NOVA「ふう、ようやくリモート先から帰って来たぜ。良い新作ゲームブック体験だった」
晶華「くらえ、花粉症バスター!」
NOVA「ぶほっ! 帰って来るなり、いきなり何をする、娘よ」
翔花「NOVAちゃん、1週間前に作った花粉ケーキよ。しっかり召し上がれ」
NOVA「ちょっと待て。ケーキって生菓子だろう? 賞味期限は大丈夫なのか?」
晶華「冷凍しているから大丈夫。さあ、せっかく作ったんだから、きちんと食べてもらうわよ」
NOVA「1週間前の冷凍ケーキか……。食べて大丈夫なのかは知らんが、娘の愛を拒むと、俺は父親失格のような気がする。ここは、イヤでも食べるしかあるまい」
翔花「イヤなの?(涙目)」
NOVA「うっ、いや、それは言葉の綾で。イヤじゃないぞ。イヤー、娘が俺のためにケーキを作って、帰りを1週間も待っていたと思うと、涙が込み上げて来てな。ハハ、そろそろ花粉症の季節だなあ、と思うと、体内の水分が活性化して……(涙目)」
晶華「じゃあ、1週間遅れだけど、ハッピーバースデー♪」
翔花「ハッピーバースデイto NOVAちゃん♪」
NOVA「お、おお。また、今年も50歳だな」
晶華「え? 71年生まれだから、53歳のはずでしょう?」
NOVA「話さなかったか? ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月24日以降、俺はこの戦争が終わるまで年をとらないことを誓ったんだ。だから、俺の年齢はそこから止まって、51歳になる直前なんだ」
晶華「何、そのとって付けたような、ご都合主義の設定は?」
NOVA「ご都合主義は認めるが、別にとって付けたような設定じゃないぞ。この記事を見よ」
翔花「あ、確かに、ウクライナの戦争が終わるまで、永遠の50歳宣言をしてるわ」
晶華「本当に? 去年はどうかしら?」
NOVA「去年はちょうどドンブラザーズが最終回の日とかぶったから、ドンブラ脳でその設定を忘れてしまっていた」
翔花「ドンブラ脳なら、設定が覆っても仕方ないわね」
NOVA「だろう? だけど、キングオージャーの最終回は1日ズレて2月25日だったから、俺のウクライナが平和になるまでの50歳宣言は効力を発揮してるわけだ」
晶華「でも、そんな宣言に意味あるの?」
NOVA「肉体は年を重ねると思うが、精神的に老け込まないことは大事。少なくとも、この年になると、誕生日が来ても若い時みたいに嬉しくないんだわ。無理やり、ハッピーなネタをこしらえてテンション爆上モードに演出することはできるが、それが今年はサラモニスだったわけだよ」
晶華「つまり、自分の誕生日を言い訳に、娘を放置したまま、ゲームブック脳に耽っていたってことね」
NOVA「まあ、そういうことになるな」
晶華「こっちは、NOVAちゃんとのハッピーバースデイを楽しみに待っていたんだよ(涙目)」
NOVA「お前たちの今月の誕生日はしっかり祝ってやるからさ」
翔花「NOVAちゃん、わたしたちの誕生日はいつか、覚えてる?」
NOVA「あ、ああ。去年は1日まちがえていて済まなかったな。今年は同じミスを犯さない。3月27日の水曜日だ。仕事が春期で忙しい時期に突入しているが、頑張って6歳の誕生日祝いの記事を書くから許してくれ」
晶華「それはもちろん、祝ってもらうけど、その前に冷凍花粉ケーキを食べてもらうわよ」
NOVA「冷凍花粉ケーキか。大丈夫だ、俺はサラモニスで運命神に導かれ、サラモン王よりFFの称号を授かった男。これぐらいの試練は乗り越えられる」
翔花「わたしたちの作ったケーキを食べるのが、試練ってこと?(涙目)」
NOVA「うっ、いや、それも言葉の綾ふたたびで。試練かもしれん、そうでないかもしれん。とにかく、思いこんだらシレンの道を行くが男のど根性♪だ」
晶華「昔のアニメに寄り道脱線して、下手に時間稼ぎをしても無駄なんだから。さあ、くらえ、冷凍花粉症バスターケーキ!」
NOVA「ちょ、ちょっと、何だかケーキが必殺技みたいになってるんですけど?」
翔花「解説するね。冷凍花粉ケーキは、わたしとアキちゃんのW花粉症バスターの成分をケーキに込めて、それを冷凍保存したケーキなの。だから、必殺技の成分が入って栄養抜群なんだから」
NOVA「必殺技の成分で栄養抜群……って調理方法は聞いたことがないんですけど?」
晶華「大丈夫。死なないから」
NOVA「でも、お腹を壊すんじゃないか?」
翔花「こんなことで壊れるような柔なお腹じゃ、この先の敵には勝てないから、ここで脱落した方が身のためよ」
NOVA「この先の敵って何? 冷凍花粉症バスターケーキより、恐ろしいものが待ってるのか?」
晶華「大丈夫。NOVAちゃんならきっと乗り越えられる。花粉症ガールの父なんでしょ?」
NOVA「あ、ああ。娘の愛はしっかり受け止めないとな。たとえ、嵐が吹こうとも、たとえ大波荒れるとも、温もりを信じ合えば、みんなの笑顔も近いはず。そうだ、ボルテスVに命を預けて、冷凍花粉症バスターケーキを俺は制覇する! 行くぞ、Vトゥギャザー! レッツ・ボルトイン! 天空剣、ケーキVの字斬り! そして、パクッ!」
はたしてNOVAの運命は?
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