White NOVAのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSF、TRPGの趣味と、「花粉症ガールというオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

仕事人DVDマガジン話(竜編感想)

必殺DVDマガジン 仕事人ファイル8 組紐屋の竜 (T☆1 ブランチMOOK)
 「貢編」が長くなったので、「竜編」は別記事として。
 ええと、仕事人として竜が登場したのは、この「V」と、続く6作目の「V激闘編」の2シリーズだけなのですが、竜というキャラが引き立つのは、どちらかと言うと、「V」の方かなあ、と思ってます。
 理由は、「激闘編」の方では、もっぱら壱を初めとするはぐれ仕事人の方にスポットが当たり、政と竜が何だか「未熟な若造扱いされる局面」が目立つから。政の方は、その後、「旋風編」「風雲竜虎編」でメンバーの中核として出続けるのに対し、竜は「劇場版3」で討ち死にしてしまって、再登場の機会も得られなかった。
 また、竜のキャラである「妖艶な美貌」も、弐という「本物の女形キャラ」にお株を奪われてしまい、キャラとしてのアイデンティティーが弱めになったりもして。
 もちろん、役者の京本政樹の存在感は、「激闘編」という作品において音楽プロデュースという立場でいや増すのですが、やはり「竜というキャラ単体」で考えると、「V」の方に軍配が挙がると考えます。


 それに、挿入歌「哀しみ色の……」も、「V」でしか聞けませんからね。

忍者と闘う

 この話をこの度、再見する及んで、自分の思い違いが発覚。
 「襲い掛かる忍者軍団に対して、中村主水がわざわざ刀の柄に仕込んだ刃で応戦」
 じっさいは、そんなことはなく、普通に刀で戦ってました。
 たぶん、何かの必殺関連書籍での記事ネタを読んで、そういうことが書かれてあったので、自分の記憶もそのように上書きされた模様です。で、自分自身も、ネット上で1度か2度、そういう「間違えた記憶」に基づいて発言したことがあるので、この場にて、その旨を報告し、謝罪したいと思います。


 で、この話、竜の数少ない過去話であると共に、アクション色の非常に強い回です。基本的に必殺シリーズって、スペシャルでないレギュラー回は、クライマックスでは「一人一殺(たまに二人のことも)」が普通なのですが、この話は大量の忍者軍団相手に、仕事人たちが大暴れ。アクションの質量ともに、劇場版もかくや、というサービス回。
 主水さんも、ラスボス相手のバラード殺しだけでなく、激闘編序盤を先取りしたような「アクション曲に乗ったスピーディーな殺陣」を魅せてくれます。ただし、政や竜のように屋外で走り回ったり、飛び回ったりするようなアクションではなく、小屋に立てこもって、物陰から奇襲してくる忍者を返り討ちにしたり、ボスに対して畳返しを披露するなどですね。考えてみれば、この時期の主水さんも劇場版などで、いろいろと動き回ったアクションを披露していたわけで、まだまだ現役の躍動感は十分備えていた、と。


 一番、動いていたのは、接近戦アクション担当の政。
 大勢の忍者の攻撃をかわしたり、時には竜を狙う相手の攻撃を引きつけたりのサポートをしながら、華麗に花の枝でとどめを刺して回ります。
 それにしても、手裏剣避けたり、忍者婆さんの投げた槍が顔の横に突き刺さったり、見ていて冷や冷やさせますな、ホント。


 加代さんと順ちゃんは、忍者との乱戦になっても何もしておりません。
 その前座で、忍者の化けた夜盗退治の際に、例の投石器で気を引いただけ。せめて、苦戦する政や竜の援護に、木の上にいる忍者の一人にでも石を当てて落としていれば、と思ったんですけどね。


 で、この回主人公の竜。
 屋根の上から組紐を二本放って、同時に二人を仕留めるとか、スピーディーに動き回っております。これぐらいのアクションを、「劇場版3」で披露していれば、あっさり惨殺されなかったんですけどね。
 注目の「死神」との対決は、彼の妹にして竜の元恋人の初音が身を呈して庇いに入ったことで、死神が戦意を喪失。その隙に、竜が組紐で始末。まあ、死神も愛する女(妹だけど)が死んじゃうと、途端に腑抜けになってしまいがちですから。


 そんなわけで、アクション中心に、というか、アクションだけを語った回ですが、この話の目玉はそこにありますからね。
 次。

右足を傷める

 この話は、リアルタイムで見ていた時期は、「京本さんの足、大丈夫かな」ということが気に掛かっていました。
 竜は政に比べて、ドラマとしてのスポットが当たりにくい感じでしたが、理由は3つ。
 1つは、人情家キャラの政よりもクール色が強く、また先任の三味線屋勇次に比べて、女遊びをしないため、物語に積極的に絡む要素が少ないこと。
 2つは、政が何でも屋の加代の長屋の二階に同居しているため、必然的に絡みが多くなる一方、竜の場合、日常生活で他のキャラと絡まない。三味線屋はまだ、八丁堀のかかあとばばあに三味線の稽古をつけていることでも絡みがあったんだけどね。
 そして3つは、物語の半ばで役者が負傷したため、上半身だけの撮影とかで何とかせざるを得なかったこと。前述のとおり、NOVAは竜のキャラは「V」の方がいいと考えますが、もしも役者の負傷がなければ、もっと竜の魅力が発揮できたのかもしれません。


 でも、そんな竜の怪我を題材にして、魅力ある傑作回に仕立て上げたのは、改めて賞賛に値します。
 まず、オープニング前のアバン。仕事のシーンからスタート。順ちゃんの石、花屋、主水さんと順に問題なく仕事を済ませてから、屋根の上で強敵・用心棒を狙う組紐屋。
 しかし、組紐を投げた瞬間、夜鷹の女が客引きのため用心棒に抱きついてきたので、慌てて組紐を引き戻します。その隙を突いて、小刀を投げる用心棒。足を負傷してしまい、仕事に失敗した竜、というところでオープニングタイトル。


 その後、仕事人への復讐を企む用心棒と、行方不明になった竜の行方を案じている仕事人、そして夜鷹の女にかくまわれている竜の3つのドラマが展開します。
 町で、生きている用心棒を見かけた加代は、竜が仕事に失敗したことを悟りますが、用心棒の方も身を隠し、悪徳口入れ屋と共謀、仕事人狩りの準備を固めます。
 加代と順之助が捕らえられるなど、窮地に陥った仕事人ですが、自分をかくまってくれた女の死を経て、仲間との合流を果たした竜から、敵の潜伏場所を知ることができて、反撃開始。


 屋根から忍び込んだ政が、加代と順之助を救出。
 そして一度アジトに戻って、順之助の治療と、「敵の拷問を受けても口を割らなかったこと」をねぎらう主水さんのセリフ。この辺は、順ちゃんも成長したなあ、とかリアルタイム時は思っておりました。
 今? 「前期の必殺だったら、たぶん、こんなに簡単には救出されないよ」とか(笑)。ちなみに、「2009」でも、救出は割と難しいように描かれていた、と思います。
 どれほど簡単かといえば、「天井裏から政が手を差し伸べて、順之助がその手を握ったら、次のシーンでアジトに切り替わった」と。こんな簡単に敵の拠点から逃げられるなら、助け人の為吉も、仕置屋の印玄も、あっさり脱出できたはずなんですが、むしろ怪我人引き連れて、追っ手から逃げるのが困難というシチュエーションを見せてくれないと、リアルじゃない。
 逃避行の途中で惨殺されたりするのが赤井剣之介で、追いつめられて自爆するのが夢屋時次郎で……って、リアル&ハードさを追求すれば、どこまでも例が挙げられるのですが、リアルよりもケレン味重視が悪いというわけじゃないので、念のため。要は作風の違いってことで。


 仕事人の反撃の目玉は、負傷中の竜が、どうやって強敵・用心棒を倒すか。
 天井裏に潜む竜ですが、真下から刀で突いてくるので、必死にかわします。で、避ける途中で、柱に負傷した右足を打ち当て、グッと痛みをこらえる竜。この辺の描写は、感覚的なピンチを演出していてグッド。そう、理屈とかよりも、感覚をきちんと映像化しているのが、この時期の必殺の良さかも知れない。
 そして、用心棒の注意を引き付けるため、組紐に付いた鈴を、少し離れた場所に当てて、チリーンと音を鳴らす。そちらに向かった用心棒の背後から、組紐を放って、首に巻きつけることに成功。クイッ、クイッと紐をたぐり寄せ、相手の抵抗を封じ、刀も落とさせた後、ググッと引き上げに入る。で、天井板を突き破る用心棒。横になった不自由な体勢で、よくこんな力技ができますなあ、とリアルに考えてはいけません。それよりも、映像美、映像美。


 で、ラストは、主水さんの口入れ屋殺し。
 おや? 柄刃は披露しませんね。普通に脇差でグサッ。
 う〜ん、「V」だと、主水さんの柄刃を見ないと、気分が落ち着かないのですが。仕方ないので、次の「花屋の政」に期待するとしましょう。
 そして、ラストの「赤井剣之介」もね。
必殺DVDマガジン 仕事人ファイル9 花屋の政 (T☆1 ブランチMOOK)必殺DVDマガジン 仕事人ファイル10 赤井剣之介 (T☆1 ブランチMOOK)


PS:でも、その前に「2010」。そして、できれば、DVDマガジン第2シーズンにも期待。