ラストが近いので、一応、気になって見てみました。
6話を見て幻滅した後で、NOVAはこういうことを書いています。
原作は読んでいませんが、こういう話だと、最終回もおおよその見当はつきます。
「吸血鬼家族」に崩壊の危機。
敵対する吸血鬼勢力に対し、一致団結……しきれずに、何だかお茶らけたノリとコメディ演出でキャラの個性を示しつつ、適当な危機感だけ高めながらも、幸運とご都合主義で事件解決。
はあ、家族の絆を守り通した、みんな良かったね、ハッピーエンドでめでたしめでたし、という幕。
はい、昨夜の11話は、まさに「吸血鬼家族に崩壊の危機」でした。大当たりです。
内容は、主人公の誠が、過去との訣別のために会いに行った教会神父が、吸血鬼の手で殺されたことが判明。思わず、誠を疑うような口調になった、あげはと政和。そのことで傷ついた誠。
リーダー格のきよいは、あげはと政和を諌め、誠の心がどれだけ傷つきやすいか、過去を振り返るのでした。
……ということで、この回は、誠の過去の回想編がメイン。
……というか、今まで、そういうドラマの中核部分は断片的にしか見せていなかったのか。
気を取り直して、内容紹介に。
「母親から化け物として捨てられ、預けられた教会神父からは虐待を受けていた誠」。そんな彼が、あげはと出会って、月長館に来るようになった経緯が描かれたわけですが。
とても、爽快とは言いがたい「モンスター扱いされた少年の鬱ドラマ」が延々と続きますね。
そして、過去編のあと、ドラマは急転直下、教会神父を殺した吸血鬼が「誠の父親」であることが、視聴者に示されます。
「誠の父親」は、誠を捨てた母親をも抹殺、自分の血を受け継いだ息子を探すことを宣言する、と。
一方、母親の死をニュースで知った誠は、自分の平穏な生活に危機が訪れている予感を感じて、つづく、と。
正直、NOVAの最終回付近の予想としては、ラスボスは月長館全体を脅かすような強力な吸血鬼一族でした。
でも、じっさいは、主人公の誠に焦点をしぼった、小ぢんまりとした流れになりそうですね。「世界の危機」と言うよりは、「個人の危機」レベルのお話。集団活劇物として巨敵を倒す、という派手な展開ではなく、個人が暗い過去と訣別して明るい平穏な生活を取り戻すだけの内面物語になりそうなので、興味の対象からは外れたかなあ、と。