何で「EX」なの? と思ったら、なるほど、前作の4話が「妖怪 無礼香」だったのね。その続編というか、登場する妖怪は同じようなネタで、「人間の本音を口にさせるガスを発生させる」と。
で、前作では、主人公の少年が「無礼香」を吸って、ドグちゃんに「コスプレ女」と呼ぶなどの暴言(?)*1を吐いたみたいですが、今回、翔太はガスを吸わず、代わりにドジちゃんが吸ってしまい、凶暴化して、仲間に暴言を吐き出した、と。
まあ、翔太の場合、土偶少女たちに対して、言いたいことは割と言っているので暴言吐いても、面白くならないか。
ともあれ、ドジちゃんの暴言が、ネタとして面白いので、それをメインに。
ドジちゃんの暴言ネタ
シャシャ爺
最初の犠牲者は、妖怪カメラにして、分析装置の彼。
「お前、一体何なんだ? 土偶型のカメラだって? 縄文時代にカメラなんて、あったのかよ? 時代設定、ナメてんじゃねえぞ、こらぁ!」
ええと、何だかツッコミネタが、作品の作り手にとって自虐的で、メタ視点なんですけど。
ドリちゃん
で、シャシャ爺を助けに来たお嬢さま調の彼女にも、
「何が、夢見るドリームだ。おとなしそうな振りして、本当は、腹の中真っ黒なんだろう? え? 本性はいつさらすんだ? 来週か? 再来週か?」
ちなみに、彼女の主役回は来週みたい。本性さらされる?
暴言に対して、彼女は「え〜ん」と泣いてみせますが、その際、ちらっと様子見して、「嘘泣き」であることが示唆されます。本当に腹黒い?
ドレちゃん
「いつも、胸のタイプをカチャカチャ鳴らしやがって。これ見よがしにうるさいんだよ。大体、アイテムに頼らないと何もできないのか?」
いや、そんなツッコミをしたら、バンダイさん提供の特撮ヒーローは大抵そうなのでは? まあ、ドレちゃんの「キーボード付きブラ」がスポンサーアイテムとして発売されるかどうかは知りませんが。
ドカちゃん
「関西弁使ってたら、キャラ付けになると思っているのか?」
あ、ドカちゃんって、関西弁キャラやったんや。言われてみて、初めて気付きました(苦笑)。大食い怪力キャラというイメージしかなかったし、自分、関西人なんで、「普通に関西弁しゃべってる日常」ですから、「関西弁使ってるだけでキャラになるとは思ってない」です。
「関西人」を強調するなら、「商売人」「阪神タイガース」「ボケかツッコミ芸」のどれかは欠かせないんじゃないか、と思うております。関西人に「食いしん坊属性」ってないよね。
「食いしん坊」って、何だか「九州人」の属性だと思っちゃうのは、自分だけでしょうか?
ドロちゃん
ええと、好戦的な彼女なので、大した暴言を吐かれる前に、「てめえ、いい加減にしやがれ」とドツキ合いになってしまいました。
凶暴化したドジちゃんとのガチンコ勝負には、結構期待したんですが、小競り合いの後で、ドグちゃんのお仕置き「うらら〜火傷」で止められて、ドジちゃんが正気に戻ってしまい、お流れに。
妖怪退治
今回の妖怪は、無礼香を生み出す「無礼香クイーン」。
でも、彼女は「気弱な男性に取り付いて励ましていただけの優しい妖怪」。ただ、その男性の鬱屈した心が、「自分と同じように、心の中で言いたいことを抱えて不満を募らせた人々の想いを解放して、世の中を変えてやるんだ」とまで暴走したときに、事件が広がった。
そういうわけで解決に乗り出すドグーンVですが、「無礼香クイーン」はあっさり、ドジちゃんのドキドキウエーブで封印されてしまいます。ちょっと可哀想なぐらいに呆気なく。
妖怪の力を利用した男は、「こうなったら最後の手段」とばかりに「無礼香ガス増幅装置」を発動。それに巻き込まれたドグーンVですが、ドジちゃんは一度ガスを吸ったのが免疫になっていたらしく、無害。
凶暴化したのは、他の4人。()内ドジちゃん。
「さっきは、よくも好き放題言いやがって。(いや、すみません)」
「いつもいつも、謝って済むって思ってるんじゃないぞ。(いえ、そういうキャラ設定なものですから)」
「大体、5人って人数多すぎじゃねえか? 主役は1人で十分だろうが。(そう申されましても、大人の事情ってものが)」
何で、こんなにメタ会話になってるの?
で、暴走ドグーンVの攻撃が、妖怪を利用した男の方に向いて、殴る蹴るの暴行が始まります。
でも、男の方は、暴行を受けながら、自分が人々の想いを解放した妄想にふけって、ニヤニヤと現実逃避。ま、自業自得で本人納得してるなら、いいか、と思ってしまうのも含めて、いろいろな意味で怖いオチ。
そういう暴行を背景に、ドジちゃんと翔太が「気にせず家に帰る、何となくラブコメモードな終わらせ方」なんですけど、「気にせず」という部分で、「暴行止めたれや」と感じてしまったりも。
ブラックジョークが炸裂した一話でした。
*1:そのまんまなので、暴言と言っていいのかどうか