さて、趣味は読書と言いつつ、最近はあまり本を読んでいない。
マンガとか雑誌とかで、お茶を濁しているわけですが、実は仕事絡みで今、一番読んでいるのが、新学年用の問題集。
今回は、趣味主体の当ブログでは珍しく、そういう話ってことで。
教科書が大きく変わるんだよね〜
塾講師が問題集をチェックするのは当たり前なんですが、今年、それから来年は、いつもより負担が増えます。と言うのも、今年は小学生の、来年は中学生の教科書が改訂されるから。
前に変わったのは、小学校で2005年、中学校で2006年。
その後、小学校は2009年、中学校は2010年に変わったことになっているんですけど、基本的に教科書そのものは変わらず、移行措置用の補助教材でまかなう形をとったので、それまで使っていた問題集はおおむね、引き続いて使うことができた*1。
とりあえず、補助教材の学習資料だけチェックしていれば、それまでのノウハウで十分、教えることができたわけだ。
でも、今度はゆとり教育が終わったということで、教科書も大きく変わることになるわけで、折りを見て、勉強している次第です。
この場合、塾講師は学校の先生に比べて、いろいろな学年を教えないといけないので、チェックする教科書も多くなります。具体的には、現状、新小3から小6まで算数・国語を教えているので*2、4学年分の2科目の問題集をチェック。
算数は、まあ、何とかしやすい。と言うのも、教える内容はそれほど変わらず、教える時期がずれるだけなので、以前からの問題集もコピーをすれば教材として活用できるし、どの単元がどの学年に移ったかを理解すれば、新しく勉強し直す必要はないわけだ。
問題は、国語。教科書が変わると、習う漢字の順番も変わるし、新しい作品も採用されるので、事前勉強が必要になる。おまけに、今年は出版社まで変わることになりました。今まで、うちの地域は「教育出版」の国語教科書を使ってきたのですが、今年は「光村図書」。内容を見ると、初めての出典が多いなあ、と分かります。
国語の変わったところ
とりあえず、最初に気になったのがページ数(笑)。
ゆとり教育が終わったことで、どれぐらい分量が増えたかを、教える側としても気にしておりました。こういうのは、習う子供たちだけでなく、教える立場の人間にとっても負担になるわけでして(爆)。
いや、まあ、そこをきちんと段取り組んで、しっかり消化するのがプロとしての仕事なんですけどね。
で、ビックリなのは、小学校5、6年。一気にページ数が倍以上になっております。
いや、まあ、それまでは「上下」の2冊に分かれていたのを、1冊にまとめたからなんですけどね。
単純に分厚さを見ると、中学生の教科書並み。これを初めて見た小学生は、ビックリするだろうなあ(笑)とニヤニヤしつつ、うちの教え子には「今度の国語の教科書は分厚いで」と春休み中に教えております。
子供たちの反応は「うわ〜キツッ。死にそう」
で、こっちは「先生もこれから教えるために勉強せんとあかんねん。いっしょに死なへんように、がんばろう」と励ましたり。
「先生も勉強するん?」という子供の反応に、「当たり前やん。人に物を教えるんやったら、自分も勉強せえへんとあかんに決まってるやん。大人になっても、みんな仕事の勉強はいろいろしてるんや。勉強するんは、子供だけちゃうねんで」ってな話をしてみたり。
それにしても、ずいぶん変わったなあ。
小学校3年生で「ローマ字」習うんかあ*3とか、『モチモチの木』ってなつかしいなあ、とか。
小学校4年生では、『一つの花』と『ごんぎつね』は鉄板やな、とか。
小学校5年生では、『大造じいさんとガン』は、こっちの教科書にもあるよなあ、とりあえず残雪の格好良さは今年も語れる(笑)とか。
小学校6年生では……うわ、全てが新しいじゃん。おお、説明文に茂木健一郎が出ていたり、高畑勲の文章を採用していたり、何だかすげえ。
……と、こんな感じで、大変やなあ、と思いつつも、いろいろ新しい教材が読めることを楽しんでおります。
残念なのは、教育出版の6年下の教科書にあった、立花隆の『人類よ、宇宙人になれ』がなくなったこと。これ読んで、宇宙の話をするのが、国語の授業では好きだったんだけどなあ。
何はともあれ、新しい教科書を手に入れる前に、問題集を見ながら、いろいろわくわくしている最中。ええと、塾講師の身で教科書をゲットできるのは、ゴールデンウィーク前になるわけで、それまでは問題集で間接的に勉強していたりする、と。
いや、先に教科書ガイドを買うって手もあるんだけどさ。今はまだ品切れ中のようで、結局は、先に子供たちに教科書を見せてもらう形になりそう(苦笑)。
まあ、問題集さえ使いこなせば、授業はできるんだけどね。
PS:で、来年は中学校の英語の教科書を楽しみにしつつ、これまでのノウハウとか、いろいろ改めないといけないなあ、と覚悟しつつ。ま、惰性で教えることにならないように、気持ちを引き締められる、と前向きに考えるようにして。