こちらは、全話見逃さずに視聴できました。
37話「父の背中」
クリスマスに「ウルトラの父」が降臨するイベント回。
登場する怪獣ジャシュラインは、コミカル風味だけど、その強さは本物でメビウスを翻弄し、黄金像に変えてしまいます。この黄金像は、父初登場時の「ヒッポリト星人のブロンズ像」に対するオマージュだろうけど、
ビジュアルインパクトとしては、「ウルトラ5兄弟の全滅」にかなうはずもない。
まあ、この回は「メビウスのピンチ」にハラハラするのが目的ではなく、ジャシュラインの芸に笑い、父の強さを楽しみ、ドラマ面での父子の交流に感じ入れたら十分かな、と思います。
38話「オーシャンの勇魚」
この回は、GUYSオーシャンの勇魚(イサナ)隊長の活躍を堪能する話でしょう。
特撮ファンとしては、仮面ライダーカイザ・草加雅人を演じた村上幸平氏がゲスト出演するだけで、楽しめましたし。
39話「無敵のママ」
こちらは、以前書いたものをそのまま再録。
子供を助けて命を落とした「肝っ玉母ちゃん」が、その勇気ある行為を見た宇宙人に同化され、新たな命を得る……って展開は、「帰ってきたウルトラマン」などを意識したものだけど、その宇宙人が侵略者だったら? という発想の転換で変化をつける。
後半、超パワーを得た母親の大暴れは、シリアスとコミカルの境界線を一気に踏み越える痛快さで、面白い。
宇宙人の体を乗っ取ったサユリ母ちゃん。写真だけ見ていると、「パワードスーツを着た美保純」って感じで、「ゼイラム」の森山祐子などアクション女優のファンのツボに相当ハマリます。
40話「ひとりの楽園」
人間を同化する植物宇宙人……という設定で最初に思ったのは、ウルトラセブンのワイアール星人。
あるいはマタンゴとか、物体Xとか、ボディ・スナッチャーのサヤ人間とか……。
そういうホラー系のストーリーを期待していたんだけどなあ。
実際の話は、「孤独な少女が、それでも社会に目を背けて、安穏な引きこもりの道を選ぶことをやめ、前向きに生きることを決意する」話。
植物に同化されて、偽りの世界で恍惚そうな笑みを浮かべる人々の姿は、何となくバーチャルなインターネットの世界にのみはまり込んで抜け出せない姿にも似て、何となく自戒の念を感じたりも(苦笑)。
41話「思い出の先生」
1月放送分の目玉回。
あの「80」と矢的先生が、25年ぶりにTVの視聴者の前に現われる。リアルタイムで、矢的先生に触れた世代としては、たまりません*1。惜しむらくは、「ブライトスティックを使った変身シーン」が割愛されたことだけど、そんなのは些細なこと。
思えば、メビウスの放送が始まった頃、NOVAはこういうことを書いていました。
うむ、これで、レオや80に後輩ができたわけだ。彼らがいつか、助っ人に来ることを願ってます……って、9月上映予定の劇場版がそうなってるみたい。
劇場版では、残念ながらタロウまででしたが、後輩との競演のなかったレオや80がメビウスから「兄さん」と呼ばれ、きちんとウルトラ兄弟の一員として認知されたことは、まさに快挙です。
しかも、80の場合、喉元にとげが刺さったかのような「先生という設定の自然消滅」を拭い去ってくれるようなドラマ構成。
子供たちの心からマイナスエネルギーを昇華するために、教職という道を選んだ矢的先生が、志半ばでやむにやまれぬ事情から怪獣退治に専念せざるを得なくなり、「自分の中途半端な教育」を悔いていた、という設定。
それでも、彼の短くも誠実で情熱的な教育指導は、生徒たちの心に「思い出」を残し、25年目の卒業式に至った、と。番組中流れた「仰げば尊し」の歌は、自分自身の卒業式よりも泣けてきました。
自分も、塾講師という立場で、小学生や中学生を教えている人間だけど、彼らの心に矢的先生みたいな何かを残せているだろうか、と思いつつ。
42話「旧友の来訪」
タケナカ最高総議長の登場。
演じる佐原健二氏は、東宝映画の常連で、ゴジラ映画最多出演俳優だったりもするけれど、
ウルトラシリーズでもQの主人公・万丈目淳以降、セブンのタケナカ参謀、新マンの佐竹参謀を経て、近年は、ネクサス、マックスにも出ており、さらには80でも、城野エミ隊員の父親、城野重蔵博士として登場しているなど、いろいろネタの多い方*2。
で、そんな最高総議長の登場のおかげで、怪獣はどうでもよくなったりする(笑)。
いやまあ、それなりにどうでもある二頭なんだけど、マックスでも登場しましたし、ここで語る必要はないかな、と。
それよりも、「サコっち」だ。実は科学特捜隊所属で、ゾフィとの接触経験もあり、ウラシマ効果で年をとっていないけど、最高総議長の同期で、GUYS設立の立役者でもあるなど、次々設定が明かされます。
でも……正体がゾフィであるという噂については、何だか否定されたような気も。
果たして真相のほどは?
43話「脅威のメビウスキラー」
登場怪獣一覧。
異次元超人メビウスキラー
異次元超人巨大ヤプール
宇宙同化獣ガディバ
策謀宇宙人デスレム
冷凍星人グローザム
悪質宇宙人メフィラス星人
何だか凄い数だ。
デスレムは、新マン登場編のメイン敵だと分かっているので、「冷凍星人グローザム」はセブンと戦うことになるのでしょうな。「ポール星人&ガンダー」を思い出します。
そして当然、メフィラス星人は、初代マンとの因縁の対決が期待される。
こうした宇宙人四天王と、謎の皇帝による伏線が、今回のトピックその一。
トピックその二は、劇場版ヒロインのジングウジ・アヤ。
実は、タケナカ最高総議長の孫……という設定が明かされ、「サコっち」呼ばわりも、おじいちゃんの影響だそうな。
ともあれ、アヤさんや、ヤプールの登場によって、劇場版とのリンク色が濃くなってきたメビウス。それに伴い、本編を楽しむために劇場版を先に見ておくのが吉。ちょうど、DVDも出ているし。
NOVAも、DVDを買いに行きたいんだけど、足が痛いので先送り。それまで、自分の書いた記事を読み返しながら、記憶を呼び戻すってことで。
トピックその三は28話に登場したゴシップ記者ダークザギの再登場。
そのときの記事。
ダークザギは、ゴシップ記者として登場。実はゴシップ記者に変装して、GUYSの機密を探っていた……と脳内補完しつつ、再登場を期待してみる。
ドラマ的には、基本的に「人間の性善説」を中心に描いてきたメビウスワールドで、卑劣な部分をミライに見せる意味合いがあったのかな? と思う。
当時、「再登場を期待してみる」と書いたら、本当に再登場してきて、相変わらずの嫌な奴ぶりを発揮。ある意味、ヤプール以上にミライの天敵だったりして(笑)。
そして、今回の最大のトピックは、やはりこのカップリング。
前回登場の「ガディバ」とエースキラーを合体させ、その名もメビウスキラーとして、メビウスと戦わせます。それに対し、メビウスの切り札は、アヤさんの声援と、師匠譲りの自爆技「メビューム・ダイナマイト」。
戦いは終了したけど、ヤプールの伝統芸「空間割り」によって、地面から異空間に引きずり込まれる、ミライ、アヤさん、そしてダークザギ(笑)。異空間でも、嫌な奴ぶりを発揮して、ミライを翻弄することを期待しております。
ダークザギが、ヤプールに憑依でもされようものなら……また伝説に残りそうですな。石堀隊員こと俳優・加藤厚成氏は。
PS:月にて不時着したフェニックスネスト。そちらは、次回エースとの遭遇で、喜ぶテッペイに期待。