Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

商売人18話「殺られた主水は夢ん中」

 必殺シリーズ放送300回記念作。
 ということで、冒頭で、中村主水が悪人軍団の手にかかって、無惨にめった斬りにされています。
 中村主水は2度死ぬ……と思いきや、それが撮影所に向かう車の中で、俳優・藤田まことが見た夢だったというオチ。
 もう、これだけで十分、お腹いっぱいのネタなので、本編がどういう話だったかあまり知られずに、サブタイトルだけは異常に有名な一本だったりします。


 なお、シリーズ100回記念は、『暗闇仕留人』5話「追われて候」。特に記念のネタはありません。
 200回記念は、『必殺仕業人』24話「あんたこの替玉をどう思う」。歴代出演者多数が顔見せゲスト出演。
 400回記念は、『必殺仕事人』55話「離れ技孤立水火攻め」。特にネタなし。
 500回記念は、『新・必殺仕舞人』3話「三界節娘恋し父恋し」。これも特にネタはないなあ。
 600回記念は、『必殺仕事人IV』39話「加代 エリマキトカゲを目撃する」。とある対談記事では、これが400回記念作と語られてしまい、それをそのまま信じ込んでいるファンが今もいるとか、いないとか*1
 700回記念は、『必殺まっしぐら!』4話「相手は長崎のぜいたく女」。ウルトラマンAと女王アハメスがゲスト出演します。
 800回記念は……まだありません。スペシャルとかを入れず、純粋にテレビレギュラー番組の話数だけ数えていくと、『2009』の最終回で792話めになります。よって、次作品の8話めを800回記念として祝いたいところ。
 何だか8話で800回記念ってのは、キリもよくていい感じ。時代劇の長期作品といえば、大川橋蔵版の『銭形平次』が大江戸八百八十八町にちなんだ888話で、同一タイトル、同一主人公役者の時代劇では最長作品と認識しているのですが、必殺もそれにあやかれたらいいなあ、と思っております。


 また、念のため、一部で必殺のライバル(?)とも一方的に語られたりすることもある『水戸黄門』シリーズですが、ナショナル(パナソニック)版だと、東野英治郎版(13部まで)が381回、西村晃版(14〜21部まで)が283回、佐野浅夫版(22〜28部)が246回、ここで一つの作品タイトルとしては『銭形平次』を越えちゃうわけですが、それなら平次も、風間杜夫版(37話)とか、北大路欣也版(88話)とか、あるいは、大川版以前の若山富三郎版とか、安井昌二版とか、自分もよく知らないものをチェックし始めると、大変なことになりそうなので、今はパス。
 ええと、話を戻して、ここまで水戸さんの合計は910回。
 次に、我々必殺者、あるいは特撮者が尊敬しつつも、水戸黄門ファンにとっては微妙に「???」な石坂浩二版(29、30部)が50回。
 そして現役黄門さまの里見浩太郎版(31〜40部現在)が210回。ただし、途中「放送1000回記念スペシャル(3時間)」と「ナショナル劇場50周年記念スペシャル(2時間)」をはさみ、公式にはその2回も加えて、通算212回とされています。ええと、計算合っているかな?(ちょっと不安)
 ともあれ、現在、水戸黄門は通算1172回という形になってますね。
 う〜む、これを抜くのは大変やなあ。


 さて、必殺話のはずが、なぜか『銭形平次』や『水戸黄門』に大きく寄り道してしまいました。
 ちょっと、他所で、時代劇研究にハマっていまして。その熱がこっちまで流れてきた次第。


 これらの話題に比べて、本編については、まあ、あまり語るところは少ないのですが、まあ、この機会を逃せば、いっそう語れなさそうなので、改めて気合を入れ直して。


 今回、主役は、サブタイトルに反して主水ではなく、新次です。
 昔の女が悪女と化していて、やむなく自ら始末するという話。17話とよく似た方向性ですね。悪女パターンとしては、16話から続いている、とも言えます。これだけ続くと、正八とか新次は、とことん女に甘いなあ、と思ったりします。正八はまだ若いから分かるとして、新さんはいろいろ人生経験積んでいるはずなのに、まったく非情になりきれないわけで。
 結局、この商売人チーム、当初は大人のクールなプロ集団と思いきや、八丁堀を除けば、実はウェットな人情集団だったわけで、それならラストの崩壊劇も改めて理解できるというものです。
 もっとも、そういうクールを装いつつも非情に成りきれないメンツが、NOVAは好きですけどね。


 あと、新次の昔の女絡みということで、微妙な嫉妬心を散らつかせるおせいがいいですね。
 新次の前では気にしていない素振りを見せつつも、相手の女に対しては、痛烈な皮肉を浴びせる。この辺は、大人のドラマって感じがします。まあ、80年代以降のトレンディドラマの流れですと、こういう「微妙な心情の綾」ではなく、もっとストレートな恋の鞘当てに発展して、何というか、「お前ら、恋心以外に何も考えてないだろう」とツッコミ入れたくなったりもしたのですが、当時そんなことを言っても、単に「恋愛経験のないダメ男のやっかみ」にしか聞こえなかったろうな、と思い返すわけで(しくしく*2)。


 で、恋愛なんて、そんな柄じゃないけれど、人肌恋しい時もある八丁堀のだんな。
 今回は、新次の揺れる心情にクギを刺しつつ、自分はひたすら金儲けを一義とします。これぞ、まさに商売人。
 そして、オープニングでめった斬りにされた恨みを晴らすべく、雷鳴とストロボ効果を背景に、バッタバッタと斬り倒す。この演出効果が格好良くて、監督誰かなあ、と思ったら、やっぱり大御所・石原興監督。
 「恋の闇よりなお暗い、恨みの夜の稲妻に、姿が浮かぶ商売人」と別作品のナレーションをかぶせたくなる演出でした。


 そして、恋に狂った昔の女を始末する新次。
 昔、自分が捨てた女が、自分とよりを取り戻したいために、世話になった旦那を毒殺し、その証拠をもみ消すためにヤクザ者と手を組んで……となると、いろいろやるせないなあ、と思いつつ。
 最後に、この話、殺しのシーンも含めて、まったく見た記憶はないのですが、中学時代に見ても、ちっとも付いて行けなかったろうな、と述懐。
 そもそも、当時は「一度、本気になった女を捨てる」って感覚が理解できず(爆)。
 まだ、三味線屋勇次の、本気にならないナンパなプレイボーイ感覚は分かったんだけどな。ちなみに、自分が必殺視聴初めで普通に感情移入できたのは、秀だったり、実は順之助だったり。

*1:って言うか、自分、この記事書くまで、信じ込んでました(苦笑)。

*2:見事に自爆ネタ。泣くなら、最初から書くなや、と自己ツッコミしておくものの、自虐ギャグでどこまで吹っ切れるか試すのも、ちょっとした芸人根性。