White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

3月頭の読書

 とりあえず、最近読んだものを。
KAGEROU
 1月に購入して、読み終わったのは今ごろ、というか、きちんと読み始めたのが2月末という状況。
 だってね、ちらっと読み始めて、主人公が「自殺志願者」ということが分かって、「こいつは下手に感情移入すると、受験という大事な時期に鬱になりかねん」と判断して、読むのを止めていた次第。
 で、受験の流れがある程度、いい方向に落ち着きそうだったり、自分の誕生日とかでテンションが上がったりしているタイミングで、まあ、読んでみた次第。


 読んだ本の影響を受けやすい自分としては、内容が分かりづらい(作者の作風が分かっていない)物を読み始めるときは、気を使うわけで。


 で、読後感としては、「この時期に読んで正解」という内容。

読む前の印象

 いやあ、作者が天道総司の人でしょ? 
 で、タイトルが「カゲロウ」だったら、「シシーラワーム」に関係する話かなあ? なんて、変な期待をしてしまうんですよ。
 いや、仮に違う話だったとしても、そっち方面に脳内補完してしまうわけで。


 よって、当記事の感想としては、そういう脳内補完をしながら読んだ感想ということを先に断っておきます。
 まあ、極力、事実に基づき、デマ情報は流さないように努めますが。

概要

 ええと、「自殺志願者」の主人公ヤスオが、とある組織のメンバー(幹部)のキョウヤに自殺を止められ、代わりに多額の現金をちらつかされて、組織に協力することを要請されます。
 組織に連れられたヤスオは、いろいろあった末に、「人工心臓を備えた改造人間」として蘇生されますが、偶然出会った女の子の茜といっしょに束の間の逃避行に。
 その中で、命の大切さなどを知ったヤスオは、結局、組織に連れ戻され、命を落とすことになるのですが、その魂は別の人物に受け継がれ……という内容。


 まあ、間違ったことは書いていませんとも。

特撮ネタ含む感想

 キョウヤは、怪力黒人の腕を移植された改造人間で、しかもヤスオを追いかけている時の描写が「蜘蛛男」だったりします。


 本編のほとんどは、このヤスオとキョウヤの会話で成り立っており、高い技術力を持った組織にまつわる説明とか、臓器移植とか、命の値段とか、弱肉強食の社会への憤りとか、遺体の偽装工作とか、そういう話が展開します。
 アクション性は、ほとんど見られないのに、テーマとしては割と深刻。でも、主人公のヤスオの性格が基本的に軽く達観しており、キョウヤの方も感情を表に出さないので、変に重くならずに淡々と進んでいきますね。


 で、ヒロインの名前は「天木茜(あまき・あかね)」。う〜ん、そのまま修業したら、「鬼」に変身できそうな名前ですが、描写としては「透けてしまいそうなほど白い肌と、雪の上に落としたイチゴのような唇。セロファン紙の上に水彩で描かれた肖像画のように儚げで、なにより美しい」とあります。
 その茜の命を守るために、ヤスオは自らの命を掛けるわけですが、アクションシーンがなくても「女の子を守るヒーロー」の気分が感じられるのは、書き手がそれを狙っているのか、読み手の想像力がたくましすぎるのか。
 ちなみに、茜は「20歳の誕生日」を迎える日にヤスオと出会い、ヤスオもその日が「41歳の誕生日」。
 う〜ん、自分も最近、40歳の誕生日を迎えていたわけで、正にハッピーバースデイ! と言うわけですな。めでたい。


 主人公のヤスオは、物語のスタートの時点では、40歳だった……というわけで、自分としては、主人公に感情移入するのに、まさにバッチリなタイミングで読めた、と思っています。別に狙っていたわけでもないのに、タイムリー。


 で、茜との逃避行の際に出てきたメッセージが、
 「いつかキミがこの病院にいることがどうしても耐えられなくなったとき、この地図を頼りに異世界へ脱出してごらん」
 これって、ダークカブトとひよりへのオマージュ? とか勝手に脳内補完しながら読みましたが、小ネタに感心させられたのは、
 「地図を見つけた人は、必ずこの本の二十九ページと三十ページのあいだに挟んで元の場所に戻しておくこと」
 で、試しに、この本の二十九ページと三十ページを開けてみると、ページ表記がそこだけ印刷文字ではなく「手書き文字」になっている芸コマ。ちょっとした遊び心を感じました。


 ともあれ、二十も年下の少女との束の間の交流で、自分の命の価値を知るに至った主人公が、最後にどうなったか、結末は想像できるものの明記はされていない、それでも後味は決して悪くない終わり方だなあ、と思いつつ。


PS:しかし、「41歳」というキーワードで思いつくのが、「バカボンのパパ」というのが笑えました(笑)。そうか、来年は自分もそうなるのか。「これでいいのだ」を合言葉にしようか、と今から計画したり。