『陰摩羅鬼の瑕』、まだ読み終わりません。
京極堂の「江戸時代における仏教と儒教の対立に関する林羅山の役割」論議は、興味深く読めたけど。
肝心のストーリー部分でテンポが落ちてしまう。どうも、作家の関口さんの視点になると、彼の鬱病気質に影響されてか、読むのが億劫になります(苦笑)。
あまりに時間を費やしてしまったので、先に(ミステリー読書としては邪道の)結末部分を読んでしまいました。
なるほど……「死に対する認識の違い」という部分で、トリックが仕掛けられていたわけだ。
斉藤孝先生の本他
いやしくも教育界に携わる者として、趣味以外で、このような教育関連のハウツー本を読んだりもしているわけで。
先日、「段取り」を「乱取り」と表記してしまう、恥ずかしいミスを指摘されたことで、これも縁と思い、目についたこの本を購入。父兄懇談などの待ち時間に、読みふけっておりました。
他にも、この時期、和田秀樹先生の本とか、
その他、教育心理学関連の本を読むことの多くなる、この時期だったりします。
で、今、改めて読み直しているのが、これ。
そう言えば、最近のハウツー本の流行言葉は「○○力」という表現と思う。この手の類似書を探していけば、膨大な数が見つかりそうだ。
差し詰め、NOVAの場合だと、「ヒーロー力」「スパロボ力」「RPG力」なんてタイトルを付けられると、是非、読みたくなりそうだなあ(笑)。
エレニア記完結
- 作者: デイヴィッドエディングス,David Eddings,嶋田洋一
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/12/07
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
これから読むのが楽しみです。
ロードス感想
新ロードスの完結編を読み終わったので、過去を振り返りながら、感想を残しておきます。
まず、NOVAとロードスとの関わりですが、コンプティーク誌の「最初のD&Dリプレイ記事」からの付き合いで、来年で20年になります。
ロードスに影響されて、D&Dを始めて、
ロードスに影響されて、ファンタジー小説を書いたりして、
ロードスに影響されて、SNEを目指して……幸いにして見習い程度の関わりを持つことができたものの、プロとしてやっていくには、いろいろと覚悟が足りなかったことが判明してより、もうすぐ10年。
あ、そう言えば、NOVAが初めて購入したOVAも『ロードス島戦記全13巻』だった。アシュラムの声が神谷明で、カシュー王の声が池田秀一で、パーンの声が草尾毅で、ディードリットの声が冬馬由美だった作品。今月、DVDも出たので、貼り付けてみます。
以前、山本弘氏とネット上でお付き合いのあった頃、「氏の作品は、ぼくの青春の思い出」と発言したことがあるけれど、
水野良氏の作品は、「思い出のみならず、青春そのもの」と表現できます。
……ということは、今回の『新ロードス』完結によって、NOVAの青春はようやく終わったのかなあ、と別種の感慨も覚えたりするわけですが。
そして、久しく、くすぶり続けた過去への想いも、この機会に昇華してしまおう、と思い為す次第。
……どうも、作品感想を書く前に、自分語りが多くなり過ぎたようで。
作品の感想は簡単に3つ。
ウッドチャックの登場が懐かしすぎる!
まだ現役の老密偵として、パーンにロードス各地の情報をもたらす、渋い役どころ。
何だか、『Zガンダム』におけるジャーナリスト・カイさんみたい。
彼の登場が、物語の完結編としての重みを一際、高めてくれた、と思います。
闇を受け入れ、秩序と為す!
パーンが主人公の旧ロードスは、サブタイトルが『……の魔○』から『……の聖○』に移り変わり、闇から光に転ずる物語だった、と言えます。
一方、スパークが主人公の新ロードスのサブタイトルは、『……の魔○』と『……の邪○』が代わりばんこに続き、そこは闇だらけで光が存在しません。もちろん、舞台が「暗黒の島マーモ」だから、という理由もあるのですが、最終的に「暗黒の島の王スパーク」と「亡者の女王ニース」の二人の苦悩と帰還に物語が至る展開なわけで、重さの度合いが異なります*1。
もちろん、「光=正義」「闇=悪」という単純なものでないのは、ハイファンタジー読者にとっては、言わずもがな。どこまでも「無垢な光の体現者」であったパーンに対し、スパークは「闇に墜ち、闇を呑み込んでも、秩序を築き上げようとする王」として描かれています。
そして、その両者が協力して、「光」も「闇」も共存できる世界を目指し、「世界の終末」に挑む展開は、ライトノベルの枠を越えた「ダーク」で「ヘビー」な刺激を味わせてくれました。
アレクラスト大陸の物語が楽しみ
大陸では今、大変な争いが起こっている。
それも邪神戦争にも匹敵するような大戦だ。
そして彼(=パーン)はそれに参加する権利も義務もあるのだ。今は魔法戦士を名乗るひとりの若者から呼びだされるのを待っている状態である。
こちらから出向くのもいいかもしれない、と思う。
以上が物語の終盤におけるパーンの述懐です。
これは、パーンと魔法戦士リウイの再度の共闘が行われる伏線と受け止めたりします。ロードスの物語は終わったけれど、同じ作者のフォーセリア世界の物語はまだ進行中。
そちらに話が振られた以上、水野良ファンのNOVAとしては、『魔法戦士リウイ』シリーズの続編を、まだまだ楽しみにできるわけで。
青春の一時代は過ぎても、まだまだ人生の醍醐味は追求できることを確信しつつ。