Shiny NOVA&WショーカのNEOスーパー空想(妄想)タイム

主に特撮やSFロボット、TRPGの趣味と、「花粉症ガール(粉杉翔花&晶華)というオリジナルキャラ」の妄想創作を書いています。

仕事人2009・第12話感想

 からくり屋・源太は、なぜ死んだのか?

 「坊やだからさ」とつぶやきたくなるような前回の話。

 で、今回の話は、基本的に普通の話ですね。
 たぶん、元の脚本も「源太の死」を意識して書かれていないと思います。


 「源太の墓参りのシーン」と「出陣前のアジトのシーン」と「ラストのどんでん返し」は、前回の流れを受けて現場の対応で追加されたのだと思う。それらを除けば、取り立てて変わった話ではないのですな。


 殺しの場面でも、「小五郎が、火薬玉を仕掛ける」という流れは、無理がありますな。あれは、本来、源太の役どころではないでしょうか? からくり人形が火薬玉を運んで……ということなら納得できます。
 涼次が役人の一人を殺す、というのも、物語的には不自然。涼次だったら、因縁ある石川六右衛門こと為蔵と対決する流れだと思いますが。


 そんなわけで、本来、いつものメンツに合わせて作られた脚本を、後から「源太の死」を受けてアレンジされた話なのだと推測しますが、果てさて。


 ともあれ、「的は4人で、からくり屋はもういない」と告げる、お菊の言葉が寂しい。
 小五郎が2人を倒す、と主張しますが、最後の的の為蔵を狙っていると、察知されて逃げられてしまいます。何とか追跡しようとすると、ギャー! 何者かが為蔵の命を奪っていた。首に残された絞殺痕が、謎の仕事人の存在を示して、つづく、と。

前回の後始末

 源太がいなくなったので、オープニングからは抹消されました。でも、赤い紐を額に巻いた人形だけは残っております。
 源太がいなくなったのですが、一応、今回は回想シーンのみということで、エンディングのテロップには記載されています。
 そして、源太がいなくなったので、作太郎も降板ですか。脳内補完が必要かも。

BGM話

 今回の話は全体的に可もなく不可もない話でしたが、出陣のテーマが「仕置人のアクションテーマ」で新鮮。
 このまま殺しのテーマも新しくなっていれば、いかにも「第2部スタート」って感じで盛り上がったのですが、そちらは相変わらず。
 ええと、涼次は「想い出の糸車」で、主水さんは「専用バラード」で、小五郎は……そう言えば、小五郎の殺しのテーマだけ語っていなかったなあ。この機会に。

裁きの刻

 ええと、小五郎の殺しのテーマは、当初、仕掛人の主題歌『荒野の果てに』のイントロ使用(例のチャララ〜)が多かったのですが、その後、同じトランペットの音楽『裁きの刻』が定着しています。
 この曲は、『新仕事人』のBGMで、第4話では主水と勇次の殺しにも使用されている重厚な名曲。主題歌アレンジではない分、曲も短くて、メロディーとしては弱いのですが、「小五郎の冷酷な豹変→不意討ち気味にバッサリ」という間を盛り上げるには十分。
 そして、BGM集では、この曲は当然、『新仕事人』の中に収められています。そして、収録順がまさに『2009』のメンツに合わせた構成なんですね。


 曰く、『出陣』→『想い出の糸車(涼次)』→『裁きの刻(小五郎)』→『中村主水のテーマ』という順番。むしろ、源太の『旅愁アレンジ』がなくなった分、「新仕事人として完璧なBGM構成」……になるはずでした。でも、今回、出陣テーマが変わっちゃったからなあ(苦笑)。

荒野の果てに

 そして、必殺シリーズ全体のテーマとして名高い、この曲の話もしておきましょう。
 NOVAがこの曲を初めて聴いたのは、『必殺渡し人』の殺しのテーマとして。渡し人は当初、主題歌アレンジの殺しテーマがあったのですが、途中で変更されました。当時は、何で変わったのだろう? と思っていましたが、今もその理由は分かりません。分からないことばかりだけど、分かっていること、ただ一つ。許せぬ悪を消すことだ……というのが、渡し人のオープニングフレーズなのですが、そんなことはどうでもよくて。
 ええと、渡し人の前の非主水シリーズが、『仕舞人』『新仕舞人』で、これらの2作でも「荒野の果てに」が使用されていて、さらにさかのぼって『新からくり人』からもうずっと非主水ものでは「荒野の果てに」の使用が定着していたんですね。まあ、BGM担当が変わっていた『商売人』〜『うら殺し』の時期は除くとして。
 そして、「荒野の果てに」のチャララ〜のイントロは、「新仕事人」以降、必殺シリーズのテーマとして、殺しのイントロとして定着するようになります。ちなみに、このチャララ〜が使われているのは、『新仕事人』『新仕舞人』『仕事人IV』『仕事人V』『旋風編&風雲竜虎編』ですが、もちろんアレンジは違っていて、イントロだけでどの作品のテーマか聞き取れるのは、シリーズのファンとしては基本技能だと認識しています(といっても、初級というよりは中級だと思いますが)。


 で、それはともかく、NOVAにとっては、当初、「荒野の果てに」は渡し人の後期BGMという認識だったのですが、それが覆ったのは、映画『THE必殺』の鑑賞時。
 大スクリーンでこだまするチャララ〜のイントロ。
 その後、オープニングで1コーラス流れてから、次いで「風、吹き荒れ、雨が降り次ぐ♪」と歌詞が歌われる。
 この曲には歌詞があったんだ! と、中学生時代のNOVAには新鮮な感動が湧き上がりました。しかも、その歌詞も曲も、「必殺の主題歌といえば演歌とか静かなメロディーで、何だかしみじみ」という先入観とは程遠い、純粋に格好いいもの。
 後に、この歌こそが元祖『必殺仕掛人』の主題歌『荒野の果てに』だったということを知るに及び、必殺シリーズの長い歴史を痛感した次第。
 映画『THE必殺』のパンフレットで、歴代の作品タイトルや、殺し屋たちを知り、まだ見ぬシリーズの歴史に思いをはせ、その後、高校〜大学にかけて、現役の作品を鑑賞しつつ、再放送やビデオレンタルなどで過去の作品を追跡し、まあ幾星霜。
 さすがに、『激突』でメインの殺しのテーマが工夫もなく『荒野の果てに』の流用だったときは、おいおい新曲作れよとツッコミ入れ、今も、殺しのテーマの新曲を要望しているわけですが、それでも、『荒野の果てに』がシリーズのテーマとして欠かせないという認識、そして映画『THE必殺』のオープニングの感動は色褪せずに残っているということで。


 ところで、源太の代わりの仕事人*1、殺しのテーマは何を使うのかな? 『旅愁アレンジ』の流用だけは絶対にやめてほしいな、と思いつつ。

*1:噂では坊主頭だとか……すると力技になるのかな? 絞殺技だけど、源太と区別するために接近戦仕様?