内に従うとしよう。チームリーダーは年上の私が務めるべきかと思っていたが、どうやら晶華殿の方が適任であるようだ。この機に、私はサブのフォロー役に回りたいと思うがどうかな?」

晶華「私がリーダー? 3年前なら無理だと思っていたけど、そうね。やってやれないことはないと思う。だけど、私は時々暴走しちゃうみたいだから、抑え役はお願いね」

 

(こうして、なつかしい気のする新世界の実態の一部が、判明した。未知と既知、古きものと新しきものが二つのより糸のように絡み合ったNEOブログ時空にて、晶華たち一行は何を発見することになるだろうか?  クリスタルレイク風の湖は、ただ静かにその光をたたえ、一行の到来を待ち望んでいた。今話完)


【FF4】 Prologue オープニング